蒸しナスの使いまわし活用術。ナス嫌い克服の鍵は「皮をむいて蒸す」〈HugKum 時短レシピ隊〉

ナス嫌いのお子さんでも食べやすい蒸しナスレシピに注目しました。皮をむいて電子レンジで加熱することで食べやすくなり、甘い味噌ダレなどと相性抜群です。さらに、冷蔵、冷凍保存した蒸しナスの活用法もお伝えします。おいしく調理しながら、効率的に使いまわす方法をぜひ参考にしてください。

ナスの旬は初夏から秋で、特に9~10月の秋ナスは絶品です。ハウス栽培の普及により、一年中手に入る身近な野菜となりました。

しかし、そんなナスも子どもたちの嫌いな野菜ランキングでは常に上位です。野菜全般を好き嫌いなく食べる子どもでさえ、「ナスだけは苦手」という声をよく耳にします。

子ども達の多くは、ナスの味よりも、この見た目を苦手としています。
子ども達の多くは、ナスの味よりも、この見た目を苦手としています。

今回は皮をむいて蒸したナスを使った、さっぱりと食べられるアレンジレシピを集めました。蒸しナスは冷たいまま食べたり、冷凍して調理したりと、さまざまな場面で活用できる便利な食材です。

そして、徐々にナスのおいしさに目覚めてきたら、皮付きのまま調理して、ナス本来の風味を味わえるように導くこともできます。

肉味噌あえや、麻婆ナスなら人気のメニューですよね。
肉味噌あえや、麻婆ナスなら人気のメニューですよね。

まずはナス入門編として、爽やかで柔らかい食感のおいしさを味わいながら、苦手意識を克服していきましょう。

皮をむいて蒸しナスに

ナスの皮には抗酸化作用を持つ、アントシアニンがたっぷりと含まれます。むいてしまうのは正直もったいない気もしますが、お子さんがナスを嫌う大きな原因となるのが、この黒紫色です。思いきって皮はむいて、身のトロトロとした口あたりを生かした料理に仕上げます。

電子レンジで作る蒸しナス

皮を取り除いたナスを、ラップに包んでからレンチンすれば、中まで柔らかい蒸しナスの出来上がりです。

・材料

ナス 3本

・作り方

【1】ナスは皮むき器を使って皮をむき、水にさらします。

ナスが水に浮かぶので、全体をぬらしてから放置してください。
ナスが水に浮かぶので、全体をぬらしてから放置してください。

5分程度水に浸けることでアクが抜け、えぐみがなくなります。このひと手間で、お子さんでも食べやすい味に。

【2】水気をふきとり、1本ずつラップで包みます。

【3】耐熱皿に【2】を並べてのせ、電子レンジ500wで5分加熱します。

非常に熱くなるので、注意しながら庫内から取り出します。そのまま粗熱がとれるまで放置してください。この工程で、加熱ムラがなくなり全体が柔らかくなります。

加熱時間はナスの個数により増減します。1個は3分、4個は6分が目安です。

蒸したてのナスに合わせる、甘味噌ダレ

蒸しナスができたら、まずはこのタレを試してみて。トロトロフワフワの蒸しナスに、甘い味噌ダレが相性抜群です。ナス嫌いのお子さんでも「これ、本当にナスなの?」と聞きたくなる味です。

・材料

(蒸しナス1本に対して)

味噌 大さじ1
みりん 大さじ1
砂糖 小さじ1
柚子胡椒 少量

・作り方

【1】材料を耐熱容器に入れ、よく混ぜ合わせてください。

柚子胡椒は辛いので、入れすぎるとお子さんの口には合わなくなります。ほんの少量を加え、隠し味程度に使うのがポイント。
柚子胡椒は辛いので、入れすぎるとお子さんの口には合わなくなります。ほんの少量を加え、隠し味程度に使うのがポイント。

