子どもができて、病院に行く機会が増えたというご家庭も多いのではないでしょうか。筆者宅でも、風邪などの症状で小児科に行く以外に、長男はアレルギー気味で耳鼻科や皮膚科に通い、次男はよく目に出来物ができるので眼科に行くことがあります。
当然、処方される薬も、粉薬に塗り薬、点眼薬など、さまざまです。しかし、まだ小さい息子は、どの薬も「1個」と数えるので、正しい薬の数え方を教えておきたいなと思いました。そこで、今回は、子どもと一緒に数え方を学ぶのにぴったりな本で薬の数え方を勉強してみました。
処方される薬の形状によって数え方が違う
薬にはいろいろな形があります。水と一緒に飲むコロンとした錠剤は「1錠、2錠(いちじょう、にじょう)」と数えます。カプセルなら「1カプセル」、小さな袋に包まれている粉薬は「1包(いっぽう)」、瓶に入っているシロップは「1瓶(ひとびん)」です。
また、薬が1列に並んでいるシートは、「1シート」、チューブ入りの軟膏薬は「1本」。お尻から入れる座薬は、飲み薬と区別して「1個」と数えます。
なぜ、1回に飲む薬を「1服(いっぷく)」と言うの!?
1回に飲む薬を「1服(いっぷく)」といいますが、薬をなぜ洋服のように数えるのでしょう? それは、「服」という字には「ぴったり身につける」という意味があるからです。服が体の外をぴったり覆うように、薬は体の中で悪いところをぴったり覆って効き目を表すものなのです。
薬ひとつにしても、数え方はこんなにたくさんあるのですね! 先ほど「服」という字の意味をご紹介しましたが、身につける洋服もコートなのかスカートなのか靴なのかで、数え方が異なります。気になる方は、さまざまな数え方が載っている『ドラえもん はじめての数え方』を読んでみてくださいね。
著/飯田朝子 まんが原作/藤子・F・不二雄(小学館)
子どもの身のまわりにあるもの約100種の数え方を、「食べ物」「動物」「植物」「教室」「部屋」「乗り物」「建物」「自然」などのジャンルに分け、まんが・絵図鑑・クイズで紹介。大人でも意外と知らない数え方や、数え方の成り立ち、豆知識も掲載。1冊読めば、数え方名人に! 『数え方の辞典』なども発行し、数え方について長年研究してきた飯田朝子先生による著書。
文/井上加織 (C)藤子プロ・小学館2018