炊飯器の寿命はどれくらい? 内釜の扱い方が長持ちさせるポイント

ご飯を炊くのに欠かせない炊飯器は、毎日使用している人も多いのではないでしょうか。炊飯器の寿命の目安はおよそ6年といわれています。炊飯器を長く使用するために知っておきたい手入れのコツや、買い替えのタイミングを見ていきましょう。

炊飯器の平均寿命はどれくらい?

炊飯器は毎日のように利用する家電の一つですが、どれくらいの期間を目安に買い替えればよいのでしょうか。

炊飯器の寿命目安は6年

製造された時期や機種にもよりますが、炊飯器の平均的な寿命は6年といわれています。使用頻度が低い場合はそれ以上に長持ちする可能性があるものの、5年以上使用していると故障が起きることも珍しくありません。

メーカーには「補修用性能部品の保有期間」が存在し、特定のモデルの生産が終了した後も修理や交換のために部品を保有している必要があります。

炊飯器の場合は保有期間が6年と定められており、それ以降は故障が起きたら修理が困難になることから、寿命の目安は6年とされているのです。

内釜や内蔵電池の寿命はもっと短い

炊飯器の中でも劣化しやすいのが、米や水を入れる「内釜」です。炊飯を繰り返していると内釜に施されたコーティングが剥がれ始め、温度を感知するセンサーが反応しにくくなってしまいます。

内釜の寿命は3年程度といわれています。コーティングが剥がれても使用自体は可能ですが、ご飯が釜に付きやすくなるのがデメリットです。こびりついたご飯をこすって洗うと、内釜が余計に傷ついてしまうため、手入れの際には気を付けましょう。

また、炊飯器にはモニター表示などに使うリチウム電池が内蔵されています。電池の寿命は4~5年といわれており、こちらも注意が必要です。

炊飯器買い替えのサイン

長く使っている炊飯器はどのタイミングで買い替えればよいのでしょうか。寿命を見極める三つのサインを見ていきましょう。

ご飯が炊けなくなった

普段通りの手順でご飯を炊いても、正常に炊き上がらないことがあります。焦げた部分があったり、逆に水が張られたままの状態になっていたりするなら、炊飯器の故障が考えられます。

ご飯が炊けない原因は、内釜のコーティングの劣化です。コーティングが剥がれると内釜の温度が正しく検知できなくなり、センサーがうまく作動せず炊飯が中止されてしまいます。

炊飯器のタイマーを正しくセットし、きちんとコンセントを差し込んでいても炊飯ができない場合は、買い替えを検討してみましょう。

焦げついた内釜

ご飯がまずい・異臭がする

炊いたばかりのご飯から嫌な臭いがするのも、典型的な買い替えのサインです。炊きたてのご飯は甘い香りが特徴的ですが、ふたを開けた際に普段と違う臭いがしたときは故障の可能性があります。

また、ご飯の味が違うと感じた場合も注意が必要です。炊飯器に搭載された温度センサーは米を芯までふっくら炊き上げる役割を持っており、センサーの寿命が切れるとご飯が焦げたりおかゆのように柔らかくなったりとさまざまなトラブルが起こります。

異臭や味の異変の原因は故障だけではありません。炊飯器にたまった汚れや計量ミスも炊き上がりに影響するため、まずは炊飯器をきちんと掃除してみることをおすすめします。

電源が入らない・異音がする

急に炊飯器の電源が入らなくなったときは、まずコンセントを確認しましょう。コンセントが差し込まれていても反応しない場合は、故障の可能性が高いためメーカーなどに問い合わせを行うとよいでしょう。

炊飯が完了したときやボタンを押したときに音が鳴る機種が多いですが、炊飯中に異音が聞こえる場合もあります。急に大きな音が聞こえるようになったときは、本体内部の部品やモーターが劣化しているサインです。

機械の作動音なのか異音なのか判断がつかないなら、説明書や公式サイトで「よくある音の一覧」などをチェックしてみましょう。炊飯中の音がうるさくても炊飯器を使用することはできますが、風味が落ちる可能性もあるため、買い替えるのがおすすめです。

炊飯器を長持ちさせるコツ

今利用している炊飯器をできるだけ長持ちさせるために、覚えておきたい使い方のポイントを二つ紹介します。

内釜のコーティングを傷つけないようにする

炊飯の際に米や水を入れる内釜は、普通に利用しているだけでも傷みやすい繊細な部品です。炊飯器を長く使うためには、内釜のコーティングを傷つけないように注意しなくてはなりません。

毎日の炊飯の際に、内釜で米を研いでいる人も多いのではないでしょうか。コーティングは摩擦に弱いため、泡立て器などの金属製の調理器具を使うのは避けましょう。米を別のボウルなどで研ぐようにするのも効果的です。

手入れの際は、スポンジなどの柔らかいものを使ってやさしく洗うようにします。食器を入れる洗いおけ代わりにしたり、漂白剤などの強い薬品を使ったりすると劣化につながります。

温度センサーや吸排気口の手入れをする

取り外しできる内釜だけでなく、炊飯器本体の手入れをすることも大切です。ご飯を炊くたびに高温の水蒸気やでんぷん質が発生するため、炊飯器全体に汚れがたまっているかもしれません。

炊飯器本体の底にある網目状の溝が、吸気口と排気口です。ホコリがたまりやすい場所なので、定期的に綿棒などで汚れを取り除くようにしましょう。ホコリが詰まると本体が動かなくなる場合もあるため、小まめな手入れが必要になります。

本体内側の底や側面に見える、丸い点のような部分が温度センサーです。汚れが付いていたら、布などできれいに水拭きしましょう。センサーがふたに付いている機種の場合は、綿棒を使うのもおすすめです。

正しい使い方で炊飯器を長持ちさせよう

機種にもよりますが、炊飯器の平均寿命は6年程度とされています。中には数年で故障してしまう場合もあるため、できるだけ長く炊飯器を使用するためには、正しい使い方を把握しておくことが重要です。

炊飯器の利用頻度は家庭によって異なりますが、全体に汚れが付着するため小まめな手入れが必要になります。内釜のコーティングを傷つけないよう、丁寧に扱うことを心がけましょう。

また、寿命を知らせるサインを理解しておくことも大切です。炊飯器に異常が起こった際は、しっかりと説明書を見て対処してから買い替えを検討しましょう。

文・構成/HugKum編集部

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