幼稚園で、お弁当タイムに仲間外れにされて登園渋りになりそう
うちの子は、幼稚園のお弁当の時間、一緒に食べる友だちがいないようです。これまではいたのですが、その子がほかの子と食べるようになり、息子が「一緒に食べよう」と声をかけたら「あっち行け!」と言われたそうです。それから「幼稚園を休みたい」と言うようになってしまって…。幼稚園を休ませたほうがいいですか? 子どもには、なんと声をかけたらいいでしょうか? (年中の男の子のママ)
残酷ですが、子どもの世界ではよくあることです。寄り添いながら、自分で問題を解決する経験を
なんとも切ない話です。子どもってある意味残酷で、ほかの子に興味が湧くと、平気でそういう態度をとります。
しかし子どもの育ちとして、今、その子が必要としている子に関わっていくのはよくあることなので、いたしかたないという一面もあります。でも息子さんも、きっと新しい友だちを作る勇気をもっています。
「りんごの木」でも、同じような問題が起きたことがあります。
その子はひとりぼっちになり、椅子でバリケードを作って立てこもり、中からずっとみんなのことを見ていました。
そして数日後「バリケードから出てきた!」と思ったら、今までとまったく違う子と遊び始めたのです。その子の親も心配していましたが、自分から新しい世界に飛び出した勇気に、私は心の中で拍手を送りました。
この経験は子どもの人生にとって、きっとプラスになるはずです。
息子さんは「幼稚園を休みたい」と言っているようですが、食欲もあって元気ならば登園させてください。登園させて、自分で問題を解決する経験をさせましょう。
どうしたら登園できるか、親子で相談してみましょう。園に相談するならば、子どもに知られないようにして
もし登園渋りが長引くようなら、次の3つのことを提案しながら、どうしたら登園できるか親子で相談してください。
①お母さんも一緒に幼稚園にいる
②みんなが来ないうちに幼稚園に行って、お母さんと一緒に先生に相談する
③お弁当の時間の前に帰ってくる
また、子どもがいないところで、お母さんは担任の先生や主任の先生に相談してください。
「先生がお弁当のときの席を決める」など、何か解決策を考えてくれると思います。
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記事監修

柴田愛子 しばた・あいこ
自主幼稚園「りんごの木」代表。子どもの気持ち、保護者の気持ちによりそう保育をつづけて47年。小学生ママ向けの講演も人気を博している。ロングセラー絵本『けんかのきもち』(ポプラ社)、『こどものみかた』(福音館書店)、『あなたが自分らしく生きれば、子どもは幸せに育ちます』(小学館)など、多数。
イラスト/海谷泰水