コロナ太りに正月太り…。気がつけばダイエット本迷子に!
「コロナで運動不足気味」「お正月におせちやおもちを食べすぎた!」今時期は、体重や体型が気になる方も多いのではないでしょうか?「まずい!やせなきゃ!」とダイエットを決意しても、巷には星の数ほどダイエット本があって、どれを手にとればいいかわからない……。
そこで、「やせおか」シリーズなど大ヒット本を多く手がける、小学館 出版局生活編集室の敏腕編集者Tさんに「この本読めば間違いなし!」のおすすめダイエット&健康本を教えてもらいました!
ヒット本編集者が選ぶ!正月太りにおすすめダイエット本はこれだ!
ダイエットや健康に関する本を多く手がけ、知識も豊富なTさん。ご自身もダイエッターなので、率直でリアルなコメントをぜひ参考にしてみてください。
1『藤井弁当 お弁当はワンパターンでいい!』藤井恵
1320円|学研プラス
料理研究家の藤井恵さんは2人の娘さんのために、15年間お弁当を作り続ける中で、作る人が毎日ストレスなく作れ、食べる人もおいしく楽しめるお弁当を試行錯誤し続けそう。そしてたどり着いた結論が、「お弁当作りをパターン化すること」!「これなら私でもできそう! 」「お弁当を作りたい! 」見ていると、そんな気分になってくる1冊です。
★編集T発・ここがおすすめ!★
見本本が知人経由で手に入り、ページをめくったとたん、「あ、この本は売れるだろうな」と思った一冊です。使うのは卵焼き器ひとつ、おかずは3品、主な食材も3つだけ。もう、売れるレシピ本の要素を3つも満たしてる(笑)。
タイトルのとおり、お弁当づくりの本で、ダイエットとは直接関係ありません。でもこの方法で「野菜」「卵焼き」「主菜」を毎日きちんと作り、食べ続けていけば、栄養が充分に摂れて食生活が安定するだろうな、と思ったんです。私の場合、この方法でお弁当ライフを始めてからすぐに緊急事態宣言が出て、あっというまに終わってしまったんですが・・・・。
おうち中心の生活もついに2年目。どうしてもランチは一品料理に偏りがちなので、家に居ながらお弁当づくりを再開しようかな、と思っています。
2『お腹からやせる食べ方』柏原ゆきよ
1380円|三笠書房(知的生き方文庫)
実は、お米は“世界で一番効く!”お腹やせサプリ、食べる美容液、ストレスを消す栄養ドリンクなんです。「お米+味噌汁+おかず」をちゃんと食べるだけで、激やせ、お腹やせ、冷え体質・ニキビ・しみ・しわ・たるみ・便秘・老化が一気に解決可能。
★編集T発・ここがおすすめ!★
犬の散歩の途中に見つけた、米粉のパン屋さん。そこの店主にすすめられて読みました。著者は、店主の栄養学の師匠(?)なんだとか。本書のキモをひとことでまとめると、「お米を中心にした食生活をすれば、するりとやせる」! え、まじか、と思いました。思うでしょ? だって、“ご飯を減らす”がダイエットのキホンじゃないですか。なのに、「短期間でするりと脱ぐように脂肪を落とせるうえ、気持ちも前向きになるので、早くからダイエットのモチベーションが高まります」と書いてある・・・・。著者は、5万人のダイエットや食生活のアドバイスをしてきた管理栄養士。2008年からは、あの大戸屋で「大人の食育セミナー」を監修しています。
白いご飯は大好物でしたが、ここ数年、糖質を控えているのでなかなか思いきって食べられていません。それが食べてOKならば、夢みたいだー!! なので、本書にある「10日間の短期集中体質改善レシピ=食べる断食」をさっそく試してみる予定です。さて、どうなるか!?
3『ハードワークでも疲れないカラダを作る 糖質制限2.0』西脇俊二
1480円|KADOKAWA
週末など休みの数日を利用して糖質をリセットし、それを保っていくというムリのないメソッド。また、食べ方以外にもたくさんある糖質制限成功のコツや失敗の落とし穴についても解説する本。数々のダイエットを実践してきた医師の最終結論!
