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クラウドファンディングの軌跡、ウクライナへ
2022年に始まったロシアのウクライナ侵攻をきっかけに、両国の歴史や文化を知った子どもたち親御さんたちも多いことでしょう。
本作は、ヨーロッパの古典的なファンタジーをウクライナの首都キーウを舞台に、現代的なアニメーション映画として作り上げられました。
日本上映に向けて、全国規模の劇場公開と日本語吹き替え版制作を実現させたのは、日本中685名の方々が応援を寄せたクラウドファンディングがきっかけです。その後も、本作品に賛同する日本の映画企業や豪華声優陣が集まり、ついに公開が実現となった期待と希望の詰まった映画「ストールンプリンセス」。
上映で得た利益の一部は、ウクライナへの寄付も決定しています。
原作「ルスランとリュミドラ」は平和の象徴
2018年に制作された本作は、ロシアの国民的詩人アレクサンドル・プーシキンの長編詩「ルスランとリュミドラ」が原作。ロシア近代文学の父とも呼ばれるプーシキンの作品は、ウクライナでも親しまれています。ウクライナの制作スタジオがこの原作を元に作り上げた本作は、まさに『平和の象徴』そのもの。
ヨーロッパ各国だけでなく、韓国、中国、ベトナムなどアジア圏でも公開され、大きな反響を呼んでいます。
愛する人を守るために戦う。映画「ストールンプリンセス」
「騎士になれるのは騎士の子どもだけ」という選択肢のない世界で役者の息子として生まれたルスラン。国の王女であるミラと出会い、二人は恋に落ちます。
困難を乗り越え、二人は愛の力を取り戻すことができるのでしょうか。
はじめて外の世界へ飛び出す王女ミラ
王女という決められた立場にありながら、自由な冒険に憧れるミラ。希望と愛に溢れた、強く表情豊かなミラに、見ている人も「彼女を応援せずにはいられない」という声が聞かれます。
かわいいキャラクターも登場!
映画には、かわいい動物も登場! 相棒のシジュウカラや新しい仲間のハムスターなど。キレッキレの愛くるしい動物たちにも注目です。
映画に寄せて
本作品ディレクター オレ・マラムシュ(Oleg Malamuzh)氏が寄せてくれたメッセージです。
筆者も、映画公開に先立ち特別先行試写会で鑑賞してきました。じんわりと心が温まる。そして、目頭が熱くなる。最後は、心から優しくなれる。そんな映画でした。
この映画から、ポジティブなエネルギーをたくさん感じ取って、一人一人の心に愛の溢れる平和な気持ちが生まれますように。
9/22公開!アニメーション映画「ストールンプリンセス」
日本語吹替版CAST
ルスラン:髙塚大夢(INI) ミラ:高橋李依
レスター:岡本信彦 チェルノモール:多田野曜平 ファラフ:森久保祥太郎 兜男・金歯男:石田明・井上裕介(NON STYLE) 国王:別所哲也
STAFF:
監督:オレ・マラムシュ 制作スタジオ:Animagrad
日本語吹替版
配給:KADOKAWA、Elles Films 宣伝:Elles Films 音響制作:東北新社
日本語吹替版主題歌:INI「My Story」(LAPONE Entertainment)
原題:Викрадена принцеса: Руслан і Людмила (英題:The Stolen Princess)
後援:ウクライナ大使館
2018年/ウクライナ/カラー/DCP/5.1ch/94分
© 2018, SSVG EAST FUND INVESTMENT LIMITED
© 2018, “ANIMAGRAD” LTD
© 2018, Ukrainian State Film Agency
©『ストールンプリンセス:キーウの王女とルスラン』製作委員会
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取材・文/太田さちか