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コロナ禍で子どもとのお出かけに変化が!
日本最大級のファミリー向けお出かけ情報サイト「いこーよ」。クーポンや特集に助けられているパパママも多いのでは? コロナ禍でのお出かけの変化や今後の傾向について、お出かけコンシェルジュの黒田さんにお話を伺いました。
お出かけコンシェルジュって?
いろいろなお出かけ先や遊び場の魅力を紹介するお仕事。いわば「お出かけの達人」! お出かけ先の魅力を掘り下げて見どころやプランの提案なども発信しています。
身近なアウトドアである「公園」が一躍検索シェアトップに!
- ―コロナ前後(2020年〜現在)ではファミリー層の旅行にはどんな変化がありましたか?
黒田さん:一番大きな変化は、屋内テーマパークや博物館などの屋内施設のニーズが、「公園」などの屋外施設に移行したこと。特に、屋外アスレチックや牧場などはコロナ前よりも来場者数が増えたという施設側からの声もありました!
withコロナの今、お出かけはどこが人気に?
withコロナの今、どこが人気スポットになったのでしょうか。
―withコロナで、どんなお出かけ先が人気になり出しましたか?
黒田さん:子どもたちに何か経験させたい、子どもの体力を消耗させたいというときは、今までは屋内アスレチックや屋内キッズパークでしたが、屋外アスレチックの優先順位がグッと上がりましたね。検索条件でいうと、「外遊び」「屋外施設」というキーワードが比較的多く検索されていました。
「学べる」「体験できる」を重視するお出かけにシフト
―親子の時間の過ごし方で変化を感じるところはありますか。
黒田さん:コロナ前から少し傾向はあったかもしれませんが、「遊ぶ」だけじゃなく、いろんな経験や体験をさせたいという保護者の方がすごく多くなってきたという印象です。「遊ぶ」がメインであっても何か学べたり、体験できたりするようなところがニーズとして高いと感じています。
私自身もプライベートでのおでかけで、「子供にとって、いいきっかけやいい体験になるんじゃないかな?」というようなお出かけ先の選び方をするようになりました。「やってよかった」「また行きたいな」と思えることも多く、親としても充実感を感じられます
黒田さん:また、全国旅行支援の影響で、宿泊施設や体験施設のアクセス数も、コロナ前と同水準前後を推移しており、回復の傾向が見られます。ユーザーアンケートでも、実際に宿泊した人と利用予定の人を合わせると全国旅行支援を利用者は半数を超える結果になりました。
―乳幼児期、未就学児にはどんなお出かけや経験がおすすめでしょうか?
黒田さん:最近は、お子さんに対して、保護者の方からいろんなきっかけづくりをしてくれていると感じていますが、その思いに応えようとしている施設も増えてきました。施設側も、お家ではできない体験を提供して、子どもにいろいろな経験をしてほしいと考えています。
例えば、お家の中で絵の具で思いっきり遊ぶのって、なかなかママも勇気がいることですよね(笑)。でも、絵の具遊びを自由にいっぱいできて、お子さんの感性を育んでいくよというテーマの施設があれば楽しめます。いろんな工夫をしていて、そこでしかできない体験があるお出かけ先を探してみてくださいね。
あとは、コロナ禍にお子さんが生まれたママさんは、他のママや子どもとの交流がなかなかないですよね。「キッズルーム併設のカフェ」などで、ママもくつろいだり、親子同士の交流タイムを取ってみてくださいね。
新しい家族の過ごし方として「オンラインイベント」も人気に
―家族で楽しめるオンラインイベントも多く掲載されていますね。コロナ禍に入ってから、掲載数がグッと増えましたか。
黒田さん:コロナ前はさまざまな場所で開催されていた対面の子ども向けイベントがなくなっていった中で、オンラインに切り替えているイベントが多く、「いこーよ」のオンラインイベント特集も人気でした。
夏休みなどで、学校がお休みの期間であっても、夏休みの宿題や自由研究のために参加したいファミリーも多かったのだと思います。
イベントを企画する側も積極的にオンラインに切り替えて、工作であれば事前にキットを郵送して楽しめるといった内容のオンラインイベントが目立ちました。
2023年は最大9連休のGW、また長い夏休みはどこがおすすめ?
本格的に、宿泊を伴う長期の旅行も検討しやすくなりました。おすすめのスポットも知りたいところ。黒田さんにおすすめスポットもお聞きしました!
