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長崎生まれのアメリカンな佐世保バーガー
今では全国的に有名になった、長崎・佐世保のご当地グルメ「佐世保バーガー」。佐世保市には、佐世保バーガーを提供する店が多くあり、それを目当てに佐世保を訪れる人も少なくありません。そんな佐世保ハンバーガーは、なぜ佐世保で作られるようになったのか、その由来や定義・特徴などをみていきましょう。
佐世保バーガーの由来は?
昭和初期の佐世保は、旧日本海軍の軍港として栄えた街でした。しかし、第二次世界大戦後には、アメリカ海軍の基地が置かれることになります。そのことによって、佐世保には、様々なアメリカ文化がもたらされます。佐世保バーガーもその一つです。
佐世保バーガーは1950年(昭和25年)ごろに誕生します。アメリカの軍関係者からハンバーガーのレシピを教えてもらい、作ったのが佐世保バーガーの始まりだといわれています。
当初は、アメリカ軍の人たち用に販売されていましたが、その後、佐世保独自のアレンジが加わり、今では地元の人はもちろん、観光客からも人気のご当地グルメとなったのです。
佐世保バーガー認定制度がある!
もとは、佐世保で売られているハンバーガーを総称して「佐世保バーガー」と呼んでいました。しかし、観光客誘致や、佐世保の名物グルメとしての定着を目的に「佐世保バーガー認定制度」を実施。条件を満たしたお店は、「佐世保バーガー認定店」の看板をあげることができます。
では、どんな条件をクリアしたら「佐世保バーガー」として認定してもらえるのか見ていきましょう。
佐世保バーガー認定の条件
佐世保市の保健福祉部や旅行業界の関係者たちによって、佐世保市内に事業所があり、製造を行なっている店舗を対象に、以下の項目をもとに審査されます。
・コンセプトを持っているか
・独自性
・信頼性
・地産地消
・手作り
・将来性
これらの条件を満たした店舗は、「佐世保バーガー認定店」として認められます。2024年8月現在、佐世保市内には25店以上の認定店があるそうです。
佐世保バーガー認定店の目印は?
佐世保バーガーの認定店には、「バーガーボーイ」というイメージキャラクターの看板があげられていて、認定店だとはっきりわかるようになっています。このキャラクターは、「それいけ! アンパンマン」の作者で知られる、やなせたかし氏が作ったオリジナルキャラクターなんです。
JR佐世保駅構内などでは、ハンバーガーボーイのグッズも販売されていて、お土産としても人気だそうです
佐世保バーガーの特徴は?
佐世保バーガーの特徴を見ていきましょう。
佐世保バーガーは大きめ
佐世保バーガーには、決まって入っている具材はありません。各店舗、独自のハンバーガーがあります。しかし、佐世保バーガーの特徴を挙げるとすると、その大きさではないでしょうか。肉にレタスやトマト、ベーコンなど、さまざまな具材が入っているため、一般的なハンバーガーよりは大きめのサイズになることが多いのです。
「手作り」がキーワード
作り置きはせず、注文を受けてから作られたり、具材にも手作りのものが入っていたりと、「手作り」がキーワードとなっています。
佐世保バーガーは通販でお取り寄せもできる
佐世保バーガーを食べてみたいけど、なかなか佐世保に行くことができない、という方には、お取り寄せがおすすめです。佐世保バーガー認定店が販売している、佐世保バーガーキットもあります。材料を揃える手間もなく、自宅で簡単に本格的な佐世保バーガーが楽しめます。
『ビックマン』元祖の貫禄☆佐世保バーガーセット3食
1970年創業の、地元で愛される老舗のハンバーガーショップ。自家製ベーコンを使った定番の「ベーコンエッグバーガー」のセットです。
▼取り寄せサイトはこちら
https://www.sasebo-bigman.jp/collections/online
『有限会社佐世保バーガー本店』スペシャル佐世保バーガー
県内最大のバーガーショップ「佐世保バーガー本店」の、ふわふわの自家製バンズと、長崎和牛を使ったパティが入った「スペシャル佐世保バーガー」セットです。自宅でお好みの具材を挟んで楽しめます。
▼取り寄せサイトはこちら
https://saseboburger-museum.com/collections/online-shop-menu/products/special-burger-03
ふるさと納税で、佐世保バーガーお取り寄せという手も
楽天のサイトでは、ふるさと納税の返礼品としての佐世保バーガーも取り扱われています。本場のバーガーキットに興味がある方はぜひチェックしてみて。
自宅で「佐世保バーガー風ハンバーガー」を作ってみよう!
佐世保市内の店舗や事業者で作られているハンバーガーを佐世保バーガーというので、他府県の方が自宅で作ると、正確には「佐世保バーガー」になりませんが(笑)、ハンバーガー作りに挑戦してみませんか?
まずはハンバーガの部位の名前をチェック
・バンズ
バンズは、肉や野菜などを挟むパンのことです。ハンバーガーに合うように、普通のパンよりも歯切れのよい食感を意識して作られていることが多いです。
・パティ
パティ(パテ)は、バンズに挟む肉のことで、ひき肉などを練って円盤状にしたものをいいます。
材料(2個分)
<バンズ>
・ハンバーガー用パン… 2個
<パティ>
・合い挽きミンチ… 150〜200g
・すりおろしニンニク… 小さじ1
・塩コショウ… 適量
<具材>
・レタス… 2枚
・トマト… 輪切り2切れ
・たまねぎ… 輪切り2切れ
・スライスチーズ… 2枚
・目玉焼き(両面焼き)… 2個
・ベーコン… 2枚
<ソース>
・マヨネーズ… 大さじ3
・練乳… 小さじ1
・ケチャップ… 大さじ3
・とんかつソース… 大さじ1
作り方
1.具材を用意
レタスや水で洗い、食べやすい大きさにカット。たまねぎとトマトは輪切りにしておきましょう。切ったたまねぎはフライパンで形が崩れないように焼き、ベーコンも焼き色がつくまでやきます。
2.ソースを作る
容器にケチャップと、とんかつソースを入れ、混ぜます。別の容器にマヨネーズと練乳を入れ、混ぜ合わせておきます。
3.パティを作る
合い挽きミンチに塩コショウ、すりおろしニンニクを入れて混ぜ、粘り気が出るまで捏ねます。円盤型にして、フライパンなどで焼きます。
4.バンズを加熱
オーブントースターもしくはフライパンに、バンズを入れ、焼き色がつくまで加熱します。
5.組み立てる
バンズに、マヨネーズソースを塗り、焼いたパティ、ケチャップソース、焼いたベーコン、レタス、スライスチーズ、トマト、たまねぎ、目玉焼き、最後にバンズでフタをしたら完成です(順番はお好みで)。
ボリューム満点! 佐世保バーガー
佐世保バーガーはいろんな具材が入っていて、食べ応え抜群のハンバーガーです。佐世保を訪れたら、ぜひ「佐世保バーガー認定店」で食べてみたいものですよね。また、店舗ごとにオリジナリティあふれるバーガーを楽しむことができます。お気に入りを見つけてみるのも、楽しそう!
佐世保を訪れるのが難しいなら、お取り寄せや自宅での手作りで、佐世保バーガー風のハンバーガーにチャレンジするのもおすすめです。好きな具材を入れて、自分だけのハンバーガーを作ってみてはいかがでしょうか。
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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)