”歩く大胸筋!”【世界3位のボディビルダー】が教える食事の大切さ。筋トレに欠かせない食材は?

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日本体育大学の教授にして、現役ボディビルダーの岡田隆さん(43歳)。「大胸筋が歩いてる!」のフレーズで有名なバズーカ岡田、といったほうが、ピンとくるかもしれません。
なんと岡田先生は、2022年、4年ぶりにボディビルの大会『第34回日本マスターズボディビル選手権大会』に出場。みごと、40歳以上級で優勝を果たしました。それを受けて、世界大会であるIFBB世界ボディビル選手権大会(スペイン)に日本代表として派遣され、40-44歳70キログラム以下級において、第3位となったのです。

トレーニングと同じくらい力を注いだのが、「食事の見直し」

この記事を執筆している私は、〝大会仕様〟になる前の岡田先生の姿を見ています。たしかに〝普通の人〟に比べれば、はるかに筋肉が大きく、しかも鍛え分けができているように見えました。しかし先生いわく、「全然ダメ。これからしっかりトレーニングしてカラダをつくらないと」。

ところがトレーニングが本格化したさなか、先生は突然の病に襲われ、7週間近くの入院治療を余儀なくされました。その後しっかり病を克服し、体調と気持ちを立て直し、あらためてボディメイクという旅に出たとき、岡田先生がトレーニングと同じくらい取り組みに力を注いだのが、「食事の見直し」だったといいます。

筋トレが100点満点でも、食事が0点なら、効果は0点!?

え・・・・食事? あの、毎日食べる、あの食事?? 当たり前すぎて、ちょっと拍子抜けした読者もいるかもしれません。しかし、先生はこう言います。「トレーニングが100点満点でも、食事が0点なら、効果は半減、いや、0点と考えろ!!」――と。
毎日の食事が筋肉づくりにとってどれだけ重要で、かつ影響を及ぼすかについて、先生はこう話します。

目を向けるべきは食事!

「皆さんが取り組むボディメイクには、十人十色の理想があるはずです。しかし、目標に向けて努力をしても、なかなか成果が上がらないという人も多いのではないでしょうか。
挫折しそうにもなるこの瞬間、ほとんどの人が疑うのがトレーニングです。『筋トレのフォームは正しいか?』『種目が足りていないか?』『有酸素運動をすべきか?』……。たしかに運動の方法を間違えると、筋肥大も除脂肪も達成できません。しかし、本当に原因はそこにあるのでしょうか?

目を向けるべきなのは、むしろ食事かもしれません。

栄養は筋肉の素材になるだけでなく、トレーニングのパフォーマンスや脂肪の燃焼に強く関わるのはもちろん、内臓や血液、神経による機能調整まで、さまざまな側面でボディメイクと関わっています。そして、一定の年齢から始めるトレーニングと比べ、長年の習慣が伴う食事は、しっかりと目標を定めて客観的に見つめ直した経験がある人も少ないからです。
つまり、どんなに完璧なトレーニングを心がけ、日々怠らずに実践していても、適切な食事が摂れていなければ、効果は激減してしまうのです。これほど無駄なことがあるでしょうか。ボディメイクに取り組む時は必ず食事とトレーニングを両輪で考えてください」

 

世界レベルで活躍するビルダー五味原領さんは岡田先生の愛弟子(『世界一細かすぎる筋トレ栄養事典』より。撮影は蔦野裕さん)。

実際に岡田先生たちビルダーは何を食べている?

