マグカップの人気ブランドをセレクト
おうちで過ごす時間が増えた昨今、リモートワークの合間にコーヒーブレイクを、なんていうことも多いはず。そんな時に、気にしたいのがマグカップ。
また、自分用のマグカップは持っていても、ゲスト用にはティーセットしかないなんてことも多いはず。カジュアルになりがちなマグカップですが、高級ブランドにも実はマグカップは豊富に揃います。
おうちでのんびりした時間を過ごすための、ペアのマグカップを結婚祝いに送るというのもおすすめ。今回はそんなマグカップ選びの一助になるような、人気のブランドをピックアップしてご紹介します。
高級ブランドのマグカップ
まず、ゲストを招いてのコーヒータイムを楽しむなら、高級ブランドのマグカップを用意したいところ。目上の人に出しても恥ずかしくありません。また、結婚祝いに送るのにもぴったりな逸品揃い。
ぜひ知っておきたい高級ブランドのマグカップをご紹介します。
ウェッジウッド・フェスティビティ
“英国陶工の父”と讃えられる一人の天才ジョサイア・ウェッジウッドによって、1759年に創設されたウェッジウッド。
革新的な精神を持っていたジョサイアは、陶磁器を芸術の域にまで高めながら、同時に、より多くの人に芸術を楽しむ喜びをもたらしました。創設者の精神は創業260周年を超えた今もなお脈々と受け継がれ、WEBサイトも遊び心たっぷりなので、ぜひ覗いてみて。
マイセン・剣マークゴールド
かつてヨーロッパでは、中国の磁器や日本の伊万里などがもてはやされていたものの、純白で薄い硬質磁器は、国内では作り出すことのできないものでした。が、1710年、ドイツのアウグスト王の情熱により、ついにヨーロッパ初の硬質磁器窯「マイセン」が誕生。
1722年に制定された剣マークは、アウグスト王の紋章から取られたもの。時代と共に変遷してきた剣マークは、アンティークの年代推定のひとつとなっています。
ロイヤルアルバート・ミランダ・カー フレンドシップ マグカップ
英国ヴィクトリア女王に愛されたロイヤル アルバート。バラなど、イギリスの代表的な花々を取り入れたデザイン、特徴的なエレガントなシェイプ、ゴールドやカラフルな色をつかったテーブルウェアで定評があります。
創業から100年以上が過ぎた今でも、その可愛らしいデザインには心がときめきますね。女優のミランダ・カーとのこのコレボレーションは双方のイメージにぴったり。
リチャードジノリ・ローズブルーマグ
19世紀末、アールヌーボーの時代に、イタリアのフィレンツェに設立されたリチャード ジノリ。
ヨーロッパで一世を風靡した芸術運動“アールヌーボー”は、イタリアでは“リバティ・スタイル”と呼ばれ、自由で開放的な表現が生み出されました。流れるような曲線や、自然の植物などがモチーフとなった女性的なラインが、ジノリの大きな特徴です。
ロイヤルドルトン・ブルーベリー
イギリス王室御用達のロイヤルドルトンは、1815年、ジョン・ドルトンによって設立された陶磁器メーカー。陶磁器業界で初の“ナイト”の称号を与えられ、1901年には王室御用達となりました。
伝統の中にもトレンドを取り入れたデザインと、食器自体の使いやすさで、世界中に愛されているブランドです。
ロイヤル コペンハーゲン・ブルーフルーテッド
240年以上にわたり、常に時代の先を走り、こだわりあるライフスタイルを象徴するロイヤルコペンハーゲン。
開窯当初から続く伝統的「ブルーフルーテッド」は、日本や中国の影響も強く受けつつ、デンマークらしい洗練へと昇華した代表的なコレクションです。日本の食卓にも合う、清楚なデザインが人気。
ヘレンド・アポニーピンク
ヘレンドの歴史は深く、ハンガリーの首都ブダペストの南西にある自然豊かなヘレンド村に開窯。初代ヴィンツェ・シュティングルによってハンガリー初の磁器工房として設立されました。
