ザンビアってどんな国?
ザンビアはアフリカ大陸南部にあり、8つの国々と国境を接している内陸国です。高い山はありませんが、国土の大部分は標高700〜2000mの高地にあり、台地の上に広がっている国といえます。
南のジンバブエとの国境を流れるザンベジ川には世界三大瀑布の一つといわれるヴィクトリアの滝があります。また野生動物の姿も多く見られ、「リアル・アフリカ」と呼ばれることもあります。そんなザンビアについて、さらに詳しく学びましょう。
ザンビア基本情報
まずはザンビアの基本情報からご紹介します。
国名
ザンビア共和国
首都
ルサカ
場所
アフリカ南部に位置する国です。北西にコンゴ民主共和国、北東にタンザニア、東にマラウイ共和国、南東にモザンビーク、南部にジンバブエ、南西にボツワナ、ナミビア、北西にアンゴラが所在しており、多数の国家に面しています。
日本との時差
7時間(日本のほうが7時間進んでいる)
面積
7,526,10平方km
日本の約2倍にあたります。日本の総面積は378,000平方km。
エリア
ザンビアは次の10州に分かれています。
・中央州
・カッパーベルト州
・東部州
・ルアプラ州
・ルサカ州
・北部州
・北西州
・南部州
・西部州
・ムチンガ州
人口
1,892万人(2021年時点)
東京都の人口の約1.5倍にあたります。東京都の人口は約1400万人(2023年2月時点)。
言語・公用語
英語(公用語)、ベンバ語、ニャンジァ語、トンガ語
通貨
ザンビア・クワチャ
1ザンビア・クワチャ=約6.79円(2023年3月10日時点)
宗教
8割近くはキリスト教、その他 イスラム教、ヒンドゥー教、伝統宗教
歴史
・19世紀以前、ポルトガル人やアラブ人が交易のため往来していた。
・同時期、イギリス南アフリカ会社が領土を拡大し、植民地化が進む。
・1924年、イギリスの植民地となり「北ローデシア」に国名を変更。
・1953年、ローデシア・ニアサランド連邦が結成。
・1950年以降、連邦反対運動が活発化。
・1964年 アフリカ諸国の独立が後押しになり、独立を果たす。
天気・気候
ザンビアは、温帯湿潤性気候や熱帯サバナ気候に属します。雨季と乾季があり、12月~4月が雨季、5月~11月が乾季です。6~9月は最低気温が5~10℃程度まで下がります。最高気温は33℃程度で、一年を通して比較的過ごしやすい気候だといえるでしょう。
ザンビアの治安・住みやすさ
ここでは、ザンビアの治安住みやすさについて見ていきます。
治安はよくない
外務省から、ザンビアの国土全体に、十分な注意または不要不急の渡航を止めるよう勧告する危険レベル1~2が公表されています。危険レベル2に定められている地域は、他国との国境です。理由は、地雷や武力衝突の被害に遭う可能性があるためです。
また危険レベル1だとしても、当然ながら油断はできません。近辺の国で発生しているテロがザンビアで起こる可能性があること、日本と比べると犯罪発生率が高いことから、ザンビアに訪れた際は十分な注意が必要です。近年は犯罪発生件数が増えている傾向にあるため、訪れる場合は事前の対策や準備、情報収集が大切です。
住みやすさはよくない
治安の問題から住みにくいといえます。しかし物価が安く、各都市や町を往復するバスも運行されているといったいい点もあります。物価に関しては一般的なレストランであれば、約600円で食事が可能です。(2023年現在)
また交通のインフラ整備は不十分で、生活に必要な施設や観光スポットへのアクセスは大変な面があります。地方に行くと、生活環境が悪い地域も少なくありません。
ザンビアの見どころ・観光
ザンビアの見どころや観光スポットをご紹介します。
ヴィクトリアの滝
ナイアガラの滝とイグアスの滝と並び、「世界三大瀑布」であるヴィクトリアの滝。1855年に探検家のデヴィッド・リビングストンが発見し名付けました。
ヴィクトリアの滝は高さ約108mから水が流れ落ち、滝幅はなんと約1700mに及びます。雨季に水量がピークを迎えるため、訪れるなら12~4月がおすすめです。周辺では、ラフティングやリバークルーズなども楽しめるので、興味のある方はぜひ足を運んでみるといいでしょう。
サウス・ルアングワ国立公園
9050平方kmの面積を誇る「サウス・ルアングワ国立公園」。広大な園内には、約460種類以上の動物たちが生息しているといわれ、なかでもゾウなどの大型動物の群れは圧巻です。公園内は、徒歩や自動車で移動ができます。季節や気候によってはボートで見て回ることも可能です。
ロウアーザンベジ国立公園
サウス・ルアングワ国立公園には及びませんが、4092平方kmの面積を誇る「ロウアーザンベジ国立公園」。生息する動物の種類数は不明ですが、タイミングが合えば100頭を超えるゾウを見ることができます。
また園内には、チョンゲキャンプがあります。自然の中に生息する動物たちがいるところでキャンプを楽しめるのです。十分な広さと開放感のある豪華なテントロッジが設営されています。
カリバ湖
カリバ湖は人工的な湖です。5580平方km、長さ220km、湖幅40kmの巨大な湖で、ボートで生息する動物たちを眺めることが可能です。カリバ湖を作るために生息する動物たちを安全な場所に移動させた「ノアの箱舟作戦」も有名になっています。
リビングストン国立博物館
国内で最も古い博物館が「リビングストン国立博物館」です。元々は1813~1873年に生きた医師、宣教師、探検家であるデイヴィッド・リヴィングストンの記念館として知られていました。そのため、所持品や写真がいまでも展示されています。そのほか、国の歴史に関するものが多数展示されているのが特徴です。
ザンビアの特徴・有名なもの
見どころや観光スポット以外に、ザンビアの有名なものを見ていきましょう。
毎日「シマ」を食べる
ザンビアの主食は、白トウモロコシの粉を練って作った「シマ」です。白トウモロコシの皮を削って製粉しています。
粉の削り方によって、味も変わってくるのが特徴です。食感や味としては、蒸しパンや餅に近いといわれています。シマのおかずには、肉類や魚、キャベツやトマトを煮込んだものなどを添えます。
銅の生産量が多い
ザンビアは世界的に見ても銅の生産量が多く、国内の経済成長に重要な役割を果たしています。2019年におけるアフリカ内の銅生産量は、1位がコンゴで2位がザンビアでした。
コンゴとザンビアの国境をまたいでいる「カッパーベルト」は銅の鉱床地帯として知られており、高品質で多量の銅を採掘することができます。
自然と都会が共存するザンビア
ザンビアは「リアル・アフリカ」と呼ばれることもあるように、大自然、野生動物はもちろん、急速な発展を遂げる現代のアフリカの姿を見ることができます。アフリカを満喫したい方は、ザンビアを選択肢に入れてはいかがでしょうか。ただ治安には注意が必要なため、事前の準備や対策をしっかり行っておくことをおすすめします。
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文・構成/HugKum編集部