スウェーデン流 風邪を引いたときの対処方法。病院にかかりたくてもかかれない!?【北欧パパと日本で子育てvol.19】

こんにちは。ライター・エッセイストの桒原さやかです。この連載ではスウェーデン人夫と日本で子育てしている日々のこと、子育てしながら気がついたことや考えたこと、またそれをわたしがどう捉えているのかというところまで書いていけたらと思っています。どうぞよろしくお願いします。

連載19話目は、風邪を引いたときの、日本とスウェーデンの違いについて。いろいろな感染症が流行っておりますので、気をつけて過ごしたいと思います!

病院に行く? 行かない?

うがい手洗いに目を光らせていたものの、ついに先日、子どもたちが風邪を引きました。ほっぺを赤くしながら、丸くなって寝ています。

「病院に行ってくるね」と私が言うと、「もう少し様子を見てもいいんじゃない?」とスウェーデン人の夫。 家族の誰かが風邪を引くと、病院に行く・行かないで、夫との間でいつも意見がわかれます。というのも、スウェーデンでは風邪で病院に行くという発想が、そもそもないようなのです。

病院に行くだけで大変

これにはスウェーデンの医療事情が関係しています。風邪で病院にかかりたくても、その日のうちに診察してもらえることは、ほとんどありません。たとえ高熱が出ていても、「ゆっくり休んで、まずは様子を見ましょう。三日以上経っても熱が下がらなかったら連絡してください」と言われるのがお決まりのパターン。たとえインフルエンザやコロナであっても、緊急度が高いと判断されない限り、なかなか診てもらえません。

その理由として、国民が支払う医療費の上限が年間おおよそ2万円までと低いことが理由のひとつにあるようです。

寒い日の朝、ストーブ前で寝転ぶ娘。

風邪のときに食べる定番は?

風邪のときの違いといえば、食べ物もそのひとつ。スウェーデンで、風邪を引いたときに食べる、定番の食べ物は何だと思いますか?

それは、お粥でも、うどんでもなく、アイスクリーム。熱が出ていても、食欲がないときでも、喉が痛くても、だれでも食べられるというのが理由のようです。家族の誰かが風邪を引いたら、「これがなくちゃね!」と、夫はいつも大量のアイスクリームを買ってきてくれます。

北欧の人たちはアイスクリームが大好物。だから風邪のときも食べるのかも? ふだんは行列に並ばない彼らも、アイスクリームのお店にだけは並びます。

そのほかにも、ビタミンCが豊富なので甘酸っぱいブルーベリースープやローズヒップジュースを飲んだり、野菜のスープを食べたりするという人も。あとは、ハーブティにはちみつをたっぷり入れてよく飲みます。

ちなみにスウェーデン人の夫は、アイスクリームのほかに、いつもパンを食べたがります。ゲホゲホしながらも、パンを頬張る夫を見るたびに、さすが小麦の国の人だなぁと思うのでした。

スウェーデンでは夏になるとアイスクリームトラックが住宅街を走ります。タラララッタ、タラララッタという軽快な音楽が聞こえてきたら、トラックの合図です。

風邪を引いたら、アイスクリームを食べて寝る

風邪を引いたら、薬局で買った薬を飲んで、アイスクリームを食べて寝る。治るまで無理せず、しっかり休む。これがスウェーデン流、風邪の対処方法のようです。

ちなみに、スウェーデンでは誰かがくしゃみをすると、「Prosit!(プーシィット)」と声をかける習慣があります。お大事に! という気持ちを込めて、相手にかける言葉なんです。夫がよく言うので、子どもたちもすっかり覚えました。

今、風邪を引いている方や、なかなか治らないという方も多いでしょうか。どうかみなさまお大事に! プーシィット!

スウェーデンには子どもが風邪を引いたとき、親が看病休暇を取得できる制度VAB(ヴァブ)があります。風邪が猛威を振るう2月は、VAB取得者が多いので、“2月の”(フェブラーリ)と合わせて「ヴァブラーリ」と呼んでいます。どこの国も2月は忙しいようです。

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プロフィール

桒原さやか ライター・エッセイスト

イケア勤務を経て、ウェブメディア&ショップ「北欧、暮らしの道具店」の初期スタッフとして約6年間働く。その後、スウェーデン人の夫である、オリバー・ルンドクイスト氏と一緒にノルウェーのトロムソに移住。1年半滞在したのち帰国し、現在は長野県松本市に在住。著書に『北欧で見つけた気持ちが軽くなる暮らし』(ワニブックス)、『北欧の日常、自分の暮らし』(ワニブックス)、夫との共著書に『家族が笑顔になる北欧流の暮らし方』(オレンジページ)がある。
自家焙煎のコーヒー豆と小冊子のお店「Hej Hej COFFEE(ヘイヘイコーヒー)」はじめました。

文・構成・写真/桒原さやか

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