その後、産業博覧会でも高い評価を受け、ハンガリーの国章の使用を許可されます。ヴィクトリア王女やエリザベート王女など、多くの王侯貴族に愛されたブランドです。
ビレロイ&ボッホ・ニューウェーブ
270余年の歴史を誇りながらも、型にとらわれない自由な発想で時代をリードしてきた、ビレロイ&ボッホ。
“食器は飾るためのものではなく、日々の生活を彩るもの”というビジョンのもと、機能性も意識して生み出された高品質のホームウェアです。世界各国の高級ホテルやレストランだけでなく、家庭でも愛されるブランドのひとつです。
北欧ブランドのマグカップ
次に、人気の北欧スタイルのマグカップをご紹介。カラフルなカップや斬新な色使いのものが特徴的です。気分の上がるマグカップをピックアップしました。
イッタラ・オリゴ
フィンランドのイッタラ村でガラスメーカーとして出発したイッタラ。彫刻作品のようなイッタラのガラス食器は、シンプルかつモダンなデザインが人気ですが、1999年に発表されて以来人気にとなったこの「オリゴ」シリーズは、カラフルなマルチストライプが印象的。一度見たら忘れられないデザインは、イッタラの新しい定番となりました。
マリメッコ・ウニッコ
1951年に創業されたフィンランドのマリメッコ。「ウニッコ」はポピーの花をモチーフにしたマリメッコを代表するデザインプリントで、日本でも大人気。
テーブルアイテムだけでなく、アパレル商品の布地などにも共通したモチーフデザインがあるので、お部屋のインテリアやワードローブと揃えても素敵ですね。
アラビア・ブラックパラティッシ
1873年に誕生した北欧フィンランドの名窯であるアラビアは、 シンプルでありながらモダン。機能性、デザイン性そして品質の高さにも富んでいます。
「パラティッシ」はフィンランド語で「楽園」の意味。 シックな植物の絵柄が特徴です。定番シリーズのほか、ムーミンのキャラクターを再現したシリーズなども話題を呼びました。
ロールストランド・モナミ
ロールストランドはスウェーデンで最も知られた陶器ブランド。クラシックな柄をモダンな感覚と組み合わせる事で、色褪せないブランドとして愛され続けています。
このモナミの和食器を思わせるようなブルーは、日本のインテリアやテーブルアイテムとも好相性。上品ながら日常使いにもぴったりです。
ビバ スカンジナビア・ミニマEVA
デンマーク生まれのテーブルウェアブランド、ビバ スカンジナビア。現代のライフスタイルにマッチした、 機能的でシンプルなデザインが特徴です。
ガラス・コルク・磁器・シリコンなど、選びぬかれた良質な原材料を用いて、無駄を削ぎおとしたミニマムなスタイルは、長く使い続けても飽きがこない美しさです。
日本製ブランドのマグカップ
マグカップ探しと言うと、つい海外ブランドを選びがちですが、ジャパンメイドのブランドにも素敵なものがたくさん。お祝いにぴったりな高級ブランドからおしゃれなマグカップ、日常使いにぴったりのもの一挙にご紹介します。
大倉陶園・ブルーローズ
創立100年を超える歴史あるブランド、大倉陶園。欧州のブランドに負けない、美術的価値の高いアイテムが国内外から評価されています。
完璧な白磁の美しさを求め、最高級カオリンを素材として使用。世界でも類を見ない高温で焼くことにより、“大倉ホワイト”と呼ばれる白磁器が誕生するなど、職人による細かい手作業が連綿と受け継がれています。
ノリタケ・シェールブラン
ただ斬新さだけを求めるのではなく、技術・美術の両方を兼ね備えた老舗ノリタケ。その創業ストーリーは黒船来航の時代にまで遡ります。
