学校や家庭で、勉強をしていく上で欠かせないのが集中力。集中力は、お子さんの性格だけでなく、生活リズムや環境によっても変化するものです。大事だとはわかっていても親も子どもも苦戦する集中力の持続。我が子はゲームやテレビには何時間も集中するのに…といったジレンマを経験したこともあるのではないでしょうか。今回は、「子どもたちが勉強に集中する方法」をママパパのアンケートと合わせて紹介します。
子どもを勉強に集中させるには?
集中力とは、「一つの事柄に注意を集中して物事に取り組む能力」のこと。好きなものなら簡単に集中できてしまうのに、興味のないものにはなかなか集中できるものではありません。そして、「集中力がない」というのは、いつもソワソワしていて落ち着きのない状態のことです。
子どもの集中力が続く時間
一般的に、子どもが集中できる時間はどのくらいなのでしょう。
幼児の場合、集中できる時間は約「年齢+1分」と言われています。小学校低学年で約15分、高学年から中学生で約30分。大人でも、集中できる時間は50〜90分と言われています。意外に短い時間と思うかもしれませんが、大人でさえ60分程度しか集中できないものなのです。
集中力がないのは病気のせい?
万が一、年齢に見合わない集中力の足りなさや落ち着きのなさが見られたり、人の話が聞けない・列に並べない・座っていられないなど、集団生活に適応できないことがある場合には、医師に相談してみましょう。
小学生が勉強に集中するおすすめの方法
ママパパのアンケートをもとに、勉強に集中するためのオススメの方法を紹介します。
集中力が続く環境づくりをする
勉強への集中力が続かない理由の一つに、「スマートフォンやテレビ・ゲーム・漫画が気になって勉強ができない」といった環境が原因になっているケースもあるようです。特に、スマートフォンなどは通知機能の設定で、アラートやバイブレーションが鳴るたびに集中力が遮断されることも考えられます。ゲームや漫画は、展開の続きが気になって気持ちが上の空なんてこともあるでしょう。
まずは、子どもたちの好きなテレビやゲームは決められた時間だけにする、スマートフォンは電源を切る、勉強する場所には余計なおもちゃを置かないなど、勉強に向かうための集中力が続く環境づくりが必要です。
それでは、ママパパたちがどんな工夫をしているか見てみましょう。
家族も同じ場所で作業をする
ママパパのアンケートで多かったのが、「家族も同じ場所で作業をする」です。「親がいる場所」という緊張感は、集中力を高めるのに役立ちそうです。さらには、「親が集中する姿を見せる」ことも、子どもが勉強に集中するきっかけになるでしょう。
終わった後の楽しみをつくる
集中力は長く続くものではないので、頑張った後には褒めてあげましょう。達成感と満足感は、次のやる気につながります。終わった後のたのしみをつくることで、さらにやる気と集中力アップにつながるでしょう。
勉強するための個室をつくる
親がいることで集中ができたり、リビングの方が集中できるというお子さんもいますが、年齢が上がると勉強するための個室環境を整えるのも有効です。
机周りの明るさや温度、湿度、音などに配慮した個室は、集中力を発揮させることができます。場合によっては兄弟や姉妹が勉強の集中を妨げていることもあるので、個室があることで、落ち着いて勉強に向かうことができます。
できた問題を教えてもらう
勉強といっても、静かに教材と向き合うだけではありません。話したり、触ったり、実際にやってみたり、五感を使うことで納得できるものです。机の上で解けた問題を、今度は自分の言葉にしてだれかに説明してみる・教えてあげるというのは、勉強を楽しくする秘訣です。
習慣をつける
集中力が持続する時間は短いものですが、ママパパのアンケートのように、日常生活からトレーニングをして集中力をアップすることができます。環境を整えて、毎日毎日しっかりとサポートしてあげましょう。
効率のいい勉強方法のおすすめアイディア
ママパパのアンケートを元に、勉強の効率を高める方法を紹介します。
時間を決める
日常生活でも、起床時間や食事、就寝時間がリズムよく決まっているとスムーズで気持ちいいですよね。生活にメリハリがあると、集中力アップにつながります。勉強をする時間を決めて、その時間で集中して取り組みましょう。
スケジュールを立てる
スケジュールを立てることも、集中力アップに役立ちます。まず全体像がどのくらいあるのか、全体に対して今日は何をどの順番で取り組むのか、その見通しが見えると、子どもたちも安心です。頭の中が整理できると、気持ちも落ち着いて集中できそうです。
学習目標をつくる
毎日の課題を設定して取り組むことも、全体像が見え日々前進していることが可視化されるので、やる気や集中力アップにつながります。
間違えた問題をやり直す
間違えた問題こそ、宝物。間違えた問題がわかれば、どうして間違えたのか?次はどうしたら間違えないのか?1つ1つクリアしていくことで、また次につながっていくものです。大変だけど、これが勉学の醍醐味ですね。
適度に気分転換の時間を入れる
気分転換をするのも1つ。集中するためには、適度な作業や休憩も必要です。集中力低下に湿度や気温が関係していたり、難しい問題に悩みすぎていることもある場合もあります。そんな時は、一度リフレッシュさせてから、新しい気持ちと視点で勉強に向かいましょう。
集中できる環境を作ってあげよう!
「勉強に集中する方法」という、親なら誰しも直面する課題。生活環境の変化やスマートフォンやパソコンなどの情報機器の発達もあいまって、集中することが難しくなっているとも言われています。
集中力は、生まれ持ったお子さんの性格だけでなく、生活リズムや環境によっても変化するものです。先輩ママパパのアンケートも参考に、ぜひご家庭でもアイデアを取り入れてみてください。
文・構成/太田さちか