お弁当おかずの汁けが移らない詰め方、アレを使うと便利!【教えて、初めての園児弁当④】

今年、新入園を迎えたご家族の皆様、おめでとうございます! そして毎日のお弁当を作っているママパパ、おつかれさまです。

お弁当の時間、お子さんがおいしく食べているかな? と気になりますよね。おいしく見映えよく仕上げる工夫から時短メニュー、ご飯をおいしくキープするお弁当箱まで服部栄養専門学校の管理栄養士・古本美栄先生にアドバイスしていただきました。

Q.おかずの汁けが移らない詰め方は?

Q.おかずの汁けが他のものに移らないようにする詰め方ってありますか?

 A.乾物やゆでたパスタが使えます。

汁気の多い和え物には、乾物を一緒に使うと水分を吸ってくれます。桜海老の和え物やすりごまなどを使ったごま和えも使いやすい乾物です。また、油分の多いおかずの下には、ゆでたパスタを敷くといいですね。乾物といっても海苔は、水分を吸うことでべチャッとして見た目にも美味しさ的にも悪影響なので避けた方がいい食材です。

桜海老は、おかずに色味を添えるだけでなく、水分を吸ってくれる役割もあります。

揚げ物おかずの下には、写真のように、固めにゆでた味付けなしのショートパスタを敷いておくと油を吸ってくれます。一緒に食べられるのでボリュームも増します。

 Q.ウインナーの飾り切り

Q.うちの子は、ウインナーが大好物。簡単な飾り切りのアイデアを知りたいです。添加物のことも気になりますが、選び方の基準はありますか?

A.衛生面を考えると飾り切りはシンプルに。

ウインナーの飾り切りは、動物やお花などたくさんあります。ですが、ここで気になるのは、衛生面です。凝った飾り切りをするほど、作る時に手で直接触る回数が多くなります。その結果、食中毒へのリスクを高めてしまう場合も。飾り切りは、極力シンプルにしてコーンや枝豆など色のある食材を飾る程度にする方がいいですね。

ウインナーで1番気になる添加物は、肉の色をピンク色にする亜硝酸塩と肉の結着をよくするリン酸塩です。なるべくなら、これらが入っていない無添加のウインナーが安心です。無添加のウインナーが手に入らない場合は、軽くボイルすることで少しはセーブすることができます。

ウインナーの添加物が気になる場合は、炒めずに軽くボイルして茹で水を捨てましょう。

Q.市販品を利用した時短おかずはある?

販のミルやサラダ

Q.毎朝のお弁当作りが大変です。市販品を活用したメニューを教えてください。

A.ミートボールやサラダが便利です。

市販のミートボールは、さまざまな味があるので便利です。例えば、中華味のミートボールは、炒めた野菜と合わせるだけで肉団子の酢豚風になります。他にもデミグラスソース味のミートボールは、茹でたブロッコリーとコーンなどを加えると彩りのいい洋風おかずになります。

ミートボールは、味のバリエーションが豊富で時短調理に大活躍します。

中華味のミートボールにピーマンと玉ねぎ、たけのこを加えたもの。味つけの必要がないので、忙しい朝にも便利です。

コンビニで売っているかぼちゃのサラダも実は使えるアイテム。サラダとして食べるだけでなく、パン粉をつけて揚げれば、かぼちゃコロッケ風になります。

市販のかぼちゃサラダを丸め、水溶き小麦粉にパン粉をまぶして揚げただけ。卵不使用で簡単にかぼちゃコロッケが作れます。味付けもいらないので時短にも◎

お弁当箱選びと洗い方

 Q.衛生的なお弁当箱って、どんなもの?

A.曲げわっぱは殺菌作用も高めです。

時代の変化と共にお弁当箱も様変わりしてきました。抗菌を意識したキャラクターのお弁当箱も種類豊富に店頭へ並んでいます。そんな中、若い世代のママさんが子どもたちに曲げわっぱを買ってあげているという嬉しい記事を読みました。

曲げわっぱは、ヒノキや杉などの薄板を曲げて作った日本の伝統工芸品。木で作られているため殺菌作用も高く、何より吸湿性が高いのが特徴。冷めたご飯でもふっくらと、やわらかさを維持してくれるので、子どもには大変食べやすいのです。小さな頃から、本物の職人技を手にすることは、心を豊かにし、食育にもつながると考えています。

写真の曲げわっぱは、()大館工芸社の「親子弁当(中)」ウレタン塗装をしているため、揚げ物などを入れても油移りがなく衛生的。310ccでお子さんのお弁当サイズにもピッタリ!

Q.お弁当箱の正しい洗い方を教えてください。

A.角とパッキンがポイントです。

お弁当箱の形状にもよりますが、四角い形のお弁当箱は角が盲点になりがち。雑菌が繁殖しやすい場所なので、よく洗いましょう。また、蓋のパッキンは外せますので毎回洗うこと。知らずに、カビなどの温床になっている場合もあるので注意が必要です。1週間に1回程度は、漂白液につけて、しっかり殺菌するのもポイントです。

蓋の周りについているパッキンは、毎回外してよく洗ってから十分に乾かしましょう。

対策を万全に、お子さんが笑顔になれるお弁当を作れるといいですね!

 

記事監修

管理栄養士、調理師、フードコーディネーター
古本美栄(Mie Komoto

管理栄養士資格取得後、大手企業社員給食勤務を経て、食品メーカー、大学における高等教育等に携わる。現在は、服部栄養専門学校の教員。給食から家庭の食卓へつながる食育を行う他、食文化・持続可能な食品の再利用などの研究活動など幅広く活躍している。

構成・取材/川越光笑(たべごとライター) 撮影藤岡雅樹、古本美栄

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