真鯛を手に入れたら… お祝いごとに大活躍のおうちレシピや、切り身と刺身の保存方法を解説

お正月やお祝いごとの料理に多く登場する真鯛。特別な日に食べる魚といえば、多くの人は「鯛」と答えるでしょう。今回はそんな華やかな魚、真鯛についてです。真鯛を使ったレシピや、食べ切れなかった真鯛の切り身や刺身の保存方法の紹介をしていきます。

真鯛とはどんな魚?

真鯛はタイ科の海水魚です。沿岸の深い場所にすみ、全長は約90cm。全体は赤く、側面には青い小斑点が点在します。

身は淡泊であっさりしているにもかかわらず、旨味が凝縮されている白身。刺身はもちろん、塩焼きや煮付けなどにも適していて、めでたい席で出される料理に使われる高級魚として有名です。

鯛と真鯛はどう違う?

鯛の種類は全部で約24種類。石鯛や黒鯛など、その全てを総称して「鯛」といいます。「真鯛」はその中の1つ。しかし「鯛」といえば、一般的に「真鯛」を指すことが多いようです。

真鯛の旬は?

真鯛の旬は3月から6月、9月から11月。春と秋の年2回訪れ、春に採れる真鯛を「桜鯛」、秋に採れるものを「モミジ鯛」といいます。

・桜鯛

産卵期を控えた「桜鯛」は栄養をたっぷりと蓄え、脂がのって美味しいものが多く出回ります。そして、なんといっても桜鯛の魅力は、桜色の皮色。しゃぶしゃぶや蒸し料理など、その皮色を生かした料理方法で楽しみたいものです。

・モミジ鯛

「モミジ鯛」は、紅葉の季節と重なることからそう呼ばれています。産卵を終え、冬を越えるためにたっぷりと栄養を摂っているこの時期の真鯛の身は、上質な脂が乗ったもの。また真鯛のウロコの赤みが増し、見た目も華やかで美しいのが特徴です。

真鯛を使った華やかレシピ

お祝いごとでの食事やおもてなし料理としてもおすすめの、真鯛を使った華やかなレシピの紹介です。

真鯛のカルパッチョ

【材料】

・真鯛の刺身… お好みの量
・ラディッシュなどのトッピング用の野菜… お好みで
・ケッパー(なくてもOK)… 適量
・塩コショウ… 適量
・オリーブオイル… 大さじ2
・すりおろしニンニク… お好みで
・白だし… 小さじ1
・レモン汁… 小さじ1

【作り方】

1、真鯛の刺身を皿に盛り付け、塩コショウをふりかけ、冷蔵庫で冷やします。

2、ボウルにオリーブオイル、白だし、レモン汁、すりおろしニンニクを入れ混ぜてソースを作ります。

3、1を冷蔵庫から出し、お好みの野菜、ケッパーをトッピング。

4、上からソースをかけて完成です。

真鯛のアクアパッツァ

【材料】

・真鯛の切り身… 2~3切れ
・プチトマト… 7~8個
・あさり(冷凍でOK)… 150g
・ニンニク… 1~2片
・白ワイン… 120cc
・塩コショウ… 適量
・パセリ… 適量
・オリーブオイル… 大さじ2

【作り方】

1、ニンニクとパセリはみじん切り、プチトマトは半分にカット。砂だしが必要なあさりは、砂だしをしておきましょう。

2、真鯛の切り身の皮側に切り込みを入れます。

3、2の両面に塩コショウをふります。

4、フライパンにオリーブオイルを入れ、真鯛の切り身の両面を焼いていきます。

5、4の両面が焼けたら、取り出します。

6、5のフライパンにニンニクを入れ、香りが出るまで加熱。

7、あさりと白ワインを加え、フタをして貝が開くまで蒸し焼きに。

8、あさりが開いたら、一度取り出します。

9、フライパンに残ったスープを煮詰めます。

10、少しスープが減ったら、真鯛の切り身、プチトマトを入れ、中火で煮ます。

11、あさりをフライパンに戻し、さらに煮ます。

12、最後にパセリをふりかけて完成です。

真鯛のムニエル レモンバターソース添え

【材料】

・真鯛の切り身… 2切れ
・塩コショウ… 適量
・オリーブオイル… 大さじ1
・白ワイン… 50cc
・バター… 15g
・粒マスタード… 小さじ1
・醤油… 小さじ2
・レモン汁… 大さじ1

【作り方】

1、真鯛の切り身の皮目に切り込みを入れ、塩コショウをふりかけます。

2、1に小麦粉を薄くまぶします。

3、フライパンにオリーブオイルを入れ、2を皮目から入れ、焼いていきます。

4、3に火が通れば、フライパンから取り出します。

5、別の鍋に白ワインを入れ、アルコールを飛ばします。

6、5に粒マスタード、バター、醤油を入れ煮て、最後にレモン汁を加えて軽く混ぜます。

7、皿に真鯛のムニエルをのせ、レモンバターソースを添えて完成です。

食べ切れない真鯛の切り身や刺身の保存方法・保存期間は?

せっかくの真鯛の切り身や刺身。余ってしまって、捨てるのなんてもったいないですよね。鯛の切り身や刺身が食べ切れなかった場合、保存方法はどのようなものがあるのか、みていきましょう。

切り身は下味冷凍がおすすめ

真鯛の切り身は下味冷凍保存がおすすめ。魚は、冷凍すると臭みが出てしまったり、パサパサになってしまうことも。せっかくの真鯛の旨味を逃さず冷凍するのには下味冷凍がおすすめです。

【材料】

・真鯛切り身… 2~3枚
・塩… 適量(下処理用)
・白味噌… 200g
・みりん… 大さじ2
・砂糖… 大さじ1

【冷凍方法】

1、真鯛の切り身の両面に塩をふり、10分ほどおきます。

2、真鯛の切り身から出てきた水分をキッチンペーパーで拭き取ります。

3、ボウルに白味噌、みりん、砂糖を入れ、よく混ぜ合わせます。

4、トレーに真鯛の切り身をのせ、3を切り身の両面に塗り、ラップをします。

5、4をしばらく冷蔵庫で漬けます。

6、5を一切れずつラップで包み、フリーザーバッグに入れて冷凍します。

【解凍方法・保存期間】

使う前日に冷蔵庫へ移し、冷蔵解凍します。時間がない場合は、流水解凍でもOK。保存期間は3~4週間です。

刺身は昆布締めがおすすめ

刺身は基本的には当日中に食べるのがベストです。しかし昆布締めにすると2~3日間、冷蔵庫で保存することができます。

【材料】

・昆布… 2枚
・真鯛の刺身… お好みで
・日本酒… 適量

【作り方】

1、キッチンペーパーに日本酒を含ませ、昆布の表面を湿らせます。

2、昆布の上に真鯛の刺身を並べ、さらに上から昆布をのせ、挟みます。

3、2をラップで包み、上から皿などで重しをのせて冷蔵庫で一晩寝かせます。

4、昆布をはずして完成です。

※1日以上寝かせると、刺身が黄ばんで硬くなるので、寝かせすぎに注意してください。

【保存期間】

3~4日以内に食べ切るようにしてください。

真鯛で食事シーンを華やかに

真鯛は、昔からお祝いごとの食事には欠かせない縁起の良い魚。あっさりしていながら旨味が詰まった白身は、様々な調理方法で楽しむことができます。スーパーなどで美味しそうな真鯛を見つけたときはぜひご活用ください。

またもし、食べ切れなかった真鯛の切り身や刺身があれば、下味冷凍や昆布でしめるなどして、余すことなく堪能したいものですね。

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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)

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