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新入学!学用品収納ってどうしたらいい?
「家事育児に追われて家の中がゴチャゴチャ!」「本当はスッキリ暮らしたいのに…」という悩みを抱えていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。子どもとの暮らしに“整理収納のコツ”を取り入れると、親の負担やストレスが減り、子どもの生活力を育むことができます。
8歳、5歳、3歳の3児の母である整理収納アドバイザー・水谷妙子が隔週でお届けする「整理収納のコツ」シリーズ。
今回のテーマは「学用品スペースの作り方」です。
この春、小学校入学を迎える皆さま、おめでとうございます!新生活へのドキドキワクワクの一方で、「何が必要なの?」と不安や焦りを抱えているパパママも多いのではないでしょうか。
様々なご家庭に訪問した経験と、小学校2年生のわが子を通したトライアンドエラー。それらを織り交ぜて、ハードル低めな「学用品スペースの作り方」をお伝えします。子どもも親も、はじめは誰でも一年生。気負わず、肩の力を抜いてお読みくださいね。
4月の入学式までにしておくこと!それは…?
まずはじめに、整理・収納の観点から見た「小学校入学で起こる変化」をお伝えします。それは、子ども自身が管理するアイテムが、大幅に増えるということです。
【日々の学習で使うもの】ランドセル、教科書、ノート、プリント、筆箱、連絡帳袋など。
【教科ごと学習で使うもの】体操着、絵の具セット、鍵盤ハーモニカ、習字道具、リコーダーなど。
【身につけるもの】マスク、ハンカチ、ティッシュ、帽子、水筒、上履き、上着など。
これは本当に一例に過ぎず、実際はまだまだあります。
幼稚園&保育園時代は、基本的には親がものの管理することが多いです。しかし、小学校に入学するタイミングで転機が訪れまず。この頃から大人になるまでの過程で、徐々に自分自身でものを管理するよう移行していきます。
入学まで、約1ヶ月ほど。管理するアイテムが一気に増えてしまうと、子どもが戸惑ってしまうかもしれません。その前に、まずは「今あるもの」を管理する習慣を身につける時間にあててみてはいかがでしょうか。遊んで散らかったオモチャを片づける。洗濯し終わった衣類を自分の着替え棚に戻す。保育園&幼稚園グッズをセットするなど、些細なことでOKです。
これまで親が主でやってきたことを、無理のない範囲で子ども自身の担当に移行していきます。まずは練習として、身近なことから試してみてくださいね。
学習机って、必要?
お子さまの小学校入学を控えている方からよく質問を受けるのが「学習机は必要ですか?」ということ。この時期になると市場でたくさん売り出される学習机。「買った方がいいのかな?」とザワザワする気持ちはよくわかります。
家の間取りや広さにもよるので一概には言えないのですが、私は、学習机は必ずしも小学校入学時に必要だとは思いません。
わが家の小学2年生の娘は、ダイニングテーブルで学習しています。低学年のうちは、親が宿題を見る機会が多く、私も家事や在宅ワークをしているそばで娘も宿題を行います。娘の他に弟たちが2人いるので、今後どのような感じで学習していくのか全く想定できないので、大きな家具を買いにくいという事情もあります。
でも、学習机はいつでも購入できますし、近ごろは家具のレンタルやサブスクリプションなど、購入だけでない幅広い選択肢があります。しばらくはダイニングテーブルで勉強して、今後もしも必要になったら、その時に必要な学習机の条件、デザインのものを選ぶ予定です。
学用品をまとめて置くスペースは必要
入学時には必要ないと思っている学習机ですが「学用品をまとめて置くスペース」は必要です。
よくある「ランドセル収納ラック」のような専用品でなくて大丈夫です。ご自宅に余っている棚やカラーボックス、ワゴンなどがあれば、まずはそれで十分。造りつけ収納があればそこを活用するという方法もあります。
