実は、お正月にフルーツはとても理にかなっている!
お正月の食卓には、日持ちを考えた保存食や、味つけのしっかりした料理が並びます。つい食べすぎてしまったり、のどが渇いたりするのも、この時期ならでは。
そんな中で、昔から自然と食卓にあったのが、みかんやりんごなどのフルーツでした。水分が多く、ビタミンや食物繊維も豊富で、甘さがありながらも後味はさっぱり。実はフルーツは、お正月の食事バランスをやさしく整えてくれる、理にかなった存在です。「おせち=しっかり味」の合間に、フルーツがあるだけで、ほっと一息つける時間が生まれます。
また新年を祝うための食事なのに、実は子どもに不人気なものが多いのもおせち料理です。お正月には晴れやかな食卓を家族みんなで楽しみたいものです。そんな意味でも、子どもたちが大好きなフルーツを新年の食卓に飾ってみてはいかがでしょうか。
色と形で楽しむ、フルーツならではの“縁起”
おせちに込められた縁起は、言葉だけでなく“見た目”でも伝わります。フルーツは、色や形そのものが、お正月らしい意味を持っている食材です。
赤いりんごは、祝いの席を明るく彩る色。丸い形は、家族の円満や一年の無事を思わせます。まっすぐ伸びるバナナは、成長や発展を感じさせる存在。
少し形を整えるだけで、フルーツは子どもにも分かりやすい、縁起の良い「お正月のかたち」になります。
切り方を変えるだけで、フルーツがおせちの主役に

そこで今回は、身近なフルーツで作れる、バナナ門松、りんごのかまぼこ風、りんごのねじり梅をご紹介します。
「これ、食べていいの?」と驚きながらも、「はやく食べたい!」とわくわくしながら子どもと一緒に作りたくなるアレンジです。見た目はおせち、味はフルーツ。家族で会話を楽しみながら作れる、新しいお正月のひと皿を、ぜひ取り入れてみてください。
準備するもの
- ・まな板
- ・ナイフ
- ・梅の抜き型 (100均の「野菜抜き型」を使用)
・りんご 1/2個(赤いりんごがオススメ)
・バナナ 1/2本
・ローズマリー - ・アラザン(あれば)

「バナナ門松」の作り方
門松といえば、お正月のはじまりを知らせる大切なしるし。この「まっすぐ立つ形」をバナナで、「松」をローズマリーで表現した“フルーツ門松”です。
1.半分に切ったバナナを、さらに斜めに切ります


2. ローズマリーを挿しやすい大きさに切ります



りんごのかまぼこ風
おせちに欠かせないかまぼこは、紅白の色合いが印象的。りんごの皮の赤と果肉の白を生かせば、包丁ひとつで、フルーツならではの“かまぼこ風”が完成します。
1.芯を避けて、縦に切ります

2. かまぼこくらいの厚さに2枚切ります

3.2枚のうち1枚だけ皮を剥きます

りんごのねじり梅
お正月飾りや料理でよく使われる「梅」は、ひと手間かけた切り方で、りんごでも表現できます。くるっとねじるだけで、食卓がぱっと華やぐアレンジです。
1. 1cmくらいの厚さにりんごを切ります

2. 梅型を抜きます

3. 梅の中心から花びらの境目に、放射線状に切り込みを入れます

4. 花びらの真ん中から切り込みに向かって、果肉を取ります



旬のフルーツでお正月をもっと楽しく!
これまでご紹介してきたフルーツアレンジを組み合わせれば、さらに華やかなフルーツおせちが完成します。ぜひ、お気に入りのアイデアを組み合わせて楽しんでみてください。
切り方や盛り付けを少し工夫するだけで、いつものフルーツが、お正月の食卓をぱっと彩る特別な一品に。
見て楽しく、作って楽しく、食べてうれしい――フルーツおせちとともに、笑顔あふれる素敵なお正月になりますように。
2025年もたくさんの記事をお読みいただき、ありがとうございました。
来年も、フルーツのある暮らしがさらに楽しくなるような、思わず試したくなるような、そして切ったら誰かに見せたくなるような記事をお届けします!
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記事監修
フルーツギフトクリエイター。
理系大学院を修了後、メカエンジニアに。長男出産後、一度復職したのち、子育てに専念。
その中で出合った「フルーツカッティング」に魅了され、ディプロマを取得。
現在は東京都世田谷区を拠点に、自宅での少人数レッスンのほか、カフェやマルシェでのワークショップ、ギフト製作・販売などを展開中。大切なひとの笑顔と、日常を彩るフルーツの魅力を伝えています。
三兄弟の母。
特に好きなフルーツは、柿、いちじく。趣味は、キャロットケーキ巡り。
文/さちこ