Q:一緒に寝たがり、おっぱいを触りたがる息子。やめてと言っていい?
長男が小学生になり、子ども部屋を作りました。ベッドもありますが、「一緒がいい」というので、一緒に寝ています。
2歳下の妹がいて、私と一緒に寝ているので、息子からすれば、自分だけ仲間はずれにされたような気がするのかもしれません。
実は最近、寝ているときに私の胸を触ってくるようになりました。私が後から布団に入り、息子がまだ眠れないでいるようなときに触ってきます。もうお兄ちゃんなのだから、息子には「やめて」と言ってもいいでしょうか。
(T・S さん)
A:手をつないで寝ましょう。子ども自ら自立するまで待ちましょう。
子ども部屋を新たに作ったということは、息子さんに「そろそろ一人で寝てもらいたい」と思われているのでしょう。
親はわが子に対して、「もう何歳だからこうであってほしい」という思いを抱きがちですよね。それはわが子にこう育ってもらいたいという希望で、そう思うのはごく自然なことです。ただ、親がいくらそう思っても、子ども自身の気持ちや思いが向き合えていなければ、なかなか難しいでしょう。
ご相談の息子さんは、まだお母さんに甘えたい気持ちがあるのではないでしょうか。年齢の近い妹がいることで、早い時期からお兄ちゃんとしての立ち居振る舞いをしてきたのかもしれませんね。そして、唯一寝るときがお母さんの温もりを感じ、安心して休める時間なのだと思います。
子どもがお母さんのおっぱいを触るのには、お母さんの愛情を感じていたいという思いが隠されています。お母さんのおっぱいを触ることで、赤ちゃんだった頃の自分に返り、安心して過ごせるのではないかと。
といっても、本人がそう思ってやっているというよりは、本能がそうさせているのです。ですから、お母さんがやめさせようとすればするほど、執着するようになってしまいます。
おっぱいを触ってはダメというのではなく、「お兄ちゃんは右手、妹は左手。みんなで手をつないで寝ようね」などと、おっぱいに手がいかないように配慮すればよいと思います。お母さんと手をつなげる安心感は、子どもにとって計り知れないものです。
今は子どもを先に寝かせているようですが、どうかお母さんも一緒に寝てあげてください。子どもが寝つくまでの少しの時間だけで十分です。「お母さんに十分甘えた」と、親の愛情に満足できれば、子どもの自立はもうすぐそこです。自分から「一人で寝るよ」と言い出すまで、あと少し待ってあげてくださいね。
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1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。
『小学一年生』2023年1月号別冊『HugKum』
イラスト/かまたいくよ
構成/天辰陽子