小学生をもつ12組の家庭に緊急取材!休校中の友達関係、運動はどうしている?

小学1~6年生の子どもをもつ12組にオンライン取材

休校中の新型コロナウイルス対策の休校措置がスタートして早1ヶ月半。子どもを学童保育に預けていた筆者も、4月に入ってほぼ在宅となり小6男子との巣ごもり生活が始まりました。しかし、初心者ゆえに試行錯誤中です。みんなはどんなふうに過ごしている? うまくいったこと、うまくいかなかったことは?

そこで、小学1〜6年生の子どもをもつ12人のママたちにオンラインで緊急取材を行いました。

第2弾となる今回は友達づきあい、運動不足の解消法について。是非ご参考に!

===

小学生の1日の過ごし方は?/交友・運動編

登場する家庭

ミキさん/在宅ワーク。小3の女の子、幼児。

アッコさん/基本は在宅ワーク、出勤の日も。小2の女の子。

アユさん/コロナ禍のため休業中。小4の女の子。中学生兄と高校生姉。

アキコさん/小3の男の子。中学生姉と高校生兄。

ナナさん/今週から在宅ワーク。小3の女の子。中学生兄。

サトコさん/夫婦で在宅ワーク。小5の男の子。

ヨウコさん/小5の男の子。中学生の姉2人。

ユミさん/夫婦で在宅ワーク。小3の女の子、小6の男の子

筆者/夫婦で在宅ワーク。小6の男の子。

====

まずは前回の「学び」についてのグッドアイデア

まずは、前回の「学び」についての補足情報です。

小学生をもつ12組の家庭に緊急取材!休校中の勉強、どうしている?
小学1〜6年の子どもを持つ12人にオンライン取材 新型コロナウイルス対策の休校措置がスタートして早1ヶ月半。子どもを学童保育に預け...

前回、休校中の勉強方法についてレポートをしたが、運動と友達についてお伝えする前に、生活・勉強リズムを作るアイデアをもうひとつ。

学校のキーンコーンカーンコ~ン♪代わりに「キッチンタイマー」

「なるべく時間割をつくって、キッチンタイマーで時間を区切って生活しています」と話すのは、3年生の女の子をもつミキさん。チャイム代わりに使うのだ。「座学ばかりでは飽きるので、音楽、図工、図書の時間も作っていて、絵を描いたり、楽器を練習したりしています」。

キッチンタイマー派はほかにもいて、アッコさんもその一人。

「2年生の娘が自分で押すんですが、なんだか楽しそうですよ。40分ずつで10分休憩にして、それを3回くらいする感じです」

何分と決まっていれば、集中して取り組める。その日の状態によって、休み時間を多めにとる日があってもいい。親が押してしまうと、学年が上がるほど管理されているように感じてしまうかも知れないが、自分で押せば主体的に勉強にも取り組めそうだ。

ただ、注意が必要とミキさん。

「できない日は、適当に…。毎日きっちりとはいきません」

きっちりやろうとすると親も子もツラくなる。リズムを作れたらいいな。そんな程度で、気楽に使いたい。

友達と遊ばせてもいい。でもルールが必要

さてこの回の本題。

自粛生活で子どもたちの大きなストレスになっているのが、友達と遊べないこと。適度に外遊びもさせたいが、一人ではつまらない。友達と遊ばせていいのかどうかも悩むところだ。

少人数、時短がキーワード

「気心の知れているママ同士で連絡をとりあって、遊ばせています。あまり大人数はよくないので、4人くらいです。緊急事態宣言後は、時間も短くしています」と、4年生の女の子がいるアユさん。

我が家の小6男子も、キャッチボールくらいなら大丈夫かと、親同士が連絡をとりあい、30分から1時間と決めて週に何回か送り出している。帰宅後はもちろんよく手を洗う。

わずかな時間でも友達と遊んできた日は笑顔も多く、こちらの気持ちも穏やかになる。

都市近郊の住宅街に住むアキコさん。3年生の息子くんは毎日公園に出かけていく。

「近所の子しか来ない小さな公園です。みな顔見知りなので、特に誰かと約束するわけでなく、来た子と遊んでいるようです。暑くもなく寒くもなく、遊ぶのにいい季節ですよね。3月ほど気楽ではいけないと思っていますが」

絆深める“おはようゲーム”

アキコさんの息子くん、外遊び以外にも毎朝の“ルーティン”があるそう。

「うちでは一番早起きしています。7時頃から、『おはよう』と言って、同級生や他の友達とボイスチャットしながらゲームを楽しんでいます」

なるほど。そんなつながり方もあったのだった。

「体育」のない休校生活。運動不足も工夫次第

しかし、仲の良い友達の家が遠かったり、親同士が連絡先を交換していなかったりすることも。また、外遊びがそもそも好きでない子もいる。となると、運動不足をどう解消するか。

手っ取り早いのは「歩くこと」

散歩は簡単に取り入れやすい。1回目に登場したナナさん親子は夜のウォーキングだったが、取材した家庭では、昼間の散歩組のほうが多かった。

しかし、昼間の公園はどこも子どもたちであふれるところも少なくない。

「少しでも密度の少ないところにしようと、遠くの公園に出かけることも」と、アッコさん。それがいい運動になっている。

本気のラジオ体操」も始めようと考えているそうだ。

遠くに“買い物お散歩”は、理科好きになるかも?

