子どもの「正しい味覚」を育てるのは”出汁(だし)”。スーパーで買える材料で10分で作る方法を発酵料理人がレクチャー!

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子どもが大好きな味といえば、ケチャップ、マヨネーズ、ウスターソース、焼き肉のたれ・・・・私たち大人も大好きだし、手軽に入手できるから、ついつい頼りがち。でもそのせいで、味覚が狂っている、または正しく認識できない子どもが増えている、と指摘するのは、ママ対象の料理教室を全国で開く発酵料理人の伏木暢顕(ふしき・のぶあき)さん。

食事は、人生を豊かに幸せにするもの。それを支えるのは正しい味覚。そんな“一生モノの味覚”こそ、親が子どもに与えられる最高のプレゼントじゃないだろうか、そのために大人ができることってなんだろう??

伏木さんの出した答えは、しごくシンプル。それは、毎日のごはんに出汁(だし)を使うこと、でした。

家庭で作る“ちゃんとした出汁”は昆布と出汁パックと水があればOK!

出汁には「舌が敏感になる」チカラがあります。さらに出汁と組み合わせるしょうゆなどの発酵調味料も、昔ながらの製法のものを選べば理想的な腸も育ちます。でも「出汁をとるって、めんどくさい」「忙しくっていちいちとってられない」「スーパーで買える顆粒だしで十分でしょ?」と思いますよね。

プロのやり方を家庭で実践するのはHugKumママたちにとって時間的にとても無理。材料だって、近所のスーパーでは調達できません。だから、伏木さんは考えました。「ちゃんとした出汁」「スーパーで買える材料」「たった10分」で作れる方法を!

やり方は簡単、鍋に水と出汁パック、昆布を入れて10分火にかけるだけ。あまりのおいしさに、これだけでごくごく飲めます!

容器に入れて冷蔵保存すれば、調味料として使えます。

えっ、「出汁」なのに、かつお節は使わないの?と疑問に感じるママもいますよね。そう、昆布と出汁パックを使うのにはちゃんと理由があります。それは、出汁のうまみ=イノシン酸とグルタミン酸のバランスがキモ。詳しくは、伏木さんの最新著書『味覚とすこやかな体を育てる 子どもも喜ぶ10分出汁(だし)ごはん』に載っています。

さらに、その「10分出汁」が味つけの決め手になったかんたんレシピも考案。出汁、というと煮物といった和食を連想しがちですが、伏木さん提案の「10分出汁ごはん」は、ハンバーグやパスタ、チキン、ポテサラなど子どもが大好きな洋食も登場。

「10分出汁」を使ったおすすめレシピを紹介!

出汁がソース代わりになる《出汁煮込みハンバーグ》

◆材料(2人分)

市販の生ハンバーグ・・・・2個、10分出汁・・・・2カップ、オリーブオイル・・・・大さじ1、つぶしたにんにく・・・・2かけ、赤ワイン・・・・大さじ1、しょうゆ(あればたまりじょうゆ)・・・・大さじ1、塩・・・・少々

◆作り方

1.オリーブオイルとにんにくをフライパンに入れ、弱火で炒めて香りを出す。

2.1にハンバーグを入れて両面をしっかり焼き、10分出汁、赤ワイン、しょうゆ、塩を入れたらフタをして弱めの中火で焼く10分煮込む。

つまり、煮込みのタイミングで投入する「10分出汁」がソース代わりになっているので、ケチャップやソースがいりません。

ギュッと出汁のうま味を吸い込んだパスタ

◆材料(2人分)

パスタ・・・・150グラム、10分出汁・・・・1カップ、粗みじん切りしたにんにく・・・・2かけ、オリーブオイル・・・・大さじ2、白ワイン・・・・大さじ2、塩・・・・3グラム、 (そのほか、お好みでトマトやベーコン、バジル、ベビーリーフなど)

◆作り方

1.パスタを約2分茹で、すぐに流水で冷やす。ボウルに入れて冷蔵庫で1時間寝かす(←この「寝かす」がキモ!!)

2.にんにくとオリーブオイルをフライパンに入れて弱火にかける。ベーコン、トマトなどを入れて炒めたら白ワインを加えてアルコールを飛ばす。

3.2に10分出汁を加えてひと煮立ちさせたら、寝かせていたパスタを入れる。塩を入れて味をととのえたら約2分絡めて火を止める。

出汁とパスタ、と聞くと、スープパスタを連想しますがいえいえ、パスタ自体に「10分出汁」をギュッと吸わせて味をつけちゃう方法です。ゆでた直後に1時間「寝かす」ことで、パスタが「水分がほしい~!」状態になり、ギュッと10分出汁を吸い込むんです。パスタ自体にだしのうま味が感じられるから、具材はナシでもいいくらい。

 

簡単「10分出汁」で、子どもの豊かな味覚と丈夫な腸を育てよう

出汁には「舌が敏感になる」チカラがあります。さらに出汁と組み合わせるしょうゆなどの発酵調味料も、昔ながらの製法のものを選べば理想的な腸も育ちます。ぜひ子どもには豊かな味覚と丈夫な腸をプレゼントしてあげたいですよね。

和食だけでなく、コロッケやチキン、ポテサラなど、子どもが大好きな洋食も登場。著者は全国でママ対象の料理教室を開催する発酵食専門家ですから、そのへんは十分心得てます!

ケチャップやマヨネーズの濃ゆーい味つけに慣れてきた親子にこそ食べてほしいレシピばかりです!

 

文・構成/小学館 出版局 生活編集部

 

著者

発酵料理人
伏木暢顕(ふしき・のぶあき)

1975年、東京生まれ。発酵教室の講師としても活動。豊富な知識とわかりやすい解説で話題を集め、NHKラジオ第1『すっぴん!』レギュラーや、NHK Eテレ『趣味どきっ!』などに出演。甘酒を調味料として使うレシピに定評がある。現在の「発酵食」「こうじ」人気を牽引した料理人のひとり。
最近はグルタミン酸が豊富な昆布出汁を使った和食を日本はもちろん、スペイン、フランス、イタリア、シンガポールなどの子どもたちにも提供する機会に恵まれ、その経験を通し「出汁」の力に注目。2019年8月、兵庫・姫路に和食料理店『発酵ふしき 潺々(せんせん)と』をオープン。著書に『こうじ甘酒レシピ 作りおき』(小学館)など。

 

伏木暢顕小学館 本体1300円+税
この本には、グルタミン酸とイノシン酸がちょうどよく入った出汁を10分で作る方法が載っています。レシピは、その「10分出汁」が味つけの決め手。

幼いうちに出汁のうま味を日常的に摂取した舌は、一生モノ。手に入れれば、大人になってジャンクフードに親しんでも軌道修正ができます。
だから、忙しいママでも、めんどくさがりママでも、小さなキッチンでも気負うことなく作れる“ちゃんとした”出汁を毎日食べてほしい――
「10分出汁」は、そんな著者の思いから生まれました。

 

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