「では、適切な食事とは何か? 答えは目的によって大きく変わります。栄養素には無数の種類があり、それぞれ役割が異なるため、『これだけを食べていれば良い』という浅薄なメソッドにはとても集約できないものです。唯一断言できるのは、『栄養は、何か1つに過不足があると悪影響が出る』こと。例えば、ダイエットを目的に糖質を極端に制限する人がいますが、これはトレーニングがしっかりできず、筋肉が減ることで基礎代謝量も下がり、かえって太るケースです。このように考えると、まずはバランスの良い食事を心がけることが第一だということがわかります。その上で、『筋肥大』『筋力向上』『脂肪燃焼』『疲労回復』というように、目的に合わせて自分で栄養摂取をカスタマイズすると良いでしょう」

なるほど・・・・・目からウロコです。そしてここまで聞くと、実際に岡田先生は、忙しい毎日に「何を」食べているのか知りたくなります。 そこで、

筋肥大に欠かせない食材とは

筋肥大に欠かせない、しかもかんたんに手に入り、調理できる食材や料理を教えてもらいました。

「まずお米です。筋肥大を目的にたくさん食事を摂る際は、消化しやすいことが望ましい。とくに消化が良くカサも少ないお餅は有効活用したい。もち米はアミロペクチンが100%で、消化酵素が働きやすいという特徴があります。

そして、パスタ。主食の中でも、タンパク質が比較的多いのがパスタなんです。100グラム 中に5グラム のタンパク質が含まれ、小麦由来のタンパク質グルテンにはグルタミンが豊富であるため、筋肉の分解も抑えられる。食物繊維も摂取できます。

つづいて、。極めて栄養素が豊富で、食物繊維とビタミンC以外のほぼすべての栄養素が含まれるとされています。脂質も摂取でき、中でもホスファチジン酸は、筋タンパク質の合成を促進するmTOR(エムトール)を活性化させることが示されているんです。

そして、やっぱり鶏むね肉ですね。言わずと知れた高タンパク低脂肪食材の王様です。コスト的にも優れているし、私もほんとうによく食べています。硬い、とかパサパサしている、と言われることもありますが、低温調理を活用すればしっとり柔らかく仕上がります。

そのほかに・・・・・」

――と、先生はほかにも多くの食材を教えてくれましたが、つづきはぜひ先生の最新書籍『世界一細かすぎる筋トレ栄養事典』(小学館より発売中)でチェックしてください。自分の筋肉のためだけではなく、子どもの健やかな成長のためにも、しっかり栄養素の知識を増やしておきたいもの。この本は、そんなママパパにとって、バイブルとなるはずです。

 

*本記事は、岡田隆氏の著書『世界一細かすぎる筋トレ栄養事典』(小学館)より一部を抜粋し、再編集したものです。

岡田 隆 著 小学館 1,870円(税込)

食事×筋トレで理想のカラダをつくれる本

国内ボディビル大会で優勝(40代4年ぶり!)、世界大会にて3位となるまでの体験、
そして研究者としての知見から得た
「生きていくうえで必須の行為『食事』を、いかにボディメイクに生かすか」がテーマ。

本書には、あなたに必要な栄養素は何かに気付く「知識」、それを効率的に摂り込む「方法」を詰め込みました。5大栄養素はもちろん、機能性成分のケルセチンやタウリンなど
ボディメイクに1ミリでも関係する栄養素はすべて解説、その数130以上。
著者がコンビニで買うおすすめ食から、「除脂肪」「筋肥大」の最終アンサーも。

 

 

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記事監修

岡田隆(おかだ・たかし)|日本体育大学教授
ボディビルダー/日本体育大学体育学部教授/博士(体育科学)/理学療法士
1980年、愛知県出身。日本体育大学卒業、日本体育大学大学院修了、東京大学大学院単位取得満期退学。4年ぶりの復帰を果たした2022年シーズンでは『第34回日本マスターズボディビル選手権大会』40歳以上にて優勝を果たす。世界選手権では第3位に。著書に『世界一細かすぎる筋トレ栄養事典』『世界一細かすぎる筋トレ図鑑』(どちらも小学館)、『除脂肪メソッド』(ベースボール・マガジン社)、『最高の除脂肪食』(ポプラ社)など。YouTubeチャンネル「バズーカ岡田の筋トレラボ」は登録者数25万人を超える。

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