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多肉植物の代表種を子どもと育てよう!
分厚くぷにぷにとした葉やフォルムが特徴の多肉植物。可愛らしく癒される見た目から、自宅に飾る人も多くいます。そんな多肉植物の代表種はとても手に入りやすく、初心者でも簡単に育てることができます。
多肉植物の種類と代表種
多肉植物の種類は2万以上と言われており、数多くの種類・品種があります。では、多肉植物の種類と代表種について、詳しく見ていきましょう。
多肉植物とは?
多肉植物の葉や茎が分厚いのは、そこに水分をためこんでいるため。一般的な観葉植物に比べて、頻繁に水やりを行う必要がありません。観葉植物を育てようとして枯らしてしまうことがあるかもしれませんが、多肉植物はお手入れがラクで育てやすい植物です。また多肉植物は、生育期をどの時期に迎えるかによって次の3つのタイプに分類できます。
春秋型種
春と秋が生育期で、夏と冬には休眠するのが、春秋型の種類。休眠している夏と冬の期間は、ほぼ水やりの必要がなく、枯らしてしまう心配が少ないです。
代表種
オトンナ・クラビフォリア、ハオルチアなど。
夏型種
夏に生育期を迎えるのが、夏型種です。夏は厳しい暑さの中、切り花を長く楽しむのが難しい時期。そんなときに、部屋に飾って楽しめるのが夏型の多肉植物です。
代表種
アロエ、アガベ、夏型サボテン、カランコエなど。
冬型種
冬に生育期を迎え、夏は休眠期になるのが、冬型種です。寒さに強い種類が多いため、寒い地域で多肉植物を楽しみたい方にもピッタリです。
代表種
コノフィツム、アエオニウム、オトンナなど。
初心者でもできる!多肉植物の育て方
多肉植物は初心者でも育てやすい植物のひとつです。枯らさずに上手に育てるためには、いくつかのポイントを押さえておきましょう。
水はけのよい土で育てる
多肉植物は自分の葉や茎に水分をためこむことができるため、排水性が悪い土だと根腐れを起こしてしまいます。そのため、多肉植物を育てるときには、水はけのよい土を用意しましょう。園芸用品店で販売されている多肉植物用、またはサボテン用の培養土を使うのがおすすめです。
水やりは2週間に1度程度
多肉植物の水やりは2週間に1度程度でOK。土が常に湿った状態では、水のあげすぎになってしまいます。多肉植物をよく観察していると、葉にシワがよって色が悪くなってくるなどの変化に気づきます。そうなってきたら、水を欲しがっているサインなので、水やりを行いましょう。
日当たりの良いところにおく
多肉植物の原産地は、太陽の光がさんさんと降り注ぐような乾燥地域です。そのため日当たりの良い場所で育てるのが基本です。ただし、日差しが強すぎるとよくないため、真夏の時期は直接太陽の光が当たらない、明るめの日陰においておくといいでしょう。
成長期に植え替えする
同じ容器のまま長く多肉植物を育てていると、根詰まりを起こして生育環境が悪化し、病気になる可能性が出てきてしまいます。長く多肉植物を楽しみたいなら、成長期に入ったときに植え替えを行うのがおすすめです。
多肉植物の育て方の注意点
育てやすい多肉植物ですが、次のようなことに注意しておきましょう。
室内なら風通しが良い環境で
多肉植物を室内で育てるなら、特に気を付けたいのが、風通しです。風通しが悪く湿度がある環境だと、害虫がつくことも考えられます。日中は外出して家にいない場合でも、朝と夜は部屋をしっかり換気させるのが大切です。また、ずっと室内に置いたままにせず、数日おきには外の風と空気に触れさせるのがいいでしょう。
屋外は日があたる場所で育てる
多肉植物の栽培は、どちらかというと、室内より屋外が向いています。理想は1日5時間ほど日があたる場所。さらに風通しの良い場所で栽培しましょう。また多肉植物は蒸れを嫌うため、屋外で育てる場合は、長雨の期間が心配です。雨が直接あたらない場所を選びましょう。
