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大人はどのくらい生成AIを使ってる?
「便利そう、もっと使いたい」が最多だが“様子見”の声も多い
まず、大人の生成AIの使用状況について聞いたところ、以下のようになりました。
「便利そうなので、もっと使いたい」と答える人がもっとも多い一方で、「生成AIを使わなくても困らない」「生成AIがどんなものかよく知らない」という声も目立ちます。

実際に「便利なので日常的に使用している」と答えた人は全体の約13.6%にとどまり、日々の生活で積極的に活用している大人はまだ少数派のようです。
生成AIの可能性をすでに感じている層と、まだ様子見をしている層が混在していることがうかがえます。身近な存在になりつつあるものの、まだ慎重な姿勢が残っているのが現状といえるでしょう。
実際に大人がよく使うAIは「チャットGPT」「Google Gemini」
大人の生成AI利用については、「ChatGPT」と「Google Gemini」が代表的なツールとして挙げられ、特に「ChatGPT」がもっとも多く利用されているようです。

“子どもの生成AI使用”をどう考える?
保護者の多くは、子どもの生成AI使用に前向き
子どもがいる方を対象に、生成AIを使わせることについてどう考えているかたずねてみました。
回答結果は「一定の年齢に達したら使ってもいいと思う」がもっとも多く、次に「一定の年齢に達したら使うべきだ」が続きました。

子どもの生成AI使用について前向きな考えが多い一方で、「なるべく使わせたくないが、いずれ使うようになるだろうと思う」と答える方も一定数いることがわかりました。やみくもに小さな子どもに使わせることへの懸念も感じられます。
生成AIを使わせること自体には前向きでも、「いつから、どんなふうに使わせるのがよいのか」にまだ悩んでいる方も多いのかもしれません。
使用開始時期は「小学生高学年」から、「操作できるなら何歳でも」まで幅広く
では、生成AIを使用してもいい一定の年齢とは、具体的にいつごろを想定しているのでしょうか?
「一定の年齢になったら使うべきだ」「使ってもいい」と答えた人に具体的な年齢を尋ねたところ、もっとも多かったのは「小学生高学年」でした。

次に「操作できるなら何歳でも」「高校生」と続き、回答には幅広い意見がみられます。それぞれの家庭で考え方は異なるものの、「ある程度の思考力やリテラシーが備わってから」と考える人が多いようです。
「AIを使わせたくない」人の本音とは?
子どもの生成AIへ前向きな考えがある一方で、「なるべく使わせたくない」「絶対に使わせたくない」と回答した保護者もいます。その理由を尋ねると、子どもの学びや、情報との向き合い方への不安が見えてきました。
- ・すぐに覚えて、楽をすることを知ってしまうのが怖い(女性/北海道)
- ・思考能力の低下(男性/新潟県)
- ・自分で調べ、考え、表現する力を身に付けてほしいから(女性/東京都)
- ・努力を忘れそう(女性/群馬県)
- ・安全なものだけに限って使うのならいいがそうはならないと思うから(女性/広島県)
- ・依存する、情報漏洩、犯罪に巻き込まれる(女性/徳島県)
- ・宿題をAIに任せるなど不適切な使用方法への懸念(女性/岐阜県)
生成AIが子どもの学習を後押しする可能性があるものの、学びの本質を損ねてしまうのではないかという慎重な意見が目立ちました。「便利さ」と「学びの意味」のバランスをどう取るかに、悩む保護者が多いことがわかります。
子どもに生成AIを使わせるかどうか、大人の経験が背景に
さらに、アンケートの結果から、大人の生成AI活用状況によって、子どもの使用をどう考えるかが変わることが見えてきました。

AIをすでに活用している人や、今後もっと使いたいと考えている人ほど、子どもの利用にも前向きな傾向があることがわかります。
実際に生成AIを使っているからこそ感じられる便利さや可能性が、「子どもにも正しく使わせれば、きっと役立つはず」という思いにつながっているのかもしれません。大人自身の実感や経験が、自然と影響しているようです。
生成AIとどう「付き合うか」を考える時代に
生成AIが身近になりつつある今、子どもにどこまで使わせるべきか…。そのような迷いや不安は、多くの保護者が感じていることではないでしょうか。今回のアンケートでも、「便利そう」「でも心配」——そんな揺れる気持ちがたくさん寄せられました。
まずは大人がAIに触れてみたり、家族で話し合ったりしながら、その子に合った“ちょうどいい距離感”を探っていけたら、それがひとつの答えになるのかもしれません。生成AIの発展がめざましい現代だからこそ「上手な付き合い方」を考えながら、親子でよりよい活用の仕方を見つけていけるといいですね。
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構成・文/牧野 未衣菜