200種類以上ものシリーズが揃い、そのクオリティの高さは一流ホテルやレストランで使用されることも。時代とともに海外の人をも満足させてきた、日本が誇るブランドです。
有田 波佐見焼・花花
波佐見焼とは、長崎県の中央北部に位置する波佐見町付近でつくられる陶磁器のこと。400年以上の歴史を持ち、現在でも日用食器のおよそ16%のシェアを誇るものの、長らく「有田焼」として売られてきた、紆余曲折ある歴史を持つブランド。
普段使いの食器として長年作られている波佐見焼には、北欧ブランドのようなデザインなど、ポップなマグカップも見つけられます。
九谷焼 マグカップ
九谷焼は、360年以上の歴史を持ち、時代ごとにさまざまな特徴を持ちながら、日本を代表する陶磁器です。そんな中、九谷の特徴である「五彩」は、色鮮やかで今もなお受け継がれています。
宮内庁御用達の逸品もある中、普段使いの器も豊富に揃います。また、最近では、ドラえもんなどのキャラクターコラボの商品もあり、ぜひチェックしたいもの。
ナルミ・グレイスエア
洋食器の世界ブランド、ナルミは実用性と芸術性を兼ね備えた、高品質のボーンチャイナが特徴。温かい乳白色のナルミボーンチャイナの、なめらかな触感とやわらかく優美なデザインは、G7伊勢志摩サミットで参加国首脳らへの贈答品としても選ばれました。
清水焼・あさぎ
清水焼は、京都を代表する伝統工芸品のひとつで、もともと清水寺に向かう五条坂界隈の窯元で焼かれていた焼き物を指してそう言っていたのが始まり。「京焼・清水焼」と呼ばれ、茶の湯の流行を背景に広がりました。
清水焼には明確な製法がなく、窯元ごとに特徴が違うのだそう。ひとつひとつ違うその表情を楽しむのも、コーヒータイムの味わいのひとつになるのでは。
益子焼 ・SHINOGI
益子(ましこ)焼とは、栃木県芳賀郡益子町周辺を産地とする陶器。表面を鎬(しのぎ)の技法で施し、マットな釉薬で仕上げています。
同じ釉薬でも、窯に置く位置や炎の具合で焼き上がりの色が異なるそうで、その違いを味わうのも楽しいですね。
美濃焼・水玉白唐津
美濃焼は、安土桃山時代から江戸時代初頭にかけて、茶人の好みを反映した芸術性の高い焼き物が種類多様に生産されたもの。江戸時代には庶民の日用品として、磁器の生産も開始されました。
美濃焼が生産されている、岐阜県・東濃地域(土岐市・多治見市・瑞浪市・可児市)は、日本一の陶磁器の産地であり、日本の陶磁器生産量の約半分のシェアを誇ります。特定の様式を持っていない美濃焼きは多種多様なデザインがあり、選びがいがあるのもポイント。
信楽焼・へちもん
信楽焼とは、滋賀県甲賀市信楽町でつくられている焼き物。日本六古窯の一つと数えられ、なんと1200年以上の長い歴史があり、1976年に国の伝統工芸品として指定されています。琵琶湖から採れる土を使った焼き物で、ざっくりとした風合いが特徴。
ちなみに、あの有名なたぬきの置物も信楽産。昭和天皇が行幸された際に、信楽たぬきを並べて奉迎し、注目されたことがきっかけだそうですよ。
やちむん・こまがた点打ち
近年、大人気のやちむんとは、沖縄の方言で「焼き物」のこと。 沖縄の家庭で今も日常的に使われている茶碗や飯碗、鉢や平皿などの陶器を指す言葉です。
特徴は、個性的で鮮やかな色使いや大らかな模様。どっしりとした器が多いので、日常使いにぴったりです。
お気入りブランドで楽しいマグカップ探しを
たくさんのブランドが挙がってきましたが、気に入るものはありましたか? それぞれのブランドの背景は、お祝いを選ぶ際の大きなポイントにもなるはず。また、おうちでの優雅なコーヒーブレイクにも、気分によって使い分けたいですね。
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文/松川麗 構成/HugKum編集部