【ラグビーW杯2023最新予想】ラグビージャーナリスト・村上晃一さんを渡仏前日に直撃!ズバリ日本のDグループ戦績予想は?注目は23歳長田智希選手!

フランスのスタジアム

いよいよ開幕した2023年ラグビーワールドカップ。日本で開催された2019年の大会では、日本代表はベスト8に到達。熱狂の渦を巻き起こしました。今回はラグビージャーナリスト・村上晃一さんが、初心者でも楽しめるラグビーワールドカップの見所を教えてくださいました。

どんなワールドカップになりそう?注目のチームたち

スポーツが熱い年となっている2023年です。バスケのワールドカップ(WBC)とても盛り上がりましたよね。そして、ついに9月8日からラグビーワールドカップがフランスで開催! ラグビーファンの筆者としては、ラグビーもこの勢いに続いてほしいと願っています。

今回は、ラグビーファンなら誰もが知るラグビージャーナリスト・村上晃一さんにお話を伺ってきました。

右:村上晃一さん、真ん中:クボタスピアーズ船橋・東京ベイ立川理道選手※写真は村上晃一さんのInstagramより引用
右:村上晃一さん、真ん中:クボタスピアーズ船橋・東京ベイ立川理道選手※写真は村上晃一さんのInstagramより引用

今回のワールドカップの見どころは?

――なんと、村上さんは渡仏前日ということで……ありがとうございます。村上さんといえば、J-SPORTSや地上波でのラグビー解説に欠かせない、コラムや記事もたくさん書かれているラグビージャーナリストさんですが、今回のワールドカップはどんな見所がありますか。

村上晃一さん(以下、村上):フランスでは2回目の開催です。今強いのはアイルランドとフランスのチームなんですが、どちらも優勝経験はありません。また。ラグビーで強いのはニュージーランドと南アフリカ。

――「オールブラックス」の名を冠す強豪ニュージーランドと、前回優勝国の南アフリカですね。

村上:この2国が挑戦者という立場になっているのも面白いところです。恐らくこのアイルランドとフランスとニュージーランドと南アフリカ4カ国が軸になっていくと思いますが、「史上初」がいろいろ起こりそうな予感がします。

――日本はどこと対戦しますか?

村上:日本のプール(予選グループ)は、大混戦なんですよ。イングランド、サモア、アルゼンチン、チリがいるD組ですが、イングランド、アルゼンチンが2強と言われていますが、イングランドが大会前は調子が悪かった。大会に入って調子を上げて行けるかどうかです。

――イングランドと言えば、まさにラグビー発祥の地、強豪のイメージでした。

村上:プールAにいるイタリアもそうですが、今までラグビーが強くなかった国が次々台頭している。フィジー、サモアもどんどん強くなっています。すべてのプールで大混戦が予想されるとも言えるんです。

※写真はイメージです
※写真はイメージです

日本代表はどんなチーム?

——日本代表も強くなってきました。今回は1次リーグを勝ち抜けそうでしょうか。

村上:若手の選手も勢いがありますし、リーチ・マイケル選手や堀江翔太選手などをベテラン選手たちもフィジカルを高めてきています。

――キャプテンであった・リーチ選手を始め、前回も代表だった選手が数多く参加していますよね。

村上:ただ、やはりコロナで2年間のブランクが起きてしまった影響は大きいですね。本当はチームとしての結束力という点をもっと築き上げたかったのではとも思います。

難しい?実は初心者や子どもたちも楽しめる!

次に、ラグビー初心者や子どもたちが楽しめる見どころをお聞きしました。

現地観戦には特別な醍醐味がある
現地には特別な醍醐味が。筆者が国内観戦したときに撮影

バックスの選手に注目してみて!

――ところで、ラグビーはどんなスポーツですか?

村上:ラグビーはいろんな人がいるスポーツです。個性も人種もバラバラな選手が、ひとつのボールで戦う。それがラグビーです。

――子どもが見ても楽しめますか?

