【低学年】で算数が嫌い、苦手になる子の特徴は?数学芸人タカタ先生に聞いた、計算が早くなるコツと楽しすぎる算数例題!

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数学芸人タカタ先生インタビュー第2弾。算数が苦手なのには訳がある!?考え方を変えるだけで楽しくなる、数学芸人タカタ先生の笑って楽しい授業の内容やいまの算数に必要な考え方などを教えてもらいました。

子どもが算数を嫌いになるワケとは?

タカタ先生:算数は、ずっとつながっているので小1の内容でつまずいてしまうと小2、小3でも理解できなくなります。一番わかりやすいのは、九九を覚えてないと2桁以上のひっ算を使った掛け算もできないですよね。

だから、算数が苦手な子やできなくなっている子は、どこでつまずいたのか振り返り、そこから積み直していくことが大切です。僕はよく虫歯に例えるんですけど、虫歯になっているのに表面だけ白く塗ったとしても、むしろ中の虫歯が進行してしまいます。だから根っこからの治療が大切ということです。

ー算数が苦手な子が好きになるタイミングはありますか?

タカタ先生:コントロールはできないけれど、なにかきっかけはあるかもしれませんね。以前、大学の学園祭で数学イベントの司会をしたときに小学生が1人だけ遊びに来ていました。その子が、僕が執筆した『笑う数学』という数学オタクがニヤッとするような本を持っていたんですよ。お父さんに話を聞いたら、「算数は苦手意識があったんですけど、たまたま子どもにこの本を買い与えたら、なにがいいのかわからないけどこの本にハマって算数のことをもっと知りたいと言って勉強を頑張ってやるようになって、いま算数が伸びてます」と言ってもらえたことがありました。

―『笑う数学』という本は、「キスするのに最適な身長差を三角比で求める」「アイドルが売れる確率」など身近なことを数学的に考えるという面白い内容で、雑学算数の火つけ本でしたよね。

タカタ先生:その本は特に小学生向けに書いたのではなかったんですけど、それがきっかけでスイッチ入ったようですね。他にも中学生になってから習う、関数を使って放物線で絵を描くという「関数アート」を小学生の講座でやったら、その時もハマる子がたくさんいました。

低学年編・高学年編で紹介されるタカタ先生の著書「小学生のためのバク速! 計算教室」

 

動的関数ソフトウェアDesmos (グラフ計算機)を使って制作するのですが、数字をコントロールしながら絵やアニメーションを作っていくんです。小学生を対象にした、アートコンテストも開催されていて、好きなモノ+算数が重なったときにもスイッチが入るという場合もあるのかもしれません。

【低学年編】タカタ先生のおもしろバク速算数教室!


タカタ先生の授業を紹介!これを知っておけば問題を解くのが速くなる♪ 低学年の算数に役立つ計算のコツを教えてもらいました。

バク速計算!【100TENゲット】


足し算だけの問題は、どの数字から計算してもOK。

でも・・・?

3個以上の足し算の問題は、足して10や100になる組み合わせがあれば、真っ先にゲットした方が答えに早くたどり着く!

 

足して9&10ゲーム


それでは、次は足して9&10ゲームにチャレンジ!

上の段の黒い数字の、左「7」には足して「9」になる数字、

右「1」には足して「10」になるように下の段に入る数字を考えよう。

何になるかというと・・・?


9&10ゲームは、足して「100」を作る数字だったのです!

一の位が繰り上がるので左は9になるのがポイントで、このようにパッと頭の中で100が作れると、いろいろな計算に応用できるんですよ。

 

100TENゲット


先ほどの足して9&10ゲームで100の組み合わせをゲットすれば、2桁の足し算も超簡単!

答えは148

バク速で答えがわかりますよ~!

 

バク速計算!【半倍戦略】

「販売戦略」という言葉をもじっていますが、実際は片方を半分にして、もう片方を倍にする」という計算の戦略です。これを使えば、2桁のかけ算が簡単且つ、暗算でも計算できてしまいます!


これは、偶数×5の倍数のときに使える方式です。左の偶数(12)を半分の6にして、右の5の倍数(35)を2倍して70にすると、暗算で計算ができるんですね~!

ただしこれは足し算では応用できません。掛け算で、「片方が5の倍数、片方が偶数」の時に使えるテクニックになります。

半分にしてもまだ2桁で暗算できない!という場合は、もう1度半分にすると簡単に答えがでますね。

これは、28を14にして、さらに半分の7にします。

そして75は2倍にして150,さらに2倍すると300となり、7×300の式になりました。暗算で計算できますね。

半分と倍、どちらを先にしたら良いかと言えば、まずは簡単でわかりやすい半分からやってみるのがおすすめですよ!

タカタ先生の笑える算数はこちらの動画をチェック!

タカタ先生が教えてくれる計算法は、魔法みたい!学校では教えてもらえないような、あっと驚く計算方法がたくさんあり、早く知りたかったと思うものばかり。YouTubeで楽しくわかりやすく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

 

いろいろな角度から考える算数は、学びの新しい扉を開くきっかけにもなります。先生の計算法を見ていると「なんでそうなるの?」と不思議に思うことがたくさんあります。子どもと一緒にクイズ感覚で楽しんでみるのもいいですね♪

YouTubeのほか、タカタ先生のオンライン授業やイベント情報は公式ホームページで確認できます。
公式ホームページ

お話を伺ったのは・・・

数学教師芸人 タカタ先生

1982年12月29日 広島県廿日市市生まれ
東京学芸大学 教育学部 数学科 卒業

 

 

数学教師芸人。お笑い芸人と数学教師の二刀流で活躍中。
テレビ・YouTube・リアル授業・オンライン授業・書籍などを通じて「算数・数学嫌い」をなくす活動に命を燃やす。
2020年に開設した世界一楽しい授業チャンネル「スタフリ」(YouTube)は登録者20万人突破。
2023年に開講した「タカタ先生の算数わくわく探検隊」(週一回のオンライン授業)では100以上の全国のご家庭と共に算数の世界を探検中。
著書『小学生のためのバク速!計算教室』(フォレスト出版)は発行部数3万部突破。
タカタ先生の公式ホームページ

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撮影/五十嵐美弥
取材・文/やまさきけいこ

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