JPIC読書アドバイザーの児玉ひろ美さんが、0歳~1歳の赤ちゃんへの読み聞かせにおすすめの絵本をご紹介!プレゼントにぴったりな絵本セットや、赤ちゃんへの読み聞かせの効果&方法まで徹底解説!編集部が無料の読み聞かせアプリも紹介。
赤ちゃんへの読み聞かせにおすすめな絵本10選
【1】『いない いない ばあ』
松谷みよ子/作 瀬川康男/絵 童心社
◆こんな本
赤ちゃんはいきなり絵本で遊ぶことはできません。まずたっぷり「いないいないばあ」と遊び、その延長で読み聞かせましょう。
「いない いない ばあ」と、絵と子どもが向き合えるよう、絵本の位置や高さに気をつけます。大げさにせず、抑揚や表情は自然な流れに任せましょう。
◆対象年齢
0歳~
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【2】『ころ ころ ころ』
元永定正/作 福音館書店
◆こんな本
色と音(言葉)の絵本です。月齢や状態(機嫌がよい、眠いなど)によって、さまざまな読み方が可能です。ルールはありません。子どもの表情を見ながら、語りかけるような素直な気持ちで、リズミカルに読んでみたり、ゆったり読んでみたり、いろいろ工夫してみましょう。
◆対象年齢
0歳~
『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』
【3】『がたん ごとん がたん ごとん』
作・絵:安西水丸 福音館書店
◆こんな本
貨物列車が線路を走っていきます。乗り込んでくるのは、哺乳びんだったり果物だったり、ネコだったりで統一感がないのだけれど、最後のページで「こうなるのか!」となります。「がたん ごとん がたん ごとん」は子どもたちの大好きなリズムです。丁寧にテンポよく、はっきり読んであげましょう。また、ページを繰ると次々に絵が展開する楽しさを、この絵本で初めて体験する子もいるはずです。絵が安定しないとおもしろさが半減しますので、本がグラつかぬよう中心の綴じの部分をしっかり持ちましょう。子どもたちにどう見えるのか、鏡に映して練習してみましょう。
◆対象年齢
0歳~
『0・1・2歳児の保育』2014年春号
【4】『だるまさんが』
作・絵:かがくい ひろし ブロンズ新社
◆こんな本
「だるまさんが」ときたら……「転んだ?」と思いますね。でもここに描かれただるまさんは、次々に予想外のリアクションを見せます!「だ・る・ま・さ・ん・が」のページはリズミカルに読んだ後、十分に間をとってから次のページへ。「どてっ」で子どもたちは大喜びをしますが、しばらく待てば次への期待感からか、ちゃんと絵本に集中します。だるまさんになりきって体を動かしたり、オノマトペ(「どてっ」などの擬声語)を変えて読んだり、さまざまに遊べます。ビッグブックもあり。
◆対象年齢
0歳~
『0・1・2歳児の保育』2014年春号
【5】『おすわり どうぞ』
しもかわら ゆみ/作 講談社
◆こんな本
ねずみ、りす、うさぎ…それぞれ自分に「ね、ぴったり」のいすがあります。やさしい絵と言葉で満足感があり、読み終えると子どもたちの「ぴったりごっこ」が始まるかも。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳
『0・1・2歳児の保育』2018年冬号
【6】『ぶー ぶー ぶー』
こかぜ さち/文 わきさか かつじ/絵 福音館書店
◆こんな本
「ぶーぶーぶー」「ぷーぷーぷー」。赤い車、青い車、黄色い車、緑の車。カラフルな車が白いページに走っています。あ、トラック! でも大丈夫。最後はみんなトラックに乗って出発! 0歳さんにも大人気です。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳
『0・1・2歳児の保育』2018年春号
【7】『みんな みんな いない いない ばあ』
今村葦子/文 斎藤隆夫/絵 あすなろ書房
◆おすすめポイント
「ころ ころ ころろ かえるさんが ほらね いない いない ばあ/ちゅう ちゅう ちゅう ねずみさんが ほらね いない いない ばあ」。かえる、ねずみ、ふくろう、ぞう、それぞれの表情がユニークな「いない いない ばあ」です。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳
『0・1・2歳児の保育』2018年夏号
【8】『どんどんどんどん』
片山 健/作・絵 文研出版
◆こんな本
「 あるひ あるひ ひとりのこどもが どんどん どんどん ゆきました」。あとはひたすら、なにがあっても「どんどん」進みます。30年以上も子どもたちに支持されている不思議な絵本。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳
『0・1・2歳児の保育』2018年夏号
【9】『りんご りんご りんご りんご りんご りんご』
安西水丸/著
◆こんな本
赤いりんごと緑の大地。絵のシンプルさが言葉を生かします。「りんご りんご りんご…」は、シンプルに読むほうが音そのものを楽しめます。2005年の出版以来、人気の1冊。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳
『0・1・2歳児の保育』2018年冬号
【10】『わんわん わんわん』
高畠 純/作 理論社
◆こんな本
いぬに始まり、ねこ、ぶた、うしと、ページを追うごとに動物が増えていきます。左ページに文字(音)、右ページに絵の構成です。絵を指でさしながら読むとよいでしょう。
◆対象年齢
0歳、1歳、2歳
『0・1・2歳児の保育』2018年冬号
赤ちゃんに絵本を読み聞かせる効果とは?
