【小児ぜんそく】大きな病院の専門外来へ行くのはNG?専門家がズバリ答えを教えます

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パパライターの峯です。皆さんは、子どもの喘息に悩まれていますでしょうか?筆者は、子どもの頃、友達が激しく咳き込む様子を目の当たりにして狼狽した経験があります。今は、友人がお子さんの喘息でどうすればいいか悩んでいます。親子にとって、身近な健康問題のひとつだと思います。今回は、子どもの医療のかかり方のヒントを教えてくれるWebサイト「子どもと医療」をご紹介します。

喘息とは?

厚生労働省の公式サイトから引用してご紹介します。

一般的には気管支喘息のことをいいます。アレルギー反応などによって気管支の炎症が慢性化すると、気道が狭くなり刺激に対して過敏な状態となります。このため、発作的に喘鳴(のどがゼイゼイ鳴ること)や咳、呼吸困難を起こし、時には死に至ることもある病気です。アレルギーの原因が特定できるアトピー型と、それ以外の非アトピー型に大別され、小児喘息の多くはアトピー型であると考えられています。

引用元 厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト『健康用語辞典 喘息. e-ヘルスネット』

ゆえに、アレルギーの原因物質(ダニやホコリ、花粉、カビ、フケ等)を除去することが、小児喘息の有効な対策の1つです。

医療機関の選び方が大事

星川小児クリニック院長山本淳先生(Webサイト「子どもと医療」)によると、「きちんとしたコントロールをすれば救急外来を受診することはほとんどありません。むしろ、普段のコントロールが大切ですから、説明を十分してくれ、お子さんのことを良く知っていてくれるところであれば、小さな診療所であってもむしろその小ささ、身近さがメリットにもなります」と語っています。

子どもが病気になると、大きい病院は専門外来があって、いつでも対応してくれるから安心と思っていませんか?しかし、自分の子どものことを良く知っている診療所のかかりつけ医こそ喘息コントロールがしやすいとのこと。子どもに真摯に向き合い、丁寧な説明をしてくれる、そんな信頼できるかかりつけ医を見つけることが大切なのですね。

同じ医師がみていてもうまくいく人、いかない人がいる

山本淳先生は「喘息という病気は、どうやってコントロールしていくか、特に家での薬の微調整や、環境整備など、家庭にお願いしたいこと、していただければもっと良くなることがたくさんあるのですが、医師もご家族の「やる気」を感じないと、無理強いもできないなあと思って、つい「いつもの薬でつなぐ」ことしかできなくなります。患者さんのほうも、行ってもいつも同じなので、「薬の補充」以外に受診をする意味をみつけられなくなってしまい、お互いのモチベーションが低下してゆきます」

とも語っています。

私は、この小児喘息についての記事を読んだときに、ハッとさせられました。

同じ医師でも患者さんによって治療効果に差が出ることに最初は驚きました。ただ、理由を知れば納得。お互いにやる気がなくなってしまうと悪循環に陥ってしまいますよね。これは、子育てでも仕事でも同じこと。相手のやる気に左右されることありますよね。

子どもと医療「小児喘息」の詳細はこちら>>

子どもの病気の対処法や医療にかかる心構えは?

そこで、Webサイト「子どもと医療」を立ち上げた、医療のかかり方の専門家である阿真京子さんにもお話を伺ってみました。

―どうしてこのサイトを立ち上げましたか?

阿真さん「子どもの病気の対処法や医療にかかる心構えを多くのママ・パパに届けたいという思いからサイトを作りました。先日、『病院に行く前に知っておきたいこと』という本を発行しました。

しかし、この本には症状のことまで入りきらなかったので、このサイトに載せました。記事はおもに小児科医等に監修を依頼しております」

 

子どもはたくさん病気をします。でも、家で子どもをどうみたら良いかわからなかったり、病院に連れて行くべきか迷ったりと、不安を抱えているパパ・ママも多いかもしれません。そんな悩みを解決する「医療のかかり方」のコツをまとめました。

―病院に行く前に大人ができることや相談窓口がまとめられた、7か国語のサイトがあります。多言語対応のサイトを作られた理由は何でしょうか?

阿真さん「日本語がわからない外国の方こそ、こういうときに苦労すると思い、少しでもサポートできるよう多言語対応にしました。医療に適切にかかって、日本に住む親子誰もが孤立することなく、幸せに暮らしてほしいと願っています」

―医療機関(小児科)の選び方は?

阿真さん「本来は顔を見て話すのが一番なのですが、難しい場合は医療機関のホームページをよく見てください。このとき、2つ以上のサイトを見るのがポイントです見比べることで、それぞれの医療機関の特徴に気づきます。また、診療所の院長が院内講座等をやっていたら、参加してみてください。人となりや考え方を知ることができます。

医療は人と人なので、相性が大事です。実際に医療機関に行き、かかりつけ医と付き合ってみて信頼できることが一番大切だと考えています。立場が異なると、すれ違いも多くあります。わからないときや納得できなかったときは、思いきって尋ねてみる、それでもダメなときには他をあたることも考えてみると良いと思います。まずは、対話してみてくださいね!」

阿真さんのお話を参考に、今一度、子どもの医療機関選びで悩まれているお子さんがいらっしゃいましたら、考え直してみませんか。

記事監修

「子どもと医療」プロジェクト 代表
阿真 京子さん

「子どもと医療」プロジェクト 代表。2007年4月、保護者に向けた小児医療の知識の普及によって、小児医療の現状をより良くしたいと『知ろう!小児医療 守ろう!子ども達』の会を発足させ、2012年7月に一般社団法人知ろう小児医療守ろう子ども達の会となる。同会による講座は160回を数え、6000人以上の乳幼児の保護者へ知識の普及を行う。2018年からは企業でのセミナー、産婦人科の母親学級を実施(2020年4月末日同会解散)。東京立正短期大学 専攻科 幼児教育専攻(『医療と子育て』)非常勤講師。三児の母。
厚生労働省 上手な医療のかかり方を広めるための懇談会 構成員、厚生労働省 救急・災害医療提供体制等の在り方に関する検討会 委員、総務省消防庁 救急業務のあり方に関する検討会 委員、東京消防庁 救急業務懇話会 委員、東京都 小児医療協議会 委員、内閣官房 薬剤耐性(AMR)対策推進国民啓発会議 委員、その他、多くの委員を歴任。

取材・文/峯 あきら

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