予約の前倒しが進む! 昨年末から情報収集に動いている人も
―マスク解禁も発表になりました。アフターコロナの家族旅行・お出かけの傾向を教えてください。
黒田さん:すでに3月の時点で、GWというキーワードから「いこーよ」サイトを見にくる人もいます。(取材時3月上旬時点)
今までは、「いつ自分たちがコロナに罹ってしまうか」「いつまた緊急事態宣言が出てしまうか」という状況だったので、ホテルの宿泊予約自体もすごく直近化していました。しかし、昨年末から今年にかけては、昨年末の段階で今年のGWの予約をしている人もいるほどで、予約のサイクルが長くなってきているように感じます。
行き先については、「自分の住んでいる都道府県や地方から出れない」「地方の人が東京に行きたいけど、行きにくい」という傾向が少なくなってきて、比較的どこにでも行きやすい状況になってきているという印象です。ようやくコロナから解放されて、自分たちが本当に行きたいところに行ける状況になってきたとみんなが考え始めているんだと思います。
待ち遠しかったベビー連れ・3世代旅行も積極的な動き
― 3世代におすすめのお出かけ・旅行先を教えてください。
黒田さん:3世代にも、体験型のお出かけ先がおすすめです。最近は、ホテルの中だけで完結する(=ホテルにいればいろいろな体験ができる)という施設も増えています。
例えば、昨年オープンした星野リゾート リゾナーレ大阪は、USJからも比較的近くて、なおかつ最新の教育プログラムを含めた遊び場が併設されています。そういったところであれば、子どもたち自身も楽しみつつ、おじいちゃんおばあちゃんも孫が楽しんでいる姿を近くで見ながらくつろげるのでおすすめです。
子どもがいる家庭なら、旅行時は荷物も多くて、荷物の移動も大変ですよね。家族で交流しながらもその建物で完結できるようなお出かけ先は、双方にとってすごく楽だと思います。
せっかくお出かけするなら「一日中しっかり遊べる」コスパの良い施設へ!
―GW(今年は最大9連休)・夏休みにおすすめのお出かけ先は?
黒田さん:コロナは落ち着いてきているものの、物価の上昇が家計を圧迫しています。お出かけの頻度自体を少なくしたり、お金のかかるところの回数を減らしたりという影響も考えられます。
そのため、「お金をかけて行くなら、ちゃんと一日遊べて、十分満喫できるところに行こう」「お金をかけるんであれば満足したい」というようなコスパを求めるニーズがすごく高まってくるんじゃないかなと思っています。
そこで、地方の方が東京に遊びに来るなら「お台場」がおすすめです!
いろんなレジャースポットが集中しているエリアなので、数日間関東に滞在するなら1日はお台場で過ごしてみてください!
チームラボやレゴランドなど、ここでしか感じられない世界観を満喫できます! 小さいお子さんから小学校高学年までどの年齢も遊べるスポットです。
穴場としておすすめしたいのは、子連れで「銀座」に行ってみて!
子連れで遊ぶイメージがあまりないかもしれませんが、要チェックな穴場エリアは銀座です!
ベビーカーでも地下道だけでアクセスがしやすい無料の遊び場や、デジタル系のおもしろいアートスポット「ずかんミュージアム」や美術館「アートアクアリウム美術館 GINZA」も新しくオープンしています。体験重視の方はぜひ訪れてみてください。
― 黒田さんの黒田さんのお出かけ論(お出かけで重視しているポイントなど)も気になります!
黒田さん:私は、せっかく行くならちゃんと1日楽しめるということを重視しているので、混んでるタイミングでは絶対に行くのはもったいないと思っています!(笑)
混雑する時期とずらしてお出かけし、よりその施設やその体験を満喫できるようにしたいというのが私の中でのポイントの一つ。みなさんも可能ならそういった楽しみ方をしてほしいと思います。
―とても参考になりました!今日はありがとうございました。
お出かけは親子のコミュニケーションが強くなる最高のツール
黒田さんへのインタビュー中、「お出かけは、親子でのコミュニケーションが強くなるきっかけなので、子ども一人だけが楽しむんじゃなくて、親子で何か一緒にチャレンジをしたり一緒のもので遊んだりして、終わった後に共感しても。また「こんなこともできるようになったんだ」という子どもの成長に気付けるきっかけになるはず」と話されていたのが印象的でした。
みなさんもいろいろなところに遊びに行ってみて下さいね。
お話を伺ったのは…
新潟県出身。小学3年生女児の母。
「いこーよ」の営業として屋内・屋外等の施設との集客のプランニングをしたり、お出かけ先の魅力を発信したりされているそう! 国内のお出かけ情報に精通し、お出かけコンシェルジュとして、母親として、利用者目線でお出かけ場所や施設の楽しみ方、子育て情報を発信している。
取材・文/吉田萌美