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思春期の男の子への性教育は本がおすすめ
思春期に差し掛かる頃の男の子にとって、親から「性」に関する話題を振られることに反発してしまったり、恥ずかしがってしまったりするケースは多いですよね。
特にママが伝える場合、女のお子さんは体がどのように変化・成長していくのか身をもって経験していますが、男の子の場合はわからないことだらけ。
そんなときは、正しい情報を、読みやすくまとめてくれている本を渡すのがおすすめです。今回は、年頃の男の子を育てるHugKumのライター陣にきいた、思春期男子におすすめの「性教育の本」をご紹介。ママ目線の意見と共にご紹介します。
やさしいイラストで低学年にも『こどもせいきょういくはじめます おうち性教育はじめますシリーズ』

SNSで話題になっていたのをきっかけに手に取りました。
やさしい言葉とイラストで描かれていて、小学校低学年の子どもにも読みやすい印象です。体の大切な部分のことや、生まれてくるしくみ、体の変化のことに加えて、「イヤって言っていいこと」や「こころと体の境界線」など、大切な人との関わり方を考えるテーマもやさしく伝えてくれます。
息子たちが小学生や中学生のうちに、この本に出合っていたら読ませたかったです。
(男子高校生のママ)
私立和光小学校(東京都世田谷区・町田市)の教育カリキュラムを基に、小学校1~6年生の子が「知りたい」と思うテーマを優しいイラストと言葉でコミックにまとめたというこちら。
自分だけが触ったり見たりしていいところ「プライベートパーツ」の話や、「誕生」「体の変化」、さらに、「同意・不同意」「バウンダリー」といった人権に関わる考え方までを、1冊で網羅できます。
こちらは子ども本人向けですが、シリーズには3~10歳の親御さん向け、10~18歳の親御さん向けの2冊もあります。

あすか先生がハッキリ教えてくれる『マンガでわかるオトコの子の「性」』

男の子のいる保護者向けの性教育の講座をしている友人が、こちらの本を勧めてくれたのがきっかけで手に取りました。
マンガ、ということでとても読みやすく、男子特有の体の悩みについてや、「エロ本での性情報は幻想!」 といった、親から口頭では伝えづらいけど本当は伝えたいなという内容がポップに紹介されていて、良かったです。
息子もすでに思春期に差し掛かっており、具体的な感想は聞けなかったものの「読んだよ」と言ってくれました。
(中2の男の子のママ)
こちらは、思春期男子の尽きない悩みをあすか先生がすっきり解決してくれるストーリー。自分と大切な人を守る13のテーマをマンガとQ&Aでわかりやすく解説しています。
「エロ本の情報を鵜呑みにするのはレッドカード」など、女性としてママからはぜひ伝えたいけれど、伝えにくい内容が盛り込まれています。

男の子の気持ちを代弁する『マンガ おれたちロケット少年』

ある日息子がパンツを汚し、精通だったようなのです。保健の授業をきちんと聞いていなかった息子は「おしっこをもらしちゃったかも…」と混乱していたので、この本を与えました。
この本は、思春期の体の変化にとまどう少年が主人公。マンガで構成されていて、テーマは「アソコに毛が生えてきちゃった」「朝起きたらパンツにネバネバが」など、思春期の男子たちが、まさに体験していることが取り上げられているので、共感しながら読めそうです。
(中1の男の子のママ)
2003年に出版されて以降、子どもたちに人気のロングセラー本。子どもが読みやすいマンガを主軸に思春期の男の悩みについて伝えています。
「みんなといっしょにお風呂にはいるのやだな」「コンドームってなに?」「どうして人を好きになるの?」など、男の子たちの知りたいことや悩みに、ごまかさずに答えてくれる、共感を持てる1冊です。

韓国の定番性教育本『小学生が知っておきたい からだの話【男の子編】』

我が家は母子家庭で、3人姉弟の末っ子長男に、これからどんどん変わっていくであろう体についてきちんとした情報を与えたいな、という思いがありこの本を購入しました。
さまざまな成長過程の悩みや疑問に対して、イラストとわかりやすい文章で解説してあり、大人が見ても簡潔にまとまっているなという印象です。息子には、「気になる部分だけでも読んでみたらいいよ。」と気負わないように声をかけ本棚に置いておきました。
後日、感想を聞いてみると、「保健の授業で聞いたことがあることも多かった。」「もっと詳しく知りたいこともあるかも。」と教えてくれたので、他の書籍も探してみようかな、と思案中です。
(小6の男の子のママ)
こちらの本は、韓国では定番の性教育本。「なぜ勃起するの?」「赤ちゃんはどうやってできるの?」などの質問に、性教育専門家のソン・ギョンイ先生が的確に答える1問1答式で、わかりやすい作りになっています。
簡潔な解説のあとに詳しい解説のページもあるため、ママやパパも一緒に読んで勉強になりそうです。こちらの書籍には「女の子編」もあるので、女の子のママにはそちらもおすすめ。

「こんな本があったよ!」と何気なく手渡してみて

今回ご紹介したもののほかにも、書店には多くの「性教育本」が並んでおり、お子さんの年齢や性質に合わせて選ぶことも可能です。
面と向かって伝えるのは難しくても、「こんな本があったよ。」「わからないことや気になることがあったら読んでみて」という気軽な感じで、そっと手渡してみてはいかがでしょうか。
正しい知識を知ることで、成長していく自分の体に関するとまどいを少し軽くしてあげられたらよいですよね。
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文/ひむかちほ 構成/HugKum編集部