ハロウィンの由来は
10月の行事といったらハロウィンですよね!
筆者は、現在10歳と8歳の子どもがおり、ハロウィン行事は子どもたちが幼稚園のころ仮装を楽しんだり、家庭でも飾り付けをしたりして楽しんできました。
アイルランド地方「ケルト人」の秋の収穫を祝うお祭り
さて、ハロウィンといえば仮装をし「trick or treat!(お菓子をくれないとイタズラするぞ!)」と言って、子どもたちがお菓子をもらうイベントをイメージする方も多いはず。
今回、ハロウィンの行事食を紹介するにあたり、由来を調べてみました。
すると、ハロウィンの歴史はとても古く、2000年以上も前アイルランド地方の「ケルト人」の秋の収穫を祝うお祭り「サウィン祭」にさかのぼります。
古代アイルランドでは「古代ケルト歴」を用いていたそうで、それによると、新年は11月1日。その前日10月31日には、日本の大晦日同様、前夜祭としてサウィン祭が行われていたようです。
サウィン祭は、「収穫を祝う祭り」でもあり、同時に日本のお盆のように「先祖の霊が戻ってくる日」でもあったようです。
悪霊を追い払う目的で仮装
先祖の霊が戻ってくると同時に、悪霊もついてくるといわれています。作物にいたずらをしたり、子どもをさらったりするなど、悪霊が悪事をしないよう仮装をしたり、「お供え物」をしたりしていたとか。このお供え物が、現代では「trick or treat!(お菓子をくれないとイタズラするぞ!)」の由来と言われています。
ハロウィン仮装の歴史を紐解くと「悪霊を追い払う目的」だったのです。今では、仮装も女の子はプリンセスのドレスを着たり、男の子はアニメのキャラクターになったりとオリジナルのアイテムで楽しむようになりましたが、ハロウィンの仮装はちょっと怖いお化けやドラキュラ、魔女、こうもりの恰好などがあるのは納得ですね!
ハロウィンの行事食といえば
ハロウィンと言えば「ジャック・オー・ランタン(カボチャのおばけ)」も有名ですよね。
実は、最初は「カブ」からのスタートだったと言われています。アメリカに広まる中で収穫量の多い「カボチャ」に変わっていったとか。そこからハロウィンの行事食といえば、カボチャを使った料理になったようですよ。
カブがカボチャに変わったことを考えると、行事の楽しみ方というものは、その時代や場所に合わせて少しずつ変わっていくことがわかります。
今回は「本場のハロウィンの行事食」を親子で感じるきっかけとして、ハロウィン発祥の地・アイルランドのハロウィン行事食「ボクスティ」をご紹介します。
子どものおやつにピッタリ!じゃがいもパンケーキ「ボクスティ」
「ボクスティ」は、じゃがいものパンケーキです。子どもたちのおやつにピッタリですよ。
じゃがいもパンケーキ「ボクスティ」
材料(15㎝丸型が6枚程度)
じゃがいも 中3個
●薄力粉 大さじ3
●卵 1個
●バター 5g
●ピザ用チーズ 40g
●塩 ひとつまみ
サラダ油 小さじ1
パセリ 適量
はちみつ 適量 ※1歳未満のお子様には、はちみつは使用しないようご注意ください。
作り方
① じゃがいもは皮をむく。
② 半分は一口大に切り耐熱ボウルに分量外の水(大さじ1程度)を入れ、600wの電子レンジで約6分加熱し、マッシャーでつぶす。
マッシャーでつぶす作業はお子さんに手伝ってもらいましょう。
③ もう半分は、すりおろし②と混ぜ合わせる。すりおろしの作業もお手伝いしてもらっても。
④ ●を③に加えよく混ぜる。
⑤ フライパンにサラダ油をしき、④を直径15㎝程度の円形に流し入れ、両面を焼く。
⑥ 両面が焼けたらお皿に盛り、パセリ、はちみつをかける。
子どものお手伝いポイント
① じゃがいもをつぶしてみよう!
お子さんは、マッシャーという調理器具をつかったことはありますか? 食材を潰すときに便利な調理器具ではありますが、「つぶす」ためにマッシャーを使わなければならないわけではなく、他の調理器具でも代用は可能です。そこで、マッシャ―の他に、フォーク・スプーン・泡立て器、麺棒なども用意して「どれでつぶすと、やりやすそうかな?」「どんなふうに使う道具なんだろう?」などと考えるきっかけを作る声掛けをしましょう。さまざまな調理器具に触れるきっかけになりますし、考えるきっかけづくりにもつながります。力加減を学ぶこともできます。
加熱後の耐熱容器はとても熱いので、やけどには十分注意してくださいね。
② じゃがいもをすりおろしてみよう!
今度はすりおろし器を使って、じゃがいもをすりおろしてみましょう。その際、じゃがいもを子どもの手に収まる程度のスティック状に切るのがおすすめです。
また、すりおろし器の下に布巾をしき、器具がずれないようにすることも、子どもが安全にお手伝いをできるポイントです。すりおろすと、白い液体(でんぷん)が出てくること、少し置いておくと色が変わってくることなど、つぶしたときとの違いに気がつける声掛けができると、子どももワクワクするでしょう。
いそがしくて行事食ができないときは
もし、行事食を作る時間がない!というときは、こんなお話をしてみませんか。
例えば、親子で今年のハロウィンは視点を少し変えて、「世界のハロウィンをのぞいてみよう」と話すのは、いかがでしょう? インターネットで調べてみるだけでも、ヨーロッパのハロウィンとアメリカのハロウィンで過ごし方や食べるものに、大きな違いがあることが分かることでしょう。
また、地球儀や海外の絵本を見るのもOK。「ハロウィンの日に、いろんな国でさまざまな過ごし方をしている人たちがいるんだね」「いつか本場アイルランドでボクスティを食べてみたいね」そんな話をするだけでも、家庭でできる立派な食育です。「食」を通して、新しい発見や、異文化を感じるきっかけになれば嬉しいです。
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この記事を書いたのは
出産後、薬剤師として医療に携わる中で、子どもたちの心身の不調が増えていることに気づく。また、自身の子どもの喘息・アトピー性皮膚炎など、子どもの健康に不安を感じることが増えた。興味関心の幅が広い幼児期に「食選力」を身につけ、自分の身体、そして将来、大事な人の身体も大切にできる大人になってほしい。その想いで、青空キッチン、食育イベントを大田区を中心に開催している。また、「食」から広がる世界は無限大であり、「食」を通し、子どもの探究心に火をつけ学ぶ意欲のある子どもを育てることに注力している。