★編集T発・ここがおすすめ!★
じつは私、糖質を控える食生活で、7キロやせた経験あり。そのとき、糖質に関する本を読みまくりました。なかでも西脇俊二医師の『断糖のすすめ』(ワニブックス)は赤線を引きまくった一冊。
本書はその続編ともいえる内容で、糖質を「絶つ」ことで、3ヶ月で17キロのダイエットを成功させた著者が、その後の糖質制限ブームを冷静に見つめ、間違った情報や不足している情報を補ったもの。なかなかストイックな内容なので、誰しも実行できるかどうかは微妙かな・・・・と思いますが、医師としての根拠がベースにあるので、そんじょそこらの情報ではナットクできない万年ダイエッターは満足できるかも。
4 『眠れなくなるほど面白い 図解 糖質の話』牧田善二
825円|日本文芸社
結果が出るダイエット法としても人気の「糖質制限」。何かと話題になっていますが、そもそもなぜやせるの?リバウンドするんじゃない?といった声も。そして何より、そもそも“糖質”って必要な栄養素なんじゃないの?といった疑問に対し、テレビでも話題の医師が全てわかりやすく図解で解説。
★編集T発・ここがおすすめ!★
個人的糖質ブーム(?)だったときに読んだ一冊。著者の牧田善二医師の名は、知っている人も多いのでは?
糖尿病の専門医で、肥満治療のクリニックを銀座で開業、延べ20万人以上の患者を診ている、糖質ギョーカイの超有名人ですよね。
本書は、タイトルに「図解」と入っているように、全体の半分が図解による説明なんです。だから、糖質制限ダイエットについて、ざっくりと短時間で理解したい人にはピッタリ。さらに、ダイエットはもちろん、糖質そのものについてきっちり学びたい人も満足できる構成になっています。
5『心を壊さない生き方 超ストレス社会を生き抜くメンタルの教科書』Testosterone+岡琢哉
1436円|文響社
「実は筋トレよりももっと大事なことがあるんです」というTestosteroneさんの一言で始まったこの企画。メンタルにポジティブな影響を与える生活習慣と精神医学の知識をふんだんなエビデンスを交えつつ、誰よりも面白く、熱く伝えます。
★編集T発・ここがおすすめ!★
あの!筋トレブームを牽引した一人といっても過言ではない、Testosteroneさん(Twitter界の王者。知らない方はググってね。すぐ出てくるから!)が精神科医と組んで、メンタルヘルスについてつづったもの。発売されたのは2020年の6月。ちょうど、コロナ禍が世界中を駆けめぐっていたころでした(今も状況は変わっていませんが・・・・)。
え、ダイエットとは関係なくない?と思いますよね。でもね、ダイエットを経験した人ならば(さらにリバウンドもセットで経験した人ならば)わかりますよね。ダイエットとメンタルって、すごく密接につながっていることを。つながっているどころか、メンタルを安定させれば、ダイエットの成功率は上がる。と言い切っていいかもしれません。だから、私は本書を、ダイエット本のひとつとしておすすすめします。
第1部で、Testosteroneさんは「永遠に生きると思って食事管理しろ」と言います。もう、ここだけ読んでも、ダイエットに効く気がするから!
6『ダイエットの終焉。デブで自尊心底辺だった私の人生を変えたボディメイク』Sunny
1430円|小学館
「繰り返すリバウンド、自尊心を削ぐダイエット、コンプレックスに悩む日々、もお終わりにしませんか?」運動嫌いなトレーナー発!リバウンドしない成功哲学。
★編集T発・ここがおすすめ!★
2020年12月に発売したばかり。著者のSunny(サニー)さんは、25歳のフィットネストレーナー。SNSで10万人のフォロワーがいる、いわゆるインフルエンサーです。見た目もかわいく、すばらしいスタイルの持ち主なのですが、ほんの1年前までは自己肯定感底辺の、メンヘラクソデブ女子(ご自身が言っているのよ)だったとか。。。
先の“筋トレ至上主義者”Testosteroneさんがメンタルヘルス本を執筆したように、Sunnyさんも、自身の体験やトレーニーさんの悩み相談をベースに、ダイエットと自己肯定感についてつづっています。私が彼女の存在を面白いなと思った理由は、カラダの変化がメンタルを強化し、もともと持っていた言葉のセンスと発信力でもって世間にもの申す勇気と影響力を手にしたこと。カラダとメンタルが切っても切れないひとつながりのものだと、彼女は個性あふれる言葉で教えてくれます。
