こんにちは！ロンドンでふたりの息子の子育てをしているYukoです。このコラムではイギリスの教育や子育てをしながら、日本との違いを感じる部分をレポートしていきますね。
今回は、子どもたちの習いごとについてレポートします！
子どもの習いごとは「好きこそものの上手なれ」
「習いごと」と一口に言っても、限られたスケジュールの中で子供にどんなものをチョイスしてあげたらいいのか悩みます。
親が張り切りすぎて、海やプールがトラウマに
我が家の場合は、サーフィン好きな夫が早く一緒に波乗りがしたいと、息子が６ヶ月の時にベイビースイミングを始めました。「僕の子供はウォーターベイビーに違いない」という親からのプレッシャーが強かったのか、レッスンの30分間ひたすら大声で泣き続けるというのを４回（一ヶ月）続け、結果プールや海が大っ嫌いに。その都度コーチにも相談しましたが、「徐々に慣れて行くので心配ありません」という言葉を信じて無理をさせた事、かなり後悔しました。
今でこそ水深２.５Mのプールもなんのその、クロールでスイスイと泳ぎますが、このトラウマを取り払うのにそれはそれは苦労しました。親が張り切りすぎると子供にしわ寄せがくることもあります。
子ども自身のタイミングで始めたサッカーに今は夢中！
その後、こちらも夫の趣味でサッカーを勧めてみたところ、全く興味を示さず。水泳の教訓から、それ以上は無理強いをせずに、特にサッカーの話題も出さずにいたところ、忘れた頃のクリスマス…サンタさんに頼んだのはなんとサッカーのユニフォーム一式。突然のことで驚きましたが、当時コスプレ全盛期だったこともあり、その一環かと思いきや、それからは雨の日も雪の日もサッカー一色に。この春、イギリスのプロフェッショナルリーグ、Queens Park Rangers Football ClubのジュニアからバルセロナカップU8に選抜されるまでに。
好きこそ物の上手なれ。何がどうなるかわかりません。
好きなものから世界を広げ、その経験が成長の糧に
サッカーではチームメイトやその家族にも恵まれ、学校外の交流があることにも良い刺激を受けています。隔週でリーグ戦があるので、そこからも諦めない気持ち、チームメイトを大切に想う気持ち、達成感、悔しさから立ちあがる強さ等々たくさんのことを経験している様に思います。夏休みに長期で日本に帰る際も、シャイな息子がサッカーの練習とあらば、自分から知らないお友達の中に入っていける様になりました。好きなものに出会い、のびのびと枝葉を広げ様々な世界に触れていく息子を見ていると、これらの経験がこれからの彼自身を支えていく栄養になっていくのを感じます。
興味のあるものをまず試せるのが放課後クラブ
ロンドンの学校の多くには、ありがたいことに三ヶ月ごとに内容が変わる放課後クラブが存在し、任意で誰でも参加が可能なので、アート、ヨガ、ドラム、テコンドー、ボクシング、サッカー等々いろいろなアクティビティをつまみ食いしてみる事ができます。
学校外でも長短期休暇にテニス、スケートボード、ドラマ、バレエ、スイミング等たくさんの短期習いごとが目白押しなので、その機会にトライしてみてから子供が気に入ったものを継続していくと言うケースもあります。
◆ロンドン在住の国際結婚ファミリーにも習いごと事情を聞いてみました。
ケース①7歳の兄と3歳の妹の兄妹
【７歳 男の子】
◆習いごと：乗馬（６歳から継続中）
きっかけは、近所に乗馬クラブがあり、やってみたいと本人が言ったので始めました。
◆習いごと：フェンシング（５歳から継続中）
きっかけは、父親が中世からの伝統スポーツをやらせいという思いがあったので、勧めました。今後は楽器等、音楽関係の習いごとにもチャレンジさせたいと思っています。
【３歳 女の子】
◆習いごと：バレエ（２歳半から継続中）
きっかけは、兄の習い事について行った時、ミラー越しに踊る姿を見て「才能がある！好きに違いない！」と思い親が勧めました。バレエを習ったおかげで笑顔が多くなり、協調性も出てきたと思います。楽しんで続けている事が何より嬉しいです。
ケース②6歳と3歳の姉妹
【６歳 女の子】
◆習いごと：カポエラ（３歳から継続中）
体の基礎ができる５、６歳までに体幹筋肉を付けるといいと聞いたので勧めました。
音楽やリズムに乗って武芸をするのでバランス感覚が良くなったと思います。側転や逆立ちなどもしますが、みんなで輪になってワイワイやるので子供がとても楽しんでいます。
◆習いごと：チェロ（オーケストラ）（４歳から１年半）
私（母親）が４歳からピアノを始めて、小さい時の絶対音感は大切だと思ったのと、早い時期から音楽に触れて欲しいと思ったので始めました。
このプログラムは、地元の子たちが集まって週３回レッスンがあります。（オーケストラの日、チェロのグループレッスンの日、音楽の勉強をする日）オーケストラで協力しながら作品を作る経験や、コンサートの機会をたくさん設けてくれるので、達成感と自分にも出来るんだという自信をつけさせてくれるのがいいと思います。鈴木メソッドの厳しめのレッスンなので、躾にもなっているかと思います。
【３歳 女の子】
◆習いごと：バイオリン（２歳から継続中）
お姉ちゃんと同じ習い事をしたいと言ったので早い年齢から始めました。
まだ木製のバイオリン模型で、姿勢と弦の持ち方の練習中です。リトミックベースで楽しんでいるところです。
上の子はボーイッシュで武芸でもっと強くなりたいと思ったり、ピナ=バウシュのファンで、コンテンポラリーダンスに興味を持ち始めています。下の子はもっとガーリーなバレエがしたいと思っているようです。実際には上の子の予定がいっぱいで、下の子のための時間が十分取れないのが悩みです。
ケース③12歳の姉と4歳の弟の姉弟
【１２歳 女の子】
習いごと：バレエ（３歳から８歳まで）アイススケート（７歳から９歳まで）体操教室（９歳から１２歳まで）日本語（６歳から１２歳まで）スノーボード（短期）
習いごとをさせる理由は、自分が子供の頃、やりたい事を充分させてもらえなかったと感じているので、お金と時間の許す限りなんでもやってほしいと思っています。たくさん体を動かし、たくさん経験して欲しいです。
【４歳 男の子】
習いごと：水泳（４歳から継続中）体操教室（３歳から継続中）
習いごとは親とは違う厳しさがあっていいなと思う反面、レベルによって振り落とさレたりする事もあるので、子供にとっては酷だな思うこともあります。 今後はせっかくイギリスにいるので、こちらでしかできないような習いごとにチャレンジできれたと思っています。
家庭によって、習いごとの種類や選んだ理由は様々ですが、共通して子供たちが楽しんで取り組んでいるのは素敵なことですね。
必ずしも習いごとという形ではなくとも良いのかも知れません。これからも、子供達の好奇心の赴くまま、たくさんの夢中になれることを一緒に探していけたらと思います。