電子レンジ500wで1分加熱し、もう一度よく混ぜ合わせてください。

【2】粗熱がとれた蒸しナスを食べやすい大きさにカットし、【1】のタレを絡めてください。

冷蔵保存した蒸しナス

蒸しナスが余ったら冷蔵庫で保存しておきます。冷製のおかずに仕上げれば簡単に一品が仕上がります。

冷製煮びたし

冷蔵保存した蒸しナスに、めんつゆをかけていただきます。トッピングには天かす、かつお節を。食べる直前にかけるのがポイントで、天かすがカリカリしたまま食べられます。ポン酢を使うと、より爽やかな味わいになります。

・材料

(蒸しナス1本に対して)

めんつゆ 大さじ2
かつお節 1.5g
天かす 大さじ1

・作り方

【1】冷蔵庫から取り出したナスを、食べやすい大きさにカットします。

【2】かつお節と天かすをのせ、めんつゆを回しかけて仕上げます。

蒸しナスの胡麻あえ

ナスに合わせておいしい調味料は、まだまだ尽きません。甘い胡麻ダレもお子さんが喜ぶ味です。

・材料

(蒸しナス3個に対して)

白すり胡麻 大さじ2
砂糖 小さじ1
しょうゆ 大さじ1

・作り方

【1】ボールに材料を入れて混ぜます。

【2】蒸しナスを食べやすい大きさにカットし、【1】の調味料とあえます。

冷凍もできる蒸しナス

蒸しナスは冷凍保存もできるので、まとめて作っておくと便利です。温めるだけでもおいしく、半解凍状態で茹で料理にも使えます。すでに火がとおっているため、加熱時間を大幅に短縮できます。

冷凍方法

【1】電子レンジで蒸しナスを作った際に巻いていたラップをはずし、熱が完全に冷えるまで冷ましてください。

【2】新しいラップに包み直し、フリーザーバッグに入れます。空気を抜いて封をし、冷凍庫で保存します。

1か月程度はおいしく食べられます。
1か月程度はおいしく食べられます。

冷凍した蒸しナスで作るお味噌汁

冷凍保存した蒸しナスは電子レンジで簡単に解凍できます。通常の皮付きのナスでお味噌汁を作ると、色が黒くなりがちですが、この方法なら見た目も味も、お子さんが食べやすい仕上がりになります。

今回はじゃがいもを組み合わせてみました。具材のバリエーションとしては、油揚げや春雨を加え、仕上げにごま油を垂らすのもおいしいです。また、鶏ひきや豚ひき肉を入れれば、ボリュームたっぷりのお味噌汁に仕上がります。ぜひ、お好みのアレンジを試してみてください。

・材料

(2人分)

出汁 400cc
冷凍の蒸しナス 1本
じゃがいも(中) 1個

味噌 大さじ2
薬味用みょうが 少量

・作り方

【1】じゃがいもは皮をむいて芽を取り除き、一口大に切ります。しばらく水に浸しておきます。

【2】鍋に出汁と【1】を入れて火にかけます。中火でじゃがいもが柔らかくなるまで煮てください。

【3】冷凍庫から取り出した蒸しナスを、ラップに包んだまま耐熱皿に置き、1本あたり電子レンジ600wで30秒加熱します。

取り出してすぐは、固すぎて切ることができません。
取り出してすぐは、固すぎて切ることができません。

半解凍になるので、食べやすい大きさにカットしてください。

【4】鍋に【3】のナスを加え、ひと煮立ちしたら火を止めます。味噌を溶かしてください。器に盛り付け、薬味を振りかけたら完成です。

使える場面が多い蒸しナス

電子レンジで作った蒸しナスは、手軽で素早くおいしい料理に活用できます。たくさん作って保存し、必要な分だけ取り出して使いまわすこともできるので便利です。

ナスへの苦手意識が和らげば、料理のレパートリーが広がり、献立を考えるのも楽しくなるでしょう。お子さんがナスを好きになり、より多くのレシピで味わうことができるようになるといいですね。

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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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