村上:太い人に細い人、背の高い人低い人、さらにひとつのチームにさまざまなルーツを持つ選手が集まっています。それぞれがぶつかって、走り、トライをゴールを狙います。世界トップクラスの選手は、きっと見たことのない動きをしますし、楽しめると思いますよ。

――ラグビーは少しルールが難しいと思いますが、初心者の人はどこに注目すれば良いでしょうか。

村上:やっぱりバックスは面白いのではないでしょうか。フィニッシャーと呼ばれる、ボールを運ぶ人たちです。

——前々回有名になった五郎丸選手はバックスでしたよね。

2019ラグビーワールドカップ後、五郎丸のポーズをマネする子どもたちが続出しましたよね!
2019ラグビーワールドカップ後、五郎丸のポーズをマネする子どもたちが続出しましたよね!

村上:ラグビーは、ゴールポストの奥に広がるインゴールというエリアにボールを入れて得点するスポーツです。その「インゴール」に運ぶのに、様々な運び方がある。チームや選手によって個性があり、それも面白さだと思います。

村上さんが注目している日本代表の選手は?

バスケでは川真田 紘也選手が話題になっていましたが……、村上さんはどんな選手に注目しているのでしょうか。

——日本代表で、村上さんが注目している選手はいますか。

村上:長田智希(おさだともき)選手でしょうか。大学を出たばかりの若さですが、社会人なってフィジカルが強くなりました。タックルに当たり負けず、ランニングスキルが高いです。ステップでかわすのがとても早い。

——もしかして、忍者みたいな感じでしょうか!?

村上:そんな感じですね(笑)。普通ラグビーはボールを受け取った瞬間に相手チームからタックルを受けます。

——このときの衝撃がすごいと聞いています。

村上:でも、長田選手は、その前からテクニックで避ける。相手からするとボールを見た瞬間にいなくなる、そんな選手なんです。

——ワールドカップの試合でも見られるでしょうか? 私も長田選手に注目したいと思います。

日本にもラグビー場はたくさんあります
日本にもラグビー場はたくさんあります

日本以外なら、フィジーやフランスも面白いチーム

——最後に、日本代表以外で、初心者が見て面白そうなチームはありますか?

村上:おすすめはフィジーでしょうか。全員、ディフェンスをかわす「ステップ」がキレキレ。長い手足でチーム全員が走り回り、パスもスピーディーです。「フィジアンマジック」と呼ばれる、トライを取る力を持つチームです。

——子どもが見ても面白そうなチームですね。

村上:また、開催国であるフランスも、奇想天外なプレイが多く、何が飛び出すのかわからない。そんなトリッキーさは大きな魅力だと思います。

——ワールドカップが楽しみになりました!村上さん、ありがとうございました。

バスケに続け!秋の夜長にラグビーはいかが?

ラグビーはシンプルかつ奥深いスポーツ。、ルールやプレーが分かるとより楽しめますが、ルールが分からなくても、今回村上さんに教わったことだけで十分楽しめるはず。

今回の2023ラグビーワールドカップは、フランスで開催のため時差がありリアルタイムは難しいかもしれませんが、再び訪れるラグビーの祭典をお子さんと一緒にぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。

左にあるのがゴールポスト。キックで点が入る場所です。
左にあるのがゴールポスト。キックで点が入る場所です。
  • 最後に、ラグビーの基礎知識を筆者がまとめてみました▼
  • 15人制のスポーツ。楕円形のボールをゴールエリアに運ぶゲーム。ボールは前に投げてはいけない。
  • ・ポジションは大きく分けて2つ。「スクラム」を組む、体格の良いフォワードと、ランを行うバックスに分かれる。キックでゴールポストに入れると3点入る。
  • ・ゴールエリアにボールを入れるトライで5点入る。トライを取るとさらにコンバージョンキックが与えられ、入ると2点入る。
  • ・体が激しくぶつかり合うフィジカルなスポーツでありながら、戦略が重要な側面を持つ。
  • サモアについても知ろう!

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    お話を伺ったのは…

    村上晃一|ラグビージャーナリスト
    京都市出身。元「ラグビーマガジン」編集長。現在はフリーランスのジャーナリストとして、編集者、記者、解説者としてさまざまなフィールドで活動している。J-SPORTSのラグビー解説、BS朝日「ラグビーウィークリー」コメンテーターなど、ワールドカップはもちろん、リーグワン、学生ラグビーなども解説。ラグビーの魅力を伝える第一人者。

    取材・文/宇野なおみ

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