前出のアユさんも雨が続いたり、友達と遊べない日には、遠くのスーパーに連れ出すそう。「途中でたんぽぽを見つけたり、しりとりをしたりしながら、がんばって歩かせています」

アユさんの話を聞いて思い出した。そうだ! 散歩のお供におすすめのアプリがある。

生き物コレクションアプリ「バイオーム」だ。虫や鳥、花、木など生き物ならなんでもOK! スマホで撮影するだけで名前も判明する。日本国内に生息するほぼ全種(約7万9,000種類)の動植物を収録しているからだ。物知りなユーザーたちが、これは○○と教えてくれたりして、交流も可能。

バイオーム

ダウンロードはこちら>>Google PlayApp Store

 

うちの虫嫌いの小6男子が、少しでも生き物に関心を持ってくれたら、と半年前に筆者のスマホにダウンロードした。一緒に出かけるたびに、パシャパシャ撮っていた。他の人に反応してもらえるのも嬉しそうで、自然豊かな場所に暮らす人の珍しい生き物の投稿を見て、驚きの声を上げることもあった。最近は遠のいていたが、この機会に再開しようかと思っている。

 

この花きれい! こんな虫もいるんだね!

新緑が芽吹く4月、生き物が好きな子はもちろんのこと、生き物が苦手な子にとってもコレクションが増えていくのは楽しいはずだ。臨時休校中にもしかしたら理科が好きになるかも?!

 

からだを動かすのが大好きな子の運動予定表

運動好きの子は日課を作っていた。

ソフトボールチームの打撃練習は代用品で

羽根打ちを毎日200回しています」

と教えてくれたのは、サトコさん。地域のソフトボールチームに所属する5年生の男の子がいる。

羽根打ちとは、バドミントンの羽根を使ったバッティング練習のこと。野球やソフトボールの練習方法で効果があると言われている。

「うちは普段から運動量の多い子なんですが、臨時休校になってしばらくはあまり運動していませんでした。久しぶりにドッジボールをしたら、筋肉痛になったって言うんです。これはまずいと思って、1日1度は外に出ることにして、私か夫がつきあって羽根打ちをしています」

200回でおよそ30分。ほどよい運動になっているそう。

怖くて外出したがらない子どもには

自粛が続くと、外に出るのも億劫になってくる。テレビやネットで連呼される「緊急事態」「自粛」の言葉で外に出たがらなくなった子もいる。そんな場合は?

室内お楽しみサービスを利用

5年生の男の子がいるヨウコさんがおすすめするのは、おうちカラオケ&ダンス。臨時休校が始まってすぐに、無料で楽しめそうなサービスを調べた。そのなかのひとつが、デジタル音楽配信サービスのSpotifyだ。

「1ヶ月無料体験をして家族で楽しめることがわかったので、有料サービスに切り替えました。大きな声で歌うのはストレス発散にもなりますし、これまで子どもたちと音楽の話をしたことがなかったんですが共通の話題が増えました。先日は、歌の合間にダンスミュージックを流して、中1のお姉ちゃんも一緒にみんなで踊りまくりました。大好評でした!」と、弾んだ声が返ってきた。

“お母さんのダイエットのため”が口実。「お願い」で一緒に!

ヨウコさんは数日前から、もうひとつ取り入れていた。YouTubeで配信しているダイエットエクササイズだ。

「竹脇まりなさんの地獄シリーズ、おすすめですよ。『お母さんのダイエットにつきあって』と言って、親子で続けています」


「お母さんのためにお願い!」というのは、効き目がありそうだ。6年の男の子と3年の女の子の兄妹がいるユミさん宅でしているのは散歩と「ストレッチ教室」。

「私の運動不足解消を兼ねて、バレエを習っている3年生の娘に、『先生をやって』とお願いして始めました。やさしくきびしく教えてもらっています。私が痛がっていると、『痛くなっているのは、正しいです』と言われてます(苦笑)」

お兄ちゃんとお父さんも参加している。「先生」が手書きの出席カードも作ってくれて、参加するとハンコを押してもらえるそうだ。

第3回目はママパパを悩ませるお昼ごはん問題と、子どものお手伝いについてレポートします!

取材・文/須藤みか
ノンフィクションライター。長く暮らした中国上海から大阪に拠点を移し、ライターとして活動中。現在は、「子どもと本」「学童保育」など子どもの育みをテーマにしたものや、「大阪」「在日中国人」「がん患者の就労」について取材中。東洋経済オンラインなどに執筆している。著書に『上海ジャパニーズ』(講談社+α文庫)他。2009年、『エンブリオロジスト 受精卵を育む人たち』で第16回小学館ノンフィクション大賞受賞。地元の図書館や小学校で読み聞かせやブックトークも行っている。JPIC読書アドバイザー。小学生男子の母。

 

編集部おすすめ

関連記事