まさかの実写版となった映画『おそ松さん』にSnow Manがツッコミ
映画「おそ松さん」はコメディ、ラブストーリー、家族愛や友情のドラマにまさかのアクションと、エンタメ全部のせ!的な快作になっていました。
でも、おそ松さんって6つ子でしょ?と思った方も多いのでは。配役としては、松野おそ松役を向井康二が、松野カラ松役を岩本照が、松野チョロ松役を目黒蓮が、松野一松役を深澤辰哉が、松野十四松役を佐久間大介が、松野トド松役をラウールが演じました。そして他の3人はなんとオリジナルキャラクターで、エンド役を渡辺翔太が、クローズ役を阿部亮平が、ピリオド役を宮舘涼太が演じていますが、この3役を合わせた9人のアンサンブルが秀逸です!
また、おそ松6兄弟が「髪型と服の色だけで6つ子を演じるって無理がない?」と自ら自虐ツッコミを入れるシーンが最高です(笑)。
Snow Man演じるおそ松さんたちが繰り広げる骨肉の争いに爆笑
Snow Man9人が、イヤミでおなじみの「シェー」ポーズを取っているメインビジュアルを観た時、なんだかこの映画、面白そう!とそそられましたが、まさにそれぞれが「おそ松さん」の世界観を体当たりで表現しています。
冒頭で、6人が川の字✕2で寝ていて、めざまし時計をそれぞれに止めて起き上がるというシーンがあるのですが、ここですでにつかみOK。ここからワクワクするようなおそ松さんワールドが炸裂します。
松野家の6つ子、おそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松、トド松は20歳を過ぎても定職につかず、親のすねをかじっているニートです。ところが長男のおそ松が、ある日、時価総額数十兆円の大企業アプリコッツのCEOである老紳士夫妻に出会うことで、人生における一発逆転満塁ホームランのチャンスがやってきました!
夫妻は、事故で亡くした息子と瓜二つのおそ松を養子にしたいと申し出ますが、もちろん6つ子ですから、5人の弟たちもおそ松とは瓜二つなわけです。ここから、輝ける養子の座を巡って、6人兄弟による仁義なき戦いが勃発!クズニートから一点して、勝ち組の人生を手にいれるのは果たしで誰なのか?
Snow Manが全力投球でコメディに振り切っている分、トト子役の高橋ひかるやイヤミ役の前川泰之、チビ太役の桜田ひよりも、外見から中身までとことんキャラクターになりきっていて、そちらにも脱帽しました!
おそ松ワールドからの脱線を阻止する3人の男たちに注目
映画ならではのストーリーテリングで、重要なキャラクターとなったのが、黒ずくめの男たちエンド、クローズ、ピリオドの3人で、彼らがかなりいい仕事をしています。
ニートのゆるい空気感と、下ネタもへっちゃらなギャグシーンが炸裂する「おそ松さん」ワールドですが、今回は予想外の骨肉の争いとなったことで、本来の王道のコメディから脱線していく状態に。そんな6人の物語を、きちんと元に戻そうするのが、「終わり」を意味するエンドたち3人です。
例えば「おそ松さん」ならぬシーンでいくと、おそ松の胸キュンラブストーリーパートや、カラ松役とピリオドのガチなアクションバトル、チョロ松がホストになりきるシーンなど、6つ子たちのあるまじきシーンが全編に散りばめられています。すなわち、映画1本で、6本分くらい観たような気分になれるお得感がある作品になっているかと。
なによりもSnow Manを含め、全キャストが心からノリノリで演じている姿に心を打たれました(笑)。大人たちが全身全霊で「おそ松さん」の世界に身を投じ、明るい笑いを届けてくれているんだなと感動すると共に、改めてエンターテイメントの大切さを実感した次第です。
“勝ち組”とはほど遠い人生を送っているおそ松たちですが、彼らが曲がりなりにも明るく楽しく過ごしている姿を観れば、なんだか元気をもらえそう。まだまだコロナ禍で、心から笑える日々が少ないなか、家族で映画『おそ松さん』を観て笑顔になる、というのは大アリかと。観終わったあとはぜひ、みんなで感想を言い合ってお楽しみください。
映画『おそ松さん』は3月25日(金)より全国公開中 監督:英勉 原作:赤塚不二夫「おそ松くん」出演:Snow Man、高橋ひかる、前川泰之、桜田ひより/濱田マリ、光石研、栗原類、八木莉可子、厚切りジェイソン、忍成修吾、加藤諒、南果歩、榎木孝明…ほか 公式HP:osomatsusan-movie.jp
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文/山崎伸子