※この記事は『まんがで学べる!コナン博士シリーズ 名探偵コナンの防犯博士(小学館)』の一部より抜粋・再構成しています。
Check1:子どもが巻き込まれやすい誘拐事件。どこで起こる?
特に子どもが狙われやすい犯罪、それは誘拐です。さて20歳未満の人が誘拐された場所でいちばん多いのはどこでしょう?
子どもが誘拐される場所は、どこがいちばん多い?
A:一戸建てや集合住宅の敷地内
B:公園やテーマパークなどの遊戯施設
C:人通りの多い商店街や繁華街
マンションの駐車場やエレベーター、とまっている車に注意!
正解はAの「一戸建てや集合住宅の敷地内」。下のグラフからもわかるように、外出先ではなく、私たちの日常生活に誘拐事件はひそんでいます。

特に危険な場所は「入りやすくて見えにくい場所」。例えば、マンションの駐車場は誰でも簡単に出入りができ、見通しが悪いですね。誘拐犯が身をひそめ子どもが通りかかるのを待ちぶせしているかもしれません。また、狭くて逃げ場のないマンションのエレベーターも犯罪が起きやすい場所。子どもには知らない大人と2人きりになることを避けるように伝えましょう。
そして被害者を車に乗せて連れ去る手口が多い誘拐は、道路上でも起きやすい犯罪です。特にガードレールのない歩道を歩くときは注意が必要です。また道路にとまっている車も危険。いきなり犯人が車内に連れ込もうとするかもしれません。そばを通るときは車から離れて歩くか、遠回りして別の道を通るようにしましょう。
誘拐事件は、子どもが大人や友だちから離れて1人だけで行動しているときに起きやすいので、公園のトイレなど誰でも出入りできて人目につかない場所には1人で行かせないこと。そして学校の行き帰りは友だちと一緒に行動させるようにしましょう。
すべての子どもがターゲットの誘拐事件。気を付けることは?
さて、下のグラフは子どもを狙った誘拐件数です。令和5年に起きた誘拐事件のうち、12歳以下の子どもが被害者となった割合は38.8%。19歳以下まで広げると、なんと89.2%に上ります。大人と比べて子どもは体が小さく、力も弱いため、無理やり連れ去る誘拐の標的になりやすいのです。
誘拐といえば昔は「身代金が目的」というイメージが強かったのですが、最近は子どもへのいたずらを目的とした事件も多発しています。「うちはお金持ちじゃないから大丈夫」といった油断は禁物です。すべての子どもが注意すべき事件なのです。

名前、住所、電話番号、そして顔写真……個人情報がわかる動画や写真をインターネットのホームページやSNSで投稿してしまうと、どこに住んでいるか知られるおそれがあります。
また名前や住所が写っていなくても注意は必要。たとえば下のイラストのように「通っているサッカースクール」や「写真の撮影場所」という小さな情報を組み合わせることで、住所など個人の特定につながるので、気をつけましょう。

インターネットは便利な反面、誰でも簡単にアクセスできるので、投稿した写真や動画は仲のいい友だちだけでなく、犯人にも見られるおそれがあります。そのため、個人情報がわかる写真や動画を投稿してしまうと、子どもの顔や生活している地域を知られ、その情報を頼りに待ちぶせされたり連れ去られたりしてしまうかもしれません。
知らない間に被害に遭う…「デジタル誘拐」にも注意!
近年は、ネットで見つけた他人の子どもの写真を、自分の子どもだと嘘をついてSNSなどに投稿する「デジタル誘拐」という行為も問題となっています。かわいい子どもの写真を投稿して「いいね」をたくさんもらうことが目的とされていますが、もしもデジタル誘拐犯が犯罪やトラブルを起こしたら、デジタル誘拐された子どもが誘拐犯の実の子どもとしてネットにさらされるおそれがあります。
一度ネットに公開された情報は、簡単に削除できません。子どもがSNSなどに動画や写真を投稿する際は、知られてはいけない情報が写っていないかよく確認させるとともに、自分が投稿するときも、まずは他人に見られてもいいものか考えてからアップするよう心がけましょう。

