子どもに集中力がないのは鉄分不足が原因!?元プロサッカー選手の妻 tottoさん流・鉄分たっぷりのパスタレシピを紹介

子どもに不足しがちな栄養素の中でも、意識しないと摂りづらいものが鉄分です。「鉄分不足=生理」と女の子の問題のようにも思えますが、実はスポーツをしていても鉄分は失われるのだとか。元プロサッカー選手の妻で、アスリート高校生女子の母でもある料理家・食育インストラクターのtottoさんこと黄川田としえさんに鉄分の摂り方についてお話を伺いました。

女子だけじゃなく全体的に鉄分不足が今の問題

勉強に集中できないのは鉄分不足かも⁉

高学年になって生理が始まると、鉄分不足を意識することがあると思うのですが、実は大人も子どもも、性別も関係なく鉄分は不足しがちな栄養素です。鉄分が不足すると、全身が酸素不足になるので、疲れやすい、めまいや頭痛、集中力の低下などの症状が現れることがあります。

そこで、なるべく鉄分を多く含んだ食事をとるようにするといいのですが、鉄分ってレバーや牡蠣など、ちょっとハードル高い食材も多かったりしますよね。だから、赤身肉みたいな取り入れやすいもので摂取して欲しいと思います。

また、食べ物から鉄分を摂取する場合は、肉や魚に含まれる「ヘム鉄」と、野菜や穀物などに含まれる「非ヘム鉄」があります。「非へム鉄」は「ヘム鉄」に比べ、吸収率が高いと言われています。

鉄分が豊富で取り入れやすい食材例

動物性【ヘム鉄】

みそ汁の具をあさりにするだけで鉄分UP
  • 豚ヒレ肉
  • 牛肉
  • まぐろの赤身
  • 砂肝
  • サンマ
  • サバ
  • アサリ

植物性【非ヘム鉄】

シャキシャキおいしい小松菜
  • 小松菜
  • 納豆
  • 枝豆
  • ひじき
  • 厚揚げ
  • 水菜
  • ほうれんそう

鉄分を意識して食事作りをするだけでOK

非ヘム鉄とビタミンCはセットで

我が家では、ヘム鉄(動物性)と非ヘム鉄(植物性)を一緒に食卓に出すように心がけています。すごく難易度高く感じるかもしれませんが、意外とハードルが高いことでもなくて。

×豚バラ肉のソテー&レタスサラダ

◎豚ヒレ肉のソテー&小松菜のお浸し

こうするだけで、鉄分の高い献立が実現できます。鉄分を多く含む食材を知り、少し意識するだけで変えることができるので、ぜひ、やってみてくださいね。

また、非ヘム鉄はビタミンCを一緒に摂取することで、吸収率がアップします。なので、オレンジやイチゴなどを一緒に食べたり、レモンを野菜にしぼって食べたりすることが有効です。

生理がある女の子にはもちろん、スポーツ少年にも鉄分は必須!

汗からも鉄分が排出される

鉄分は生理の血だけではなく、汗や尿からも体外に排出されます。なので、アスリートのごはんにも鉄分は必須! 「スポーツ貧血」なんて言葉もあるくらいなので、生理の時の女の子だけじゃなく、スポーツをしている子も鉄分は不足しがち。

食べ物から鉄分を摂取するのはもちろん、鉄製のフライパンで調理をするなど、ちょっとした工夫で取り入れることができます。

ランチにもおすすめ!鉄分たっぷりパスタ

ワンディッシュで鉄分たっぷり♩

もも肉のパサパサが気になるようなら、薄切り肉にすればOK。パスタにはベーコンやウインナーなどの加工肉を使うことも多いと思いますが、そこを赤身肉にするだけで、手軽に鉄分を摂取することができます。ニンニクの風味で食欲も進み、レモンでさっぱり! このレシピにはヘム鉄、非ヘム鉄、非ヘム鉄の吸収率を上げるビタミンCが全部入っています。お休みの日のランチにでも、ぜひ試してみてくださいね。

豚もも肉と小松菜のガーリックレモンパスタ

材料(2人分)

  • 豚もも肉薄切り 150ℊ
  • 小松菜 1/2束
  • ニンニク 1かけ
  • レモン 1/4個
  • スパゲッティーの茹で汁 100㎖l
  • スパゲッティ 180ℊ〜200ℊ
  • 塩 適量
  • 黒胡椒 少々
  • オリーブオイル 大さじ2

作り方

  1. 豚もも肉に塩、黒胡椒を振り下味をつける。小松菜は洗ってから3センチ幅に切る。ニンニクはみじん切りにする。
  2. フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて中火にかけニンニクから香りが出てきたら豚肉を加えて焼く。
  3. 小松菜を加えてさっと炒め、塩をしてスパゲッティーの茹で汁を加えソースにする。
  4. スパゲッティーは表示より1分短めに茹で3に加える。
  5. ソースを馴染ませるように全体を混ぜ残りのオリーブオイルを加えて混ぜる。
  6. 塩で味を整え、器に持ってレモンをしぼり、お好みで黒胡椒を振る。

意識をするだけで簡単に鉄分を摂取することができる!

男の子やまだ生理のない幼児がいる家庭では、あまり意識することもない鉄分不足。tottoさんのお話にもあったように、性別や年齢に関係なく不足しがちで、疲れやすさや集中力低下を招く原因ともなるので、意識して取り入れていきたいですね。肉や魚を選ぶ時は「なるべく赤いもの」を意識して選ぶようにしましょう。

記事監修

料理家・フードスタイリスト・食育インストラクター
黄川田としえ

元プロサッカー選手の夫、大学生の息子、ジュニアアスリートとしてテニスをする高校生の娘の母でもあり、アスリートフードに関する資格を習得。子どもの料理教室や、子どもの心と体の成長をサポートするワークショップ、企業とコラボしたレッスンを不定期で開催する「tottorante」を主宰。  著書は「ホットプレートひとつでごちそうごはんができちゃった100」 (主婦の友社)など。 テレビや雑誌、広告など、幅広いジャンルで活躍している。

黄川田としえHP

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取材/本間綾

 

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