小学1年生の宿題、親はどこまでサポートすべき? 現役教師が「今こそ重要」と話すワケ、学習習慣づくりの3つのコツとは?

月刊誌『小学一年生』に寄せられたパパママからのお悩みに、現役の小学校の先生がアドバイス。今回のお悩みは、お子さんの宿題のサポートについて。親はどこまで関わっていいのでしょうか?

Q. 宿題はどこまでサポートが必要ですか?

小学生になり、宿題が毎日出るようになりました。1年生のうちは、やはり親がサポートしたほうがいいと思うのですが、どこまでサポートすればよいかがわかりません。

それとも、子どもにすべて任せ、親は見守るスタイルがよいでしょうか。

1年生のうちに、子どもが進んで学習する習慣を身につけさせたいと考えています。そのために効果的な声かけやアドバイスがありましたら教えていただきたいです。 (しまうまさん)

A. 1年生の今こそ親のサポートは重要ですよ!

ほとんどの小学校では、5月ごろから宿題が出されているようです。それも先生が子どもたちの様子を見ながら、少しずつ増やしていくのです。ですから、最初は親御さんに全力でサポートしてもらいたいというのが、教師の願いです。

そもそも宿題は、家庭学習の習慣づくりが大きな目的です。子どもの学習習慣が身につくように親がサポートする、ととらえてもらうといいのかなと思います。といっても、親がつきっきりで見るということではなく、歯磨きやお風呂と同じように習慣づけることが重要です。

① 宿題をする時間を親子で決める

そのためには、まず宿題をする時間を親子で決めること。子どもに決めてもらうのが一番ですが、年齢的に難しいようなら、親が提案しましょう。夕飯前がいいのか、お腹が空いて集中できないなら夕飯後にする、あるいは、朝起きてからやるなど、親がいくつか選択肢を与えると、子どもも決めやすいと思います。子どもに決めさせると、約束を守れないときは、「あなたが決めたよね」と、子どもに言いやすくなりますよね。親からそう言われると、子どもも「そうだ、やらなくちゃ」と思えるのです。

② 学習環境を整える

次にやってもらいたいのは、学習環境を整えること。リビングでも子ども部屋でも、学習する場所はどこでも構いません。すぐに取り出して取り組める環境を整えることが重要です。例えば、ダイニングテーブルで夕食後に取り組むのであれば、食器をすぐに片付けて、テーブルを拭くまでが親の仕事となりますね。

③ 積極的にほめる

最後は、ほめること。特に1年生の場合、ほめた分だけ学習意欲は間違いなく向上します。答えがあっていれば、もちろんほめると思いますが、ほかにも「きれいな線が書けるんだね」「鉛筆の持ち方、完璧だね」といったように、勉強以外のことも積極的に、そして具体的にほめると子どもの心に響きます。

最初の宿題は、点と点を結ぶ練習や、音読でも簡単なものばかりです。ですから、忙しい親御さんでも比較的サポートしやすいのではないかと思います。

大変だなと思う日々も、数年後にはとてもいい時間だったと思えるはず。子どもがこの先、一人で学習に取り組めるベースを作るには、今が大切なのです。

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私がお答えしました

佐々木陽子先生 公立小学校教諭

低学年の担任経験が豊富で、現在は主幹教諭として教鞭をとる傍ら、先生が読む教育情報サイト『みんなの教育技術』に執筆も行う。

1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子どもたち各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。

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イラスト/メイボランチ 構成/天辰陽子

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