乳幼児へのアロマセラピー。おむつかぶれや水いぼの対処法を現役ママ医師が伝授

乳幼児にアロマセラピーを取り入れる際は、正しい知識が必要です。今回は現役ママ医師でもあるアロマセラピストの桐田泰江さんに、小さなお子さんの病気の改善や予防に役立つアロマセラピーの知識を紹介いただきます。

生後6ケ月までの乳児への精油使用はNG!医師の指導を仰ぎながらが基本

生後6ヶ月までの乳児に精油は使用しない、ホホバオイルなどの植物油のみのベビーマッサージが基本となります。

日本アロマセラピー学会によりますと,原則的に新生児〜1歳未満の乳児には精油は使用しない、ホホバオイルなどの植物油のみのベビーマッサージが基本となります。生後7ヶ月以降〜満1歳のお子さんへのアロマセラピーは医師の指導のもと施行されるケースもあります。

キャリアオイルで希釈する場合、成人では精油の濃度は1−2%ですが、満1歳までは0.5%、1歳〜12歳までは0.8%が推奨されています。また年齢だけでなく、体重を考慮することも大切です。参考までに体重別にみた精油の濃度をしめしておきます。

出典:医師が薦める「アロマセラピー」決定版 川端 一永 ほか 著(マキノ出版)より

おむつかぶれ、よだれまけ、虫刺され。乳幼児によくあるトラブルへのアロマでの対処法

おむつかぶれ

ラベンダー(1滴)、ティトゥリー(1滴)を蜜蝋クリームかホホバオイルいずれか(10g)に混ぜたものを入浴後など患部を清潔にした後に1日2−3回塗布します。

よだれまけ

ラベンダー(2滴)を蜜蝋クリームに混ぜたものを、患部を清潔にした後に1日2−3回塗布します。

水イボ

伝染性柔属種ウィルスの感染でできる粟粒ほどの水イボの一種です。自然に治癒するため、最近の小児科や皮膚科では積極的治療をしないことが大半だそうですが、他の子どもにうつることもあり、数が増えて痒みや炎症を伴う場合には治療が必要になります。ピンセットでとったり、液体窒素で焼くなどの痛みを伴う治療は特に子どもが嫌がります。

殺菌作用のあるティートリーを原液のまま綿棒につけ、患部にのみ塗布します。毎日続ける必要がありますので、主治医と相談してみましょう。

虫除けスプレー

市販で売られている虫除けスプレーの安全性に不安があるパパママには精油を用いた虫除けスプレーをおすすめします。シトロネラ、レモンユーカリ、レモングラスが虫除けに効果があるとされています。精製水25ml +無水エタノール5mlに前述の精油をお好みで合計20滴、スプレーボトルに入れてよく混ぜます。いずれも皮膚刺激が強い精油なので、直接肌にはつけず、空気中に噴霧するか、衣服に吹きかけます。アルコールを含みますので火のそばでの使用は禁止です。

虫刺され

虫刺されの経験がない赤ちゃんなどは免疫がないため、赤みや腫れなどの反応が出やすかったりすると言われています。虫に刺された後に発熱やその他の全身症状が出た場合は医師の診察をおすすめします。局所の皮膚の異常のみであれば、抗炎症効果のある真性ラベンダー1滴、ティートゥリー1滴をホホバオイルまたはスイートアーモンドオイル10mlに混ぜる、患部に塗ります。

夜泣き

不安や興奮な度で寝つきが悪い時などは、鎮静作用のある酢酸リナリルを含むラベンダーや、柑橘系(オレンジスイートやグレープフルーツ)の精油による芳香浴がおすすめです。どの精油が好みか何回か試してみてください。ティッシュに精油を1滴垂らし、子どもの手の届かないところに置いておきましょう。

咳などの感冒症状

特に多いのが風邪症状に対するアロマのご相談です。発熱している場合は小児科への受診をまずおすすめします。食欲も良く、機嫌が良い場合は心配いりませんが、朝夕の気温の変化が激しい季節など、症状を緩和してあげたいですよね。

ユーカリ・ラジアータ1滴をホホバオイル10mlに混ぜます、胸に薄く塗りやさしくマッサージします。40度くらいの温度のお湯を洗面器に入れて精油を落とし、吸入させても良いでしょう。

以下の乳幼児への精油の選択についての注意事項をまとめてた一覧を参考にしてください。

乳幼児に使う精油の目安

出典:医師が薦める「アロマセラピー」決定版 川端 一永 ほか 著(マキノ出版)より

乳幼児へのアロマセラピーとの上手なつきあいかた

病院に行くほどでは無いけれど、なんとかしてあげたいというお子さんの不調におすすめのアロマセラピーをご紹介しました。

アロマセラピーを通した親子のスキンシップが免疫系や神経系の働きを高めるだけでなく、乳幼児の情緒面への良い働きやがあることも分かってきています。またケアをする親も子育てに自信を持つきっかけになったり自身も癒されます。「家庭でのアロマセラピーによる心地よい記憶」が将来もたらすメリットを有効に活用したいですね。

基本的に、アロマは予防や健康増進のためのものがメインですので症状の改善が見られない場合は、かかりつけ医を受診するようにしましょう。

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医師が薦める「アロマセラピー」決定版 川端 一永 ほか 著(マキノ出版)

記事を執筆したのは

桐田泰江|麻酔医
浜松医科大学医学部を経てを経てシドニー大学医学部で、Pain Management修士号修得。自身が痛みに苦しんだ経験から麻酔科を志す。麻酔科医として勤務の傍ら、アメリカ、カナダなど海外では普及している「子どもの痛みのケア」を日本でも定着させるべく活動中。『イタイのイタイの飛んでけー 子どもの痛みに寄り添う』の翻訳を手がける。2児の母。麻酔科標榜医・日本麻酔科学会認定医。日本アロマセラピー学会認定医、IFAアロマセラピスト。

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