「週刊ヤングジャンプ」の人気コミック「群青戦記 グンジョーセンキ」を、新田真剣佑を主演に迎えて実写映画化した『ブレイブ -群青戦記-』が、3月12日(金)より公開されます。
新田さんの2021年は、1月に公開された岩田剛典との共演作『名も無き世界のエンドロール』を皮切りに、『ブレイブ -群青戦記-』、春には『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』(4月23日、6月4日公開予定)の2本と、話題作が目白押し。4月で現在の芸能事務所「トップコート」を退社し、海外に拠点を移すことを発表しているので、いずれの作品もチェックしておきたいところです。
本作で新田さんが演じるのは、スポーツ強豪校の弓道部員、西野蒼役。ある日、雷が校庭に落ちた途端、蒼たちはいきなり戦国時代にタイムスリップしてしまいました。そこで高校生たちアスリートは、弓道、剣道、空手、ラグビー、ボクシング、野球、科学など、それぞれが部活で培ったスキルを駆使して、戦国武将である織田信長の軍と戦っていきます。
新田真剣佑、憧れの三浦春馬との共演経験は「宝」
新田さん演じる蒼、徳川家康役の三浦春馬、織田信長役の松山ケンイチという名優3人を柱に、ヒロインの瀬野遥役の山崎紘菜、蒼の親友・松本考太役の鈴木伸之、先に戦国時代にタイムスリップしていた不破瑠衣役の渡邊圭祐などの演技合戦も魅力となっている本作。
特筆すべき点は、新田さんと亡き三浦さんとの掛け合いのシーンです。蒼にとって家康はメンター的存在となり、その後、彼の人生に多大な影響を及ぼしますが、実は新田さんにとっての三浦さんが、まさに背中を追いかけてきた憧れの先輩俳優だったようで。映画を観ると、どうしても2人の絆を重ね合わせてしまいますし、その後、2人がたどる運命は、涙なくして観ることができません。
新田さんは本作の製作報告会見で「僕が『役者になりたいな』と思ったきっかけをくれたのが、三浦春馬さんでした。一緒にお芝居をしていて、あの頃の自分はどう思うのかと。夢であった共演もすることができ、すごく幸せな体験をさせてもらいました」と語り、今回の撮影について「僕の人生において大切で、ずっと忘れることのない経験であり、宝だと思います。大好きな春馬さんの最高の姿が、この映画で観られるので、3月12日公開をぜひ楽しみにしてください」と気丈にアピールしていました。
コロナ禍でかみしめる友情のドラマが胸アツ!
メガホンをとったのは「踊る大捜査線」シリーズで知られる本広克行監督ですが、主要な登場人物以外の高校生アスリートたちも、それぞれにキャラ立ちをさせ、冒険活劇にして青春群像劇としても見せてくれた点がナイスです。
なんといっても、部活×合戦という方程式がミソ。弓道の弓矢や剣道部の竹刀などは、そのまま戦国時代で通用しそうな武器ですが、例えばラグビー部が肉弾戦に臨んだり、野球部のピッチャーが剛速球を投げたりと、バラエティ溢れる戦術も見どころとなっています。折しもコロナ禍で、部活もままならないこの時代、若者たちが仲間のために一致団結して戦う勇姿を観るだけで、熱いものがこみ上げてきます。
また、友情のドラマだけではなく、自分に自信がなかった蒼のたくましい成長劇、武将たちの師弟愛など、幾通りのドラマが詰め込まれた本作。なかでも、歴史を動かしたとされる桶狭間の戦いのシーンは、大きなスクリーンで観るに値するダイナミックなアクションシーンの見せ場となっているので、ぜひ感染対策をしたうえで、映画館でご覧いただきたいです。
監督:本広克行 原作:笠原真樹「群青戦記 グンジョーセンキ」(集英社ヤングジャンプ コミックス刊)
出演:新田真剣佑、山崎紘菜、鈴木伸之、渡邊圭祐、濱田龍臣、三浦春馬、松山ケンイチ…ほか
公式HP:brave-gunjosenki.jp
文/山崎伸子
©2021「ブレイブ -群青戦記-」製作委員会 ©笠原真樹/集英社