夏は直射日光に注意
多肉植物は日当たりの良い場所で栽培します。でも真夏の直射日光は厳しいため、できるだけ明るめの日陰で育てるといいでしょう。
土が完全に乾いている期間をつくる
多肉植物は葉や茎に水分をためているため、蒸れや湿度を嫌います。そのため、水やりをたくさんするよりも、土全体が完全に乾いた期間をつくるのがポイント。土が完全に乾いたときに、水やりを行うようにしましょう。
人気のある多肉植物の代表種のおすすめ
ここで多肉植物で人気の代表種をいくつかご紹介します。
エケベリア
バラのように、ヘラのような形をした葉が重なっているのが特徴。切り花のようにどこか優雅で上品な印象を与えてくれます。
セダム
セダムは500種類以上あると言われていて、葉が垂れ下がっているものや上向きに伸びているものなど、さまざまなタイプがあります。耐寒性や耐暑性に優れています。
ハオルチア
やわらかく半透明にみえるのが、ハオルチア。日陰を好む多肉植物なので、玄関やキッチンなど日が当たりにくい場所で育てるのに適しています。葉が硬い「硬葉系」のハオルチアもあります。
珍しい多肉植物の種類のおすすめ
次に、シルエットがかわいらしい、珍しいタイプの多肉植物をご紹介しましょう。
ぷっくり系のグラプトペタルム
多肉植物のなかでも、特に丸々とした肉厚の葉が特徴なのが、グラプトペタルム。グラプトペタルム・アメジスチヌムは秋や冬の寒い季節になると、濃いピンク色になります。
その他のぷっくり系のおすすめ
クラッスラ ゴーラム、クラッスラなど。
花が咲くコノフィツム
多肉植物のなかには、カラフルな花を咲かせるタイプもあります。それがコノフィツム。赤紫色、オレンジ色、白色などの花を咲かせるものがあります。
その他の花が咲くタイプのおすすめ
レデボウリア、アボニア、クラッスラなど。
スタイリッシュなアガベ
多肉植物というと、こじんまりとした可愛らしいフォルムのものが多いと思われるかもしれません。しかしスタイリッシュな見た目のものもあります。例えば、アガベは葉が細長く育っていき、芸術的な雰囲気。お部屋をおしゃれに見せてくれます。
その他のスタイリッシュ系のおすすめ
パキポディウム、ユーフォルビアなど。
葉先が半透明のフェネストラリア
葉の上部が半透明で、不思議な雰囲気の多肉植物があります。それが、フェネストラリア。氷でできた水晶のような丸くみずみずしい美しい見た目が特徴です。
その他の半透明系のおすすめ
ブルゲリ、ハオルチアなど。
球根系のレデボウリア
球根から根が伸びたような見た目の多肉植物が、レデボウリア。玉ねぎのような球根から葉や茎が伸びていく様が魅力的です。
その他の球根系のおすすめ
キルタンサス、ブーファンなど。
多肉植物の図鑑や育て方の本のおすすめ
多肉植物を調べたり育てたりしたい方に、おすすめの図鑑・本をご紹介します。
プロが教える! 多肉植物の育て方・楽しみ方
用土・肥料の選び方、水やりの方法、置き場所など、多肉植物の栽培方法をこまかくプロが説明した一冊です。またさまざまな種類の多肉植物も紹介しています。
よくわかる多肉植物 寄せ植えの実例、育て方・ふやし方と715種の図鑑
700種以上の多肉植物を掲載した図鑑と、多肉植物の育て方、楽しみ方を紹介した本です。育て方の基礎知識や寄せ植えのプロセスを丁寧に説明しています。
ときめく多肉植物図鑑
多肉植物にはユニークな形のものや奇妙なフォルムのものもいっぱい。そんな「ときめき」を感じる多肉植物を集めた図鑑です。
子どもと一緒に多肉植物を育てよう
子どもにとって、植物を育てることは優しい心や責任感を養うことにつながります。見た目にも可愛らしい多肉植物は失敗も少なく育てられるので、ぜひ子どもと一緒に多肉植物の栽培を始めてみてはいかがでしょうか。
文・構成/HugKum編集部