とにかく、納得せざるを得ない強い言葉のオンパレード! 下がりがちなモチベーションをガシッと上向きにしたいときにおすすめです。
7『やせる!キレイになる!ベジたんスープ50』Atsushi
1375円|小学館
8 『もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓』稲垣えみこ
1540円|マガジンハウス
誰でも作れるワンパターンごはん、でも、これがウマいんだ!作りおき不要、準備は10分!アフロえみ子の1食200円驚きの食生活を大公開。
★編集T発・ここがおすすめ!★
たぶん、「やせたい」って、贅沢な悩みなんですよね。いや私が言うまでもなく、世界中のひとが気付いている明らかな真実。そこで、思うわけです。豊かな食事、豊かな料理、って、なんなのかな?って。ダイエットが必要なカラダって、つまりは豊かな食生活をしていない結果なんじゃないか?? と。
そんな堂々巡りの迷路に嵌まると、私は稲垣えみこさんの本を読みます。彼女の限りなく電力に頼らないライフスタイルに触れると、気持ちがおだやかになるからです。そして、いつかは自分も、と思うんですね。
本書で彼女は、冷蔵庫やエアコンだけでなく、「レシピ」も捨てたとつづります。稲垣さんがふだん食べている「ウチメシ」は至極シンプル。たとえるなら、江戸時代の食卓。
本書のプロローグに、こんな一文があります。
<私に自由をもたらしたのは、お金でも資産でもなく、特別な才能でもない。「料理」だったんです。>
いつか私も、稲垣さんのように、本物の豊かさにたどり着きたいと思うのです。きっとその先には、万年ダイエットの日々と決別できるはず・・・・・・。
9『料理のその手間、いりません 台所の呪いを解く方法』柳澤英子
990円|小学館
大ヒット「やせるおかず」著者が実践の凄ワザ。手を抜くのではなく、手間を抜く!料理の基礎をがっちり身につけたうえで、新しい食材や調味料、道具を積極的に使いこなす柳澤さんの方法で、台所仕事は今よりずっとラクに、楽しく、幸せになるはず。
★編集T発・ここがおすすめ!★
『やせるおかず 作りおき』シリーズが260万部超のヒットとなった、“作りおきダイエット”の立役者、柳澤英子さんの著書。いわゆるレシピ本でもダイエット本でもなく、彼女が日々、台所で実践しているスゴワザ50個を紹介したものです。
発売のきっかけは、料理撮影で見せる、彼女の手際の良さでした。きのこや水菜の根元を切るとき、袋に入ったまま包丁でカットするとか(え、袋から出さなくていいの?)、電子レンジを加熱道具として使いこなすとか(え、レンジって温めるだけじゃないの?)、鍋つかみを使わない、とか(たしかにそのへんの布を使えばいいよね)、ハンバーグのタネを混ぜ混ぜするのにボウルを使わず保存容器の中でやるとか(たしかにわざわざボウルに移し替える必要はないよね)・・・・。当たり前と思ってきた台所仕事ひとつひとつを見直したうえで「しなくていいこと」に気づき、それを呪いととらえ、そこから自由になりませんか? ――と、柳澤さんは自然体で提案してくれているんです。
毎年のようにダイエットを繰り返し、仕事柄ダイエット本や料理に関する本を読むなかで、ひとつ、真実だと思うのは、食事が私のカラダとメンタルを作る、ということ。そして食事は、生きている限り、毎日ずっとつづきます。それが呪いのせいで楽しくなかったり負担になったりするなんてばかばかしい!
これからも私は、懲りずにいろいろなダイエット法にトライすると思いますが、その伴奏者として、この先いつもこの本がいるような気がします。
ダイエット&健康本をセレクトしてくれたのは…
最近のマイブームはネットフリックスにてコスプレ時代劇観賞。正月休みは『クイーンズ・ギャンビット』『ブリジャートン家』を
食事とメンタルは切っても切り離せないもの
ご自身もダイエッターであり、仕事柄数多くのダイエット本を読んでいるTさんのおすすめ本は、奇をてらったものではなく、しっかりとした理論に基づいた健康的な食生活に関するものばかり。健康なカラダ作りの基本は、しっかりと食べること。そしてカラダが健やかであればメンタルも安定し、マインドも前向きになってくるもの。そんな気づきを与えてくれる本が多くありました。
ぜひ皆さんもおすすめ本を手に取り、短期間で手っ取り早くやせる方法を探すのではなく、心身ともにヘルシーになることを目指しましょう!
文・構成/HugKum編集部