4月からはじまる、小学校生活。ドキドキするわたしと、のんびりな夫【北欧パパと日本で子育て vol.7】

こんにちは。ライター・エッセイストの桒原さやかです。この連載ではスウェーデン人夫と日本で子育てしている日々のこと、子育てしながら気がついたことや考えたこと、またそれを私がどう捉えているのかというところまで書いていけたらと思っています。どうぞよろしくお願いします。

連載7話目は、いよいよ小学生になる娘への、夫婦のスタンスの違いについて。

スウェーデンには入学式がない?

まもなく小学生になる6歳の娘。いよいよこの日が来るのか……と、4月の入学式を前にドキドキしています。そんなわたしの横で、スウェーデン人の夫はのんきにしているのです。

というのも、スウェーデンでは入学式などの特別なイベントがなく、さらっと小学校の1日目がはじまると言います。

大事なのは「親も子どもも無理をしないこと」

スウェーデンでは6歳になったら、0年生(förskoleklass)として小学校に通い始めます(ちなみにスウェーデンでは、小学校がはじまるのは8月終わり頃から)。

本格的に学校がスタートする前に、希望があれば何度か学校に通うことができたり、少人数から授業をスタートしたりすることも。また、はじめのうちは親と一緒に学校で過ごすこともあるようです。パチンと切り替わるのではなく、少しずつ慣れていく期間があるのはいいなぁと思います。

ちなみに、スウェーデンでは卒園式もないのだとか。最後の日も「今日で終わりだね。さようなら〜!」といった感じにあっさりしているようです。なにより、「親も子どもも無理をしない」というのが、北欧ではいちばん大事にされているところなのかなとあらためて思いました。 

準備はたいへんだけど、卒園式は大事な一区切り

日本とはちがう環境で育った夫にとっては、卒園式や入園式はなかなか理解しにくいようです。もともとはスーツを着ることにも抵抗がありましたが、何度か入園式を経験した今では、スーツを着ていくようになりました。

卒園式当日、「おめでたいことだから、泣かないよ」と言っていたものの、大きな声で力強く歌う娘の姿を見て、夫はしずかにシクシク泣いていました。笑

たしかに準備はたいへんなのですが、このイベントがあるからこそ、一区切りができるんだなと思います。

入学準備に悩む。ランドセル?リュック?

幼稚園で娘が背負っていた、長靴下のピッピのリュック

入学準備で悩んだのは、ランドセルにするか、リュックにするかということ。ぐるぐる悩むわたしの横で、夫は「どっちでもいいんじゃない?」という具合。またまたのんびりしているのです。

ランドセルも値段から色やデザインまでいろんな種類がありますし、ランドセル型リュックもあたらしくいろんなものが登場していて、これまた悩みます……

子どものことは、子どもが決める

なかなか決められず、最終的に「どうしたい?」と娘に聞いてみたら、「ランドセルがいい〜!」と即答。

それを夫に伝えると、「それならばランドセルだね!」とあっさり決まりました。

夫は「子どもが自分で決めたものならなんでもいい」という考えだったみたいです。たしかに娘のことは娘が決めることで、そもそも親が悩むところではなかったのかもしれません。

これからはじまる、小学校生活。ドキドキしますが、あまり心配しすぎず、いってらっしゃーい!と元気に送り出そうと思っています。

娘が選んだのは、薄紫のランドセル。とっても気に入っているようです

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北欧パパと日本で子育て

プロフィール

桒原さやか|ライター・エッセイスト

イケア勤務を経て、ウェブメディア&ショップ「北欧、暮らしの道具店」の初期スタッフとして約6年間働く。その後、スウェーデン人の夫である、オリバー・ルンドクイスト氏と一緒にノルウェーのトロムソに移住。1年半滞在したのち帰国し、現在は長野県松本市に在住。著書に『北欧で見つけた気持ちが軽くなる暮らし』(ワニブックス)、『北欧の日常、自分の暮らし』(ワニブックス)、夫との共著書に『家族が笑顔になる北欧流の暮らし方』(オレンジページ)がある。

Instagram @kuwabarasayaka
note 桒原さやか(くわばらさやか)/スウェーデン人夫と子育て奮闘中。

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文・構成・写真/桒原さやか

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