大人と絵本と過ごす楽しさと心地よさを感じてもらうことが大切です。日に日に成長する0歳の時期の子どもにとって、絵本は会話や遊びの延長線上にあるものです。内容を読み解いたり、読み通すことは大切なことではありません。大人と絵本と一緒に過ごす時間に心地よさを感じ、絵本を「楽しいもの」と思えたら、それで十分なのです。
読書アドバイザーが伝授!赤ちゃんにおすすめの絵本や読み聞かせの効果
赤ちゃんへの絵本の読み聞かせのコツや方法は?
読み聞かせのコツ1:読み手の顔が気にならないよう、おひざの上より、 並んで一緒に
1対1で読み聞かせをしているときの0歳児の視線は、7割が読み手の顔に、残りの3割が絵本に向くともいわれています。ですから、ひざの上に子どもを座らせて絵本を読んでいても、いつの間にか子どもがふり返って読み手の顔ばかり見ていたりします。
近ごろ、望ましいとされているのは、ひざの上より子どもと読み手と絵本が三角形になる位置関係です。ひとりで座れない子どもは、やや横に抱っこをしてあげましょう。子どもは読み手の穏やかな表情と絵本、その両方を見て、心地よさを感じます。
いずれにしても、大切なのは子どもが安心して絵本を楽しめること。ひざの上に乗りたがるようならもちろんそれでもかまいません。
読み聞かせのコツ2:1冊をゆっくりと丁寧に。心地よさが伝わる表情で読もう
読み方、めくり方は、ゆっくりと丁寧に。1冊をたっぷりと満足してもらえるように、十分に間をとって読むようにします。
さらに気をつけたいのが表情です。生後6か月を過ぎた子どもは、大人の「快」「不快」の表情を読むといわれています。大人がどう感じているかを見て、対象物が好ましいかどうかを判断するそうです。
大人がリラックスした表情で絵本を読んでいると、子どもも「絵本というものはよいものだ」と感じます。子どもとアイコンタクトをとりながら、できるだけにこやかに読むように心がけましょう。
読み聞かせのコツ3:目で 「見せる」 工夫が大事。手袋人形やパペットも上手に活用
0歳児への読み聞かせには、手袋人形やパペットなどが、頼もしいパートナーに。たとえばクマの人形を使って「クマさんもお話を聞ける?」と問いかけ、読み聞かせの導入にしてもいいでしょう。そして「クマさんと一緒に聞きましょう」と、お話を始めます。ここで気をつけたいのが、役目を果たし終えた人形の扱い。せっかく子どもたちの「お友だち」に見立てたのですから、“モノ”扱いは厳禁です。近くに人形の居場所をつくるなどして、それらしく丁寧に扱いましょう。細やかな配慮を忘れずに!
読み聞かせのコツ4:同じように始まって同じように終わる「絵本の時間」 の“かたち”を決めて
毎回、お話の前にクマの人形が出てくると、そのうち子どもたちは、クマを見ると「お話が始まるな」とわかるようになります。このように、お話の始まりと終わりの“かたち”を決めておくと、子どもたちに絵本の習慣がつきやすく、また、安定して絵本を楽しむことができるようになります。
ご家庭では、ベッドに入る前に一緒に座って、など、時間やタイミングを決めてあげるといいですね。
読書アドバイザーが伝授!赤ちゃんにおすすめの絵本や読み聞かせの効果
教えてくれたのは
JPIC読書アドバイザー 台東区立中央図書館非常勤司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活躍。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。
編集部おすすめ!赤ちゃんから楽しめる!無料読み聞かせアプリ
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「うっかりペネロペ」など人気の絵本が楽しめるアプリ
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