小学4年生くらいから「生理」というワードがチラホラまわりでも聞こえてくるようになりますよね。
そこで今回は、産婦人科医の宋美玄先生にHugKumママパパが気になっている疑問についてお話を伺いました。
お話をうかがったのは
宋美玄（ソン・ミヒョン）先生
産婦人科医 医学博士、丸の内の森レディーズクリニック院長
１９７６年兵庫県神戸市生まれ、大阪大学医学部医学科卒。10年に出版した『女医が教える本当に気持ちいいセックス』がシリーズ累計７０万部突破の大ヒットとなり、各メディアから大きな注目を集め、以後妊娠出産に関わる多くの著書を出版。“カリスマ産婦人科医”としてメディア出演、医療監修等、女性のカラダの悩み、妊娠出産、セックスや女性の性など積極的な啓蒙活動を行っている。２児の母。
本当？①「ある日突然出血して生理になる？」
宋先生：いきなり血が出ることはなく、まずは体にさまざまな変化が現れます。変化の一例はこんな感じ！
・体脂肪が増えて体型がふっくらする。
・アンダーヘアが生える。
・胸にしこりのようなものができて押すと痛い。
・おりものが出る。
このような予兆が見られてから1～2年後くらいに初潮を迎えるので、「そろそろかな？」と感じたら、ナプキンを持ち歩くといいですね。
もし、なんの予兆もなく突然血が出たら、病気や性被害の可能性もあるので、受診したほうがいいでしょう。
また、初潮と呼ばれる初めての生理は茶色いおりもののような感じで、たくさん血が出ないことが多いですが、それにも個人差があります。まだ生理がきていなくても、ナプキンをつけておくのもいいですね。いざという時の予行演習にもなります。
本当？②「小学生のうちに全員が生理になるの？」
宋先生：全体の半分以上が小学生の間に生理になりますが、中学生になってからの子もいます。
初潮を迎える年齢で一番多いのは11～12歳。
8歳より前に生理がきた場合や、高校に入るまでに生理が来ない場合は、一度婦人科を受診するといいでしょう。
友達がいつ生理になっているか、自分は友達よりも早いのか、遅いのか気になると思いますが、生理も性格と同じで個性があって一人一人違うものです。
本当？③「ませている子の方が初潮が早い？」
宋先生：ませているかどうかではなく、大柄の子のほうが初潮が早くくることが多いです。
小柄でも体脂肪率が高い子(17%以上と言われています)も大柄の子と同様です。
しかし、この説は実際に私自身が小学生の頃にも母に言われていて、ませていると思われたくなかった私は、生理になったことを周りに隠していました。
生理に対してはなんとなくネガティブにとらえがちですが、無理にポジティブにとらえる必要もありません。そして、子どもが「生理になった自分」にとまどうのは当然のこと。生理になったということは、子宮などの内臓が成長とともにちゃんと働いていて「健康でよかったね」という、ただそれだけのことなんです。
親も子どもも、実はよく知らない生理のこと
子どもに生理がきたタイミングで、自分も生理についての知識が意外となかったことに気づくこともありますよね。
今回は宋先生にみんなが気になっている生理のあれこれについてお答えいただきました。
宋先生の生理についての著書「生理だいじょうぶブック」(小学館)には、もっと詳しい生理のことが書かれていますので、こちらも参考にしてみてくださいね。
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構成・文／本間綾