話題の画像生成AIで50年後のカルビーポテトチップスをデザイン!? 星くず味やウシガエル味…子どもたちのユニークなアイデア爆発で会話も弾む!【体験レポート】

カルビーとアドビの共催イベントの親子向けワークショップ『“子どもと一緒にタイムトラベル!”生成AIでデザインする50年後のカルビーポテトチップス』に参加してきました! 今、話題のアドビの最新の画像生成AIを搭載したコンテンツ制作アプリを使用して世界で一つだけのパッケージを作ります。AI活用スキルと食について学ぶことのできる時代の最先端を取り入れたワークショップの様子をレポートします。

おなじみのカルビーポテトチップスは愛されて50年!

完成した未来の「カルビーポテトチップス」のデザインを披露する参加者たち

カルビー株式会社は1975年に現在の「うすしお味」の原型となる「カルビーポテトチップス」を発売し、2025年9月には発売50周年を迎えました。

今回、50周年を機に、アドビ株式会社とのコラボ企画が実現。“50年後に流行するかもしれないカルビーポテトチップスの味”を想像して、親子でパッケージデザインを描く体験型ワークショップが11月末に都内で開催されました。

小学生とその保護者の30名程度が参加し、今、話題の生成AIのソフトで学ぶことができる、カルビーのポテトチップスで育ってきた親世代もワクワクのワークショップでした。

話題の生成AIってどんなソフト?

講師のキャラクターデザイナー兼イラストレーターの北沢直樹さん

アドビの画像生成AIを搭載したデザイン制作アプリ 「Adobe Express(アドビ エクスプレス)」 を活用し、「カルビーポテトチップス」専用の特別パッケージテンプレートを使って、親子で「50年後のカルビーポテトチップスの味とパッケージデザイン」を自由に創作します。

講師は、黄色い帽子が印象的な「なおっきーせんせい」こと、キャラクターデザイナー兼イラストレーターの北沢直樹さん。

大人でも難しい生成AIについても、親しみやすく、優しい語り口で、とても分かりやすい解説でした。生成AIについては、新しいツールということで少し構えていた筆者も、学びの導入編として、実際に画像を作ってみることで、すんなりと受け入れることができました。

まずは、サラダの画像を使って練習

本番のデザインを作る前に、北沢さんと生成AIを使ってサラダの中の野菜を変えるなどの練習をしました。

グリーンサラダの中にニンジンを後から加えてみると、まるで元からあったように自然に溶け込んだ画像ができあがります。宇宙人や車など、通常ならあり得ないものを追加するなど、楽しんでいる参加者もいました。

画像を作るのは大変ですが、「Adobe Stock」にはたくさんの画像があり、キーワードを入力するとそれに沿った画像が出てくるので、子どもでも簡単に画像編集をすることができます。

「Adobe Express」は子どもも安心して使える生成AIツール

ただし、生成AIツールを使う上で、どんな画像が出てくるか保護者としても心配ですよね。

「Adobe Express」にAIモデルのトレーニング利用されているのは、「Adobe Stock」であり、商用利用もできるオープンライセンスコンテンツ、パブリックドメインコンテンツのみとのこと。

著作権、ジェンダー、人権などに配慮して、継続的に改善されているので、お子さんも保護者と一緒に安心して使えるツールなんです。

未来の「カルビーポテトチップス」のパッケージを作ろう!

未来の「カルビーポテトチップス」のデザインを考える参加者の親子

生成AIについて理解を深めたところで、デザインを形にする“創造”体験と、味の“想像”を組み合わせ、親子で楽しく未来の「カルビーポテトチップス」を描きます。

アイデアが出やすいようにワークシートも用意されていて、50年後のポテトチップスがどんなものか、会場でも、親子の会話が弾んでいました。

筆者も娘も生成AIソフトは初めて使います。プロのようにパッケージデザインがすぐにできるものかと、半信半疑でした。が、さすがデジタル世代の小学生です。筆者の娘も含めて、皆さん、サクサク作業が進みます。

会場に用意されていたアイデアをまとめるワークシート

娘は、オリジナルのキャラクターを作りたいということで、まずは、生成AIに「唐辛子、可愛い、女の子」と打ち込んでみました。そうすると、唐辛子を持っているきれいな女性の画像で、イメージとは違う画像が出てきてしまいました。

そこで、女の子を外して、「唐辛子、可愛い、キャラクター、中華風」にしてみるとイラスト風の絵柄が出てきました。ほんの数秒でイメージ通りのキャラクターができてしまうなんて驚き!

ソフトの使い方で、分からないところがあっても、アドビのスタッフの方が丁寧に説明してくれるので、娘は一人でデザインを完成させました。

カルビーのポテトチップスのデザインを基に、生成AI画像を使ってオリジナルのデザインを考えます

生成AIについての講義と作業時間を含めると、完成まで2時間近くのワークショップだったのですが、参加者の皆さんは夢中で楽しんでいて、あっという間に過ぎてしまい、時間が足りないほどでした。

また、カルビーポテトチップスの歴史や商品についての説明もあり、カルビーファンにはとても楽しい時間でした。休憩時間には、ランチも用意され、もちろん、カルビーのポテトチップもおやつとしていただく時間もありました。

星くず味やウシガエル味?! 驚きの作品の発表タイム!

子どもたちに作品について質問する講師の北沢直樹さん

休憩の後は、ワクワクの作品の発表タイムです! 独特の面白いアイデアが満載で、発表のたびに会場からは「おお!」という歓声が上がりました。

例えば、参加者のひとりが制作した「夜のひととき味」という名前のパッケージデザインは、眠っているウシガエルのイラストで、ローズマリーとウシガエルパウダー入りとのこと。1日の疲れをとるエキスたっぷりで、さらに外来種の危機から守るポテトチップスということで、社会問題も絡めたユニークな発想に驚きでした。

完成したパッケージは持ち帰ることができました!

完成したオリジナルのパッケージ(右)

完成したデザインは世界に一つだけの特別パッケージとして持ち帰ることができました(ポテトチップスは入っていません)。

ちなみに、娘は辛い味が好きで、筆者の実家が中華料理屋なので、未来の新種の唐辛子を用いた「スーパーラー油味」のポテトチップスを考案。オリジナルのキャラクターも生成AIで作成しました。

そのほか、ワークショップ以外にも「カルビーポテトチップス」発売50周年を記念したクイズなど、特別企画もあり、大変充実したワークショップでした。

親子で生成AIを正しく学べる機会に

生成AIは、興味はあってもデザインの仕事などに関わっていないと、なかなかハードルが高く、親世代があまり慣れ親しんでいないため、子どもに教えるのは難しいと思う方も多いと思います。

お子さんが興味を持っても、不安に思うこともあると思うので、こういったイベントで、正しい使い方を学ぶことができるのは貴重な機会だと感じました。

今回、アドビ社とのコラボは初開催とのことですが、カルビーでは全国の工場や農場で、ファンミーティングイベントなどを通年を通して開催しています。興味のある方はウェブサイトをチェックしてみてくださいね。

>>カルビーのイベントプログラムについてはこちらから
>>アドビ エクスプレスについてはこちらから

取材・文/Rina Ota

こちらの記事もチェック!

日本からGAFAが生まれなかったのは教育のせい? AIを活用して成果を出す子どもの育て方、“データサイエンス力”の磨き方【大学教授・渡辺美智子先生が提言】
技術の恩恵に誰でも手の届く時代 なんとなく不安の多いAI時代。でも渡辺先生は、「今の子どもたちは、チャンスの時代に生きているんですよ...

編集部おすすめ

関連記事