山崎賢人主演『キングダム２ 遥かなる大地へ』邦画史上最大級のスケールがとにかく圧巻！

原泰久による累計発行部数９０００万部の大ヒットコミックを、山崎賢人（崎は正式には「たつさき」）主演で映画化した『キングダム』（１９）。実写化不可能と言われたその壮大な世界観を「GANTZ」シリーズやNetflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」でも山崎とタッグを組んでいる、佐藤信介監督ら日本最高峰のスタッフ＆キャスト陣が見事に映像化。それから３年を経て、続編への期待が高まるなか遂に公開となった今作では、前作を凌ぐ圧倒的スケールで天下の大将軍を目指す主人公・信の大いなる夢への第一歩が描かれます。

大ヒット映画、待望の続編が遂に公開！

紀元前、中国春秋戦国時代の中華・西方の国「秦」で、戦災孤児として育った信。幼馴染の漂（吉沢亮）と、天下の大将軍になるという夢を誓い合い互いに鍛え合ってきたが、若き王・嬴政（吉沢亮）と顔がうりふたつである漂はある日、王宮へ連れられ帰らぬ人となってしまう。大切な漂との誓いを胸に、信は嬴政に力を貸し、王弟のクーデターから見事玉座を奪還。中華統一を目指す嬴政、山民族の末裔の河了貂（橋本環奈）らと共に道を歩み始める。

続編となる今作は、その半年後から物語がスタート。秦国に隣国の「魏」が侵攻を開始し、秦国は魏討伐のため決戦の地・蛇甘平原に軍を起こし、信も歩兵として戦へと向かうことに…。手柄をあげようと意気込む信を前に、秦軍にとって最悪な戦況となるなか歩兵に無謀とも言える突撃命令が出され、遂に戦いの火ぶたが切って落とされるーー。

その歩兵として、信と運命共同体となる伍（五人組）を組むことになるのが、信と同郷で道中で再会を果たした尾平（岡山天音）と尾到（三浦貴大）の兄弟、頼りない伍長の澤圭（濱津隆之）、そして今作の最大のキーマンとなる子どものような風貌で哀しい目をした、周りとまったくコミュニケーションをとろうとしない羌瘣（清野菜名）。このたまたま伍となったデコボコチームの成長と絆が、今作の大きな見どころの一つにもなっています。果たして、次々と苦境に立たされる秦軍は総大将・麃公（豊川悦司）将軍のもと、戦の天才と言われる魏の総大将・呉慶（小澤征悦）将軍を打ち破ることができるのか…？前作に引き続き、原作者の原泰久が脚本に参加しています。

邦画史上最大級のスケールで描かれるアクションエンターテインメント！

前作を観て、その撮影規模とスケールの大きさにビックリした人も多いはず。今作も日本各地や中国などで撮影が行われており、邦画史上最大級のスケールで描かれる激しい戦のシーンの数々は、手に汗握る圧巻の仕上がりとなっています！馬にまたがり大軍を相手取って戦う信のエネルギッシュな勇ましい姿はもちろん、まさに自分も戦場にいるかのような臨場感のなか武力・知力・チームワークで一つ一つ打破していく信たちの諦めない姿は、観る者の胸を熱くすること間違いなしです。

そんな今作では、続々と新たなキャラクターが登場するのも見どころ。前作では、大沢たかお演じる“王騎”が大きな話題を呼びましたが、今作では戦と酒に明け暮れる猪突猛進の秦軍の総大将・麃公を豊川悦司が力演。馬で戦場を突き進む姿はまさに豪将のイメージにぴったり…！対する魏の総大将・呉慶を演じる小澤征悦の徹底した役作りによる怪演も光っています。

そして今回特に注目を浴びているのが、清野菜名が演じた“羌瘣”です。伝説の暗殺一族“蚩尤”の一人で、特殊な呼吸法を操る原作でも高い人気を誇る“羌瘣”という難役を、抜群の身体能力を持つ清野が厳しいトレーニングのすえ見事に体現。“羌瘣”の内面の繊細さと相反するような鋭い剣さばきと強くしなやかなアクションは、まさに清野にしかできない役柄の真骨頂とも言うべきキャラクターで観る者を魅了します！

豪華キャスト＆圧巻のアクションにしびれる！

そんな満を持して公開となった本作に、出演したキャスト陣も大きな自信をのぞかせている様子。先日の完成披露試写会にて、主演の山崎は「本当にすごい映画が完成しました。『こんな日本映画は観たことない』という言葉って、これだったんだ！と思いました」と自ら語っており、吉沢もさらにスケールアップした戦闘シーンについて「前回の戦いとはレベルが違うくらいすごいことが起きている」と話し、山崎のアクションについても「すごかったです。もちろん漫画原作なので、普通に考えたらありえないような動きをする。でも賢人が信になりきって体の全細胞を使ってやることによって、本当にそういう動きをしているように見える。その説得力がすごかったです」と熱弁しています。

壮大なスケールで描かれる作品でありながらも、その根底にあるのは天下の大将軍になるという大きな夢に向かって一歩ずつ何事にもめげずに突き進んでいく、信の“夢”を追うひたむきな姿。自身の夢へ近づこうと臆することなく努力し立ち向かっていく熱いハートと行動力、そして仲間を思う信の純粋な優しさと強さに、きっと観る者は心を強く揺さぶられるはず。暑い夏にぴったりな爽快豪華エンタ―テインメントを、ぜひスクリーンで体感していただきたいです！

文／富塚沙羅