赤ちゃんを洗濯機や浴槽のフタに寝かせていませんか? 入浴時の落下事故が相次いでいます!【国民生活センター注意喚起】

国民生活センターでは、2025年12月『入浴・沐浴に伴う乳児の落下事故に注意!-浴槽の蓋や洗濯機の上には寝かせないで-』と題したリリースを発表。赤ちゃんの沐浴や入浴時の落下事故を防ぐために、注意を呼びかけています。

沐浴や入浴時の落下事故は、約5年半で78件

医療機関ネットワーク(※)に寄せられた、家庭での入浴・沐浴に伴う赤ちゃんの落下事故の情報は、2020年度から2025年度までの約5年半の間で78件でした。

最も多かったのは、浴槽のフタからの落下で23%(18件)、次いで洗濯機からの落下が18%(14件)でした(下図 落下事故の内容 n=78)。

また赤ちゃんは頭部が大きいので、頭から落下しやすく、落下したとき頭部のけがが80%以上(64件)でした。

「落下事故の内容」図は「国民生活センター」発表の資料より転載

※医療機関ネットワークは消費者庁と国民生活センターとの共同事業で、消費生活において生命または身体に被害が生じた事故にあい、参画医療機関を受診した事故情報を収集するもので、2010年12月から運用を開始。

浴室や脱衣所のスペースの問題などで、洗濯機や浴槽のフタに寝かせる場合も

「洗濯機や浴槽のフタの上に赤ちゃんを寝かせておくの?」と思ったママ・パパもいるかもしれませんが、「沐浴や入浴をするときに、浴室や脱衣所が狭い」「高さがあって利用しやすい」といった理由から、洗濯機に赤ちゃんを一時寝かせ、ママ・パパが入浴の準備をしたり、浴槽のフタの上にベビーバスを置いたりして沐浴をすることもあるようです。

洗濯機から落下した赤ちゃんの月齢は全て生後6ヵ月以下

洗濯機のフタの上に赤ちゃんを置いたために起こる落下事故が増えています

洗濯機から落下した赤ちゃんの月齢を調べたところ、全て生後6ヵ月以下でした。浴槽のフタから落下した赤ちゃんは、生後1ヵ月がやや多くみられましたものの、生後8~9ヵ月の赤ちゃんもいました。

落下してくも膜下出血に! ~実際にあった洗濯機、浴槽のフタから落下した事故

事故事例は次の通りです。

入浴・沐浴前後に洗濯機から落下

【事例1】保護者が生後5ヵ月の赤ちゃんを入浴させるため、洗濯機に寝かせて衣類を脱がせていた。一瞬目を離した隙に床に落下した。

【事例2】 保護者が生後3ヵ月の赤ちゃんを入浴させるため脱衣所へ。普段は床に、子ども用のマットを置いて使用しているが、その日は、たまたま洗濯機の上にマットがあったので、そのまま赤ちゃんを寝かせてしまった。浴槽のフタを開けるために、一瞬赤ちゃんのそばから離れた隙に床に落下。両側前頭葉くも膜下出血と診断されて約2週間入院した。

【事例3】洗濯機の上にタオルを敷き、頭が洗濯機の奥になるようにして、生後1ヵ月の赤ちゃんを仰向けで寝かせていた。保護者が浴室のシャワーを出すために、その場から少し離れたところドンと音がした。保護者が振り返ると、赤ちゃんはうつ伏せで床に落下していた。外傷性くも膜下出血と診断されて入院した。

洗濯機の高さは100cm前後。落ちると大きなけがにつながりやすい

ドラム式洗濯機の天面は平らなものが多く、安定感があるように見えますが、天面の上で乳児が寝返りをすると落下する危険性があります。

また縦型洗濯機は天面が前方に傾斜しているものが多く、天面に赤ちゃんを寝かせると、寝返りをしなくても、手足を動かした拍子に滑り落ちる可能性があります。

どちらのタイプも高さは100cm前後であり、その高さから赤ちゃんが落下すると頭蓋骨骨折など大きなけがにつながりやすいです。

入浴・沐浴中に浴槽のフタにベビーバスを置くのも危険です!

【事例1】浴槽のフタの上にベビーバスを置き、生後2ヵ月の赤ちゃんの沐浴をしていた。保護者が近くの物を取ろうとしたときに、誤って足をひっかけてしまい、フタがずれて赤ちゃんとベビーバスが浴槽の湯の中に落下した。

【事例2】生後4ヵ月の赤ちゃんを浴槽のフタの上に寝かせたまま、保護者が髪を洗っていたところ、赤ちゃんが動いて落下。頭頂骨骨折、急性硬膜外血種と診断されて、約1週間入院した。

浴槽のフタは、ずれたり、たわんだりしやすいことを覚えておいて

浴槽のフタについては、SG基準では「フタがずれたり、たわんだりして浴槽内に転落することがあるので、手をついたり、乗ったり、座ったりしないこと」「フタがずれて隙間が開くと、乳幼児や高齢者が転落することがあるので、特に注意すること」「ベビーバスをフタの上で使用しないでください。転落する恐れがあります」といった表示をすることが求められています。

落下事故を防ぐには、高いところではなく床に寝かせましょう

沐浴や入浴時に、赤ちゃんの落下事故の経験がない人に「どこに寝かせているか?」と聞いたところ、最も多かったのが床やバウンサ―などの子ども用品でした。寒くないように床にマットなどを敷いて寝かせるといいでしょう。

赤ちゃんが洗濯機や浴槽のフタから落下すると頭蓋骨骨折や頭部損傷などの大きな事故につながるだけでなく、保護者が忘れ物を取りに行くなど、その場から離れたときに赤ちゃんが浴槽の湯の中に落下すると、命に関わることもあります。

そのため沐浴や入浴時、赤ちゃんを危険な場所に寝かせていないか、改めて確認してください。

国民生活センターでは、YouTubeでも注意を呼びかけています。

入浴・沐浴で乳児が落下!洗濯機には絶対に寝かせないで!風呂場の事故は溺水だけではありません【商品テスト】

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構成/麻生珠恵

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