「給食」は、小学校に通うお子さんたちの楽しみの1つですよね。「一番楽しい時間は給食の時間!」なんて答えるお子さんもいるのではないでしょうか。
今回は、小学校の給食の中でも特色のある献立にはどのようなものがあるのか?アンケートでご回答いただいたものをまとめました。
郷土料理の魅力を伝える給食
ご回答いただいた中でも多く見られたのは、郷土料理をもとにした献立でした。アンケートに寄せられたものも含めた郷土色豊かな献立をいくつかご紹介します。
ほうとう
山梨県の郷土料理である「ほうとう」は、うどんよりも広めの幅の平打ち麵をかぼちゃやいも類、季節の野菜やお肉などをみそ仕立てで煮込んだものです。
みそカツ・味噌煮込みうどん
愛知県の郷土料理には、赤みそを使った献立がいくつかあります。全国的にも有名なみそカツや味噌見込みうどん、みそきしめんなどがあるようです。また、赤みそや棒はんぺんを使った和風の肉みそあんを給食特有のソフトめんにかけて食べる「おぼろみそめん」も長年の人気メニューなんだそう。
せんべい汁
青森県の郷土料理である「せんべい汁」も給食の献立に取り入れられています。南部せんべいと野菜などを煮込んだ汁物で、八戸地方の郷土料理だそうです。
全国の郷土料理を出す学校も
地域ごとの昔ながらの郷土料理を給食の献立に取り入れている学校は多いようです。また、中には他の地域の名物料理が給食に出される地域もあるようです。
「食育」という言葉があるように、給食を通して自分の生まれ育った地域に伝わる料理を知る機会になっているのですね。
地域ならではの給食にはどんなものが?
郷土料理ほど古くからのいわれがある料理でなくとも、その地方でのご当地メニューであったり、特産物、またその地域に由来する事柄が反映された献立が取り入れている場合もあるようです。
津ぎょうざ
三重県津市の給食には「津ぎょうざ」が出されます。ご当地グルメとしても有名な「津ぎょうざ」ですが、もともとは三重県津市の教育委員会や栄養士さんたちによって学校給食メニューとして考案されたそうです。直径15cmという大きさのぎょうざを揚げてあるためボリュームも栄養も満点で、お子さんたちにも人気なのだとか。
ベイスターズカレー
神奈川県の横浜市や横須賀市では、食を通した健康づくりの一環として給食の献立に「ベイスターズカレー」を採用しているそう。プロ野球チーム「横浜DeNAベイスターズ」の選手寮で出されていたカレーを給食用にアレンジしたもので、お子さんたちにも人気!
キムタクごはん
キムチとたくあんをはじめとする具材を細かく刻んで炒め、ごはんに混ぜ込んだ「キムタクごはん」は、長野県の給食です。漬け物文化が根付く地域でありながら、お子さんたちの漬け物離れが進むなか考案されたものなんだとか。今では、子どもたちの間でも人気が高く、他の日よりも食べ残しが少ない献立になったそうですよ。
カニ給食
石川県や富山県では、給食に1人1杯ずつ配られる「カニ給食」の日があるそうです。多くの学校では、カニ漁が盛んな時期に6年生を対象に実施されるのだとか。給食の時間に生徒たちの目の前に丸ごとのカニが配られるのは圧巻ですね。
特別感のある献立も
ここまでご紹介したような郷土料理やご当地メニューを取り入れた給食のほかにも特色のある献立を実施する学校は多いようです。
本で読んだあのメニューが給食に!?
アンケートの回答に「図書コラボ給食」というものがありました。
学校図書の絵本や小説に出てくる食べ物たちを給食で再現する、というものです。アンケート結果から、全国色々なエリアで「図書コラボ給食」・「おはなし給食」といった名称で、コラボを実施している学校があることがわかりました。
「ぐりとぐら」や「はらぺこあおむし」にでてきた料理が実際に給食で再現されていたら楽しく食べられるでしょうね!
セレクト給食
学期に1度や年に1度など、「セレクト給食」があった、という回答も!何種類かのおかずやデザートから好きなものを選ぶことができるというものです。
おかずが選べたり、デザートが選べたりと実施内容は学校によってさまざまですが、事前に児童が選んだ好きなメニューが当日配膳されます。楽しい給食の時間、自分で選んだメニューが出てくる日は一層楽しみになるのでしょうね。
楽しい給食の時間にも学びがある
今回のアンケートでは、お子さんの通う小学校の、特色ある給食についてお聞きしました。
学校生活の中でも楽しい給食の時間は、食を通じて健康のことを学んだり、その土地土地の歴史を学んだりできる大切な時間でもあります。
お子さんの学校の給食便りには、栄養士さんたちが児童の健康を思って考え抜いた愛情あふれる献立やアドバイスもありますよね。ぜひ、お子さんに給食の感想や好きなものを聞いてみてください。食生活が豊かになりますよ!
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文・構成/ひむかちほ