学用品スペースを設置する場所は、家の間取りや広さによりますが、なるべく「親の目が届く場所」がオススメです。特に入学したての時期は、親子で一緒に持ち物を確認する機会があります。一箇所にまとめて「とにかくココを確認すればいい!」という場所を設けて、毎日の通学準備のハードルが低くしましょう。
わが家の場合はリビングダイニングに接した子ども部屋に学用品スペースを設けています。おもちゃ収納棚と同じ「無印良品のパイン材ユニットシェルフ」を使用しているので、組み替えたり連結したり、その時々の状況に合わせて使うことが可能です。自由度が高いオープンシェルフなので、必要に応じてファイルボックスを活用して仕切っています。
ちなみに、小学校の学期末には、普段は教室に置いてあるお道具箱や防災頭巾、鍵盤ハーモニカなどをたくさん持ち帰ってきます。長期休み用に借りてきた図書室の本などもあります。学用品スペースを作るときに、それらを一時的に収納する場所をどうするか、あらかじめ考えておくといいでしょう。
ラクに出し入れできる工夫をする
学用品スペースで大切なことは、子どもが毎日、負担なくラクに出し入れできるようにすることです。
バタバタしがちな朝の登校時にスムーズに支度できる。疲れている帰宅時でも元に戻すことができ、明日の支度ができる。この繰り返しで日々は回っていきます。
例えば、朝、忘れずに持っていくものはランドセルの近くにまとめておくと忘れ物しにくくなります。フックを活用するとサッと取り出すことができますね。
また、肌寒い時期の上着もランドセルを背負う前に着るもの。学用品スペースのすぐ近くにあると忘れずに「いってきます!」と送り出すことができます。
「ただいま!」と帰ってきた後も、収納方法が子どもにとって負担がないかどうかチェック。できれば上着はハンガーにかけて欲しいけど、疲れていてできない日もありますよね。そんな時はポイっと投げ入れてOKです。
また「ランドセルがその辺に置きっぱなしで…」というお悩みを聞きます。考えてみれば、何時間も授業を受けて疲れているうえに重いランドセルを背負って歩いてきたのだから、ヘトヘトになってしまうのは当たり前。
置きっぱなしは、その子の現時点での限界点かもしれません。はじめに設置した場所や収納方法がそのお子さんに合っていない可能性もあります。「場所を決めて置くだけ」でも立派な収納です。少しずつで大丈夫なので、お子さんと相談して決めてみましょう。
完璧を求めない。理想を押し付けない。
入学直後からしばらくの間、子ども達は慣れない環境の中で一生懸命過ごします。そんな時に「もう1年生になったんだから!」と突き放してしまうことは、とても酷なこと。学用品の管理は、焦らず、少しずつできるようにしていきましょう。
最後にわが家のエピソードをご紹介します。入学式の次の日。娘が「ただいまー!」と帰ってきてランドセルを開けてみたら、なんと中身はスッカラカン。教科書、ノート、連絡帳袋、プリントも、筆箱も何も入っていませんでした。
「あれ、何もはいっていないよ?」と私。「え?何を入れるの?」と娘。
ここではじめて「家と学校で往復するものがある」という認識に大きな差があることがわかり、ハッとしました。ちなみに、ランドセルの中身は、全て自分の机の中のお道具箱に収納して、自身満々で帰ってきました。今となっては笑い話です。
小学生になると親の出番はグッと減り、小学校の中の様子は子どもが持ち帰ってくる情報頼り。大事なお便りを持ち帰り忘れて親が困ったり、その日の宿題を持ち帰り忘れて焦ったり。そういった経験を何度も繰り返し、少しずつできるようになっていくのだと思います。
特に1年生の1学期は、親も子も小学校に慣れるための期間として割り切ることをオススメします。あまり気負わずに、子どもと一緒に少しずつ考えながら学用品スペースを整えていきましょう!
いかがでしたか?「学用品スペースの作り方」のご紹介でした。次回も新入学に向けての記事を執筆予定。どんどん増える小学生のプリント整理や、知っておくと便利な小ワザなどをご紹介します。楽しみにしてくださいね!