Check2:小学生でも「なりすまし」や「乗っ取り」の被害者に!?
近年では子どものネット利用の低年齢化が進み、SNSトラブルからネット犯罪に巻きこまれる可能性も高くなっています。では、どのくらいの小学生が、スマートフォンやタブレットなどでインターネットを利用しているでしょう?
令和6年度の小学生のインターネット利用率は?
A:77.2%
B:87.2%
C:97.2%
知らない人からのメッセージ、身に覚えのないメッセージは要注意
答えはC。こども家庭庁による令和6年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」では、小学生の97.2%がインターネットを利用しているという結果になりました。「なりすまし」や「乗っ取り」など、小学生でもネット被害にあう可能性が大いにあるということです。
実際、小学生が子どもになりすました大人にだまされるという被害を受けたり、アカウントを乗っ取られ、乗っ取り犯に使用されたりするという報告もあります。オンライン上のやりとりでは、知らない人からメッセージが届いた場合は気軽に返事せず、まずは親に相談するよう子どもに伝えましょう。

「なりすまし」が行われているのはSNSやメッセージアプリだけではありません。スマートフォンのショートメールやWEBメールでも、同じような「なりすまし」が行われることがあるので注意が必要です。
「高額当選しました!」や「〇〇万円差し上げます」といった内容のメールに返信すると「振り込むために手数料を支払ってください」などと指示され、お金をだまし取られるというパターンや、「クレジットカードや銀行口座を登録してください」と指示されて登録すると、クレジットカードを勝手に使用されたり、銀行口座からお金が引き出されたりする危険もあります。
身に覚えのないメールが届いたら、中のURLをクリックしたり、返信をしたりしないことが重要です。

個人情報は気軽に教えない、軽率な投稿は控えよう
前述しましたが、インターネット上で個人情報を入力したり、他人に教えたりするのは危険です。
個人情報とは基本的に氏名、生年月日、住所、電話番号、顔写真など個人を特定できるもの。生年月日は単体では個人を特定できませんが、氏名と組み合わせれば、重要な情報になる場合があります。それ以外にもパスポート番号、マイナンバー、住民票コード、保険者番号なども個人情報。他人に知られてしまうと、それをもとに嫌がらせを受けたり、詐欺や強盗、誘拐などの危険な犯罪に巻き込まれたりするなどのリスクがあります。
ただし、正しいサービスを受けるためには、個人情報が必要な場合もあるので、本当に必要かどうか事前に家族で相談しましょう。

一生消せない?「デジタルタトゥー」とは
SNSなどで悪口や嘘の書き込みや、いたずらや悪ふざけの画像・動画をアップした結果、インターネット上に半永久的に残ってしまう場合があります。これらは消すことが難しいため、入れ墨にたとえて「デジタルタトゥー」と呼ばれています。
インターネットにアップした書き込みや画像は、たとえ本人が削除しても第三者にスクリーンショットなどで保存され、急速に拡散されてしまう可能性があります。一度拡散されてしまうと完全に削除するのはほとんど不可能になるので、アップするときには細心の注意が必要です。
たとえ匿名で書き込みをしていても、過去の書き込みから個人を特定される場合もあります。また画像や動画に位置情報が含まれていて、そこから住所を特定される可能性もあります。
SNSなどへの投稿が必ずしも悪いわけではありませんが、「デジタルタトゥー」として残ってしまう危険性を、しっかりと子どもたちに伝えましょう。

『まんがで学べる!コナン博士シリーズ 名探偵コナンの防犯博士』
原作まんがと本格記事で楽しく自然に知識や世界が広がる大好評のコナン博士シリーズ第3弾。「名探偵コナン」のまんがに登場するさまざまな犯罪や事件のエピソードを紹介しつつ、それに関連する犯罪を種類ごとにピックアップ。最新の防犯知識や対策が多数紹介されており、「防犯力」が高まること間違いなしの一冊です。
▼【原作まんが】「名探偵コナン」のさまざまな事件や犯罪エピソードを楽しみながら、防犯を学べる。

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おとなも子どもも、自分で自分の身を守る防犯意識が問われる今日、コナンといっしょに、親子で防犯力をアップグレードしましょう。
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構成/国松 薫
書誌内イラスト/神内アキラ ©青山剛昌/小学館
