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ママ・パパが英語を学ぶ姿が子どもに刺激を与える
私自身、なんとなく英語ができるといいなという憧れはもっています。でも、仕事で英語を使うわけでもなく、生活の中でも必須ではないので優先順位が低いのが現状です。
とにかく毎日忙しいママ&パパ。そんな忙しい日常の中で英語を学ぶメリットの1つが「親が勉強しているという刺激を子どもに与えられること」と、春佳さんは言います。
こんなエピソードをうかがいました。
「子どもが小さい頃(未就園児)は、英語を交えた生活に自然と馴染み、楽しんでいました。
しかし、保育園に通いはじめると、家とは違う日本語オンリーな環境に驚き、英語はもう「イヤ」という状態が数年続き、そのまま小学生になりました。
それでもママはオンラインで自宅から英語コーチングをする仕事を続けていたので、「イヤ」でも英語が耳に入ってくる環境。
はじめは「イヤ」と言っていた子どもも、ママが英語コーチの仕事を楽しみながらしている姿をいつも見て、次第に英語に興味をもちはじめ「英語やりたい!」と言うようになったんです」(春佳さん)
英語学習に限ったことではありませんが、子どもは親の背中を見て育つもの。子どもに英語を好きになって欲しい、英語を身に着けて欲しいと願うのであれば、まずは親がその姿を見せてあげるのが一番です。
忙しい毎日の中にも意外と「スキマ」だらけ!これを活用しない手はない
春佳さんの英語コーチングを受講している生徒さんたちは、忙しい家事育児・仕事の合間に、1日2時間以上を英語学習に充てているそうです。
いや、私には2時間も無理…と思うかもしれません。でもその2時間は連続した2時間でなくてもいいのです。座る時間がなくても、英語を学ぶことはできます。
例えば、生徒さんたちが実践している、こんな「ナガラ」「スキマ」活用がユニークで参考になります。
❶ 家事をしながら、目の前の事象を英語で口にしてみる
例えば、お皿を洗っている時は「I’m doing the dishes.」または「I’m washing white dishes.」など、実況中継のように今行っている動作や見えるものを英語にしてみます。家族が聞いているかもと照れる気持ちを乗り越えて、どんどん子どもの耳にも届けましょう。
咄嗟に口に出そうとすると、紙面上ではわかっているつもりでも意外と出てこないことがわかります。あれ何て言うんだろう?と気になって調べたことは、興味を持った分、深く記憶に残ります。
➋ 家事をしながら、イヤホンで英語を聴く
耳だけ空いているような時は、何か英語で話しているものを聴きます。例えば、英検1級を目標にしている人は、NHKニュースを副音声の英語に切り替えて聞いてみたり、ポッドキャストの英語学習や聞き流しもオススメです。
後述する書籍「中学英語をひとつひとつわかりやすく」も、YouTubeでテーマごとに約2分ずつにまとめられており、書籍とあわせて復習できます。英語関連の本をオーディオブックで聞くのも良いでしょう。
堅苦しい英語学習にこだわらず楽しく英語のリズムに触れたい場合は、英語で話しているドラマやアニメなど好きなコンテンツでもOK。自分が目指す英語レベルに合わせて、7〜8割ほど理解できるような内容が理想です。
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❸ 5分のスキマ時間にすることを決めておく
例えば、レジが混んでいる時、待ち合わせより少し早く着いた時など、不意にスキマ時間ができることはありませんか。そんな時、私はボーっとしたり、今見なくてもいいSNSや写真を見たりしてしまいます。
スキマ時間に何をしよう…と考える時間がもったいない。あらかじめ「スキマ時間にはアプリを開いて英単語を覚える」とか「洗濯ものを干す時はコレを聞き流す」と決めておくと、スムーズにスキマ時間を活用できます。
❹ 朝活で自分だけの時間を確保
子育て中のママ・パパにこそオススメしたいのが、朝活です。
朝活は良いとわかってはいるけれど、続かなさそう、キツそう、子どもも一緒に起きてしまいそう…と一歩踏み出せないでいる人もいるかもしれません。でも、やってみると意外と子どもは起きてこなくて集中できるし、充実感を味わえます。
春佳さんも、もともとは夜型の生活リズムだったけれど、朝型にシフトしてみるとチャレンジできることも増えて人生が好転したそうです。
続かなさそうだなと自信がなくても、例えば朝活コミュニティに入ってみるなど、一度チャレンジしてみませんか。
長続きしないのには理由がある。SMARTの法則
「ナガラ」や「スキマ」の活用方法を聞くと、簡単そう!私にもできそう!と思えてきます。しかも、日常生活で使う英語は中学英語までの知識でも十分通用すると聞き、一気に英語学習のハードルが低くなりました。そこで私もさっそく、中学英語の復習をはじめてみました。
しかし、続きませんでした…。一週間ほどで忙しさに埋もれてしまいました。その原因は、英語学習の目的や達成目標の設定の甘さにあると思います。
SMARTの法則
Specific 具体的・わかりやすく
Measurable 計測可能・数字に
Achievable 同意して・達成可能な
Relevant 関連性
Time-bound 期限が明確
今回、私の「なんとなく英語って勉強しておきたい」というフワッとした気持ちを、春佳さんと一緒にSMARTの法則に落とし込んでみました。
S(具体的・わかりやすく)
「英語ができる自分」を思い浮かべた時に、どのようになりたいですか? 何をしたいですか?
例…子どもが英語を学校で学びはじめた時に、適切なフォローをしたい。ママに聞けばわかると頼ってほしい。
M(計測可能・数字に)
英検、TOEIC◯◯点、英語で10分会話するなど、目標値を数字で表します。
例…100%子どもをフォロー。「わからない」ではなく一緒に考える。
A(同意して・達成可能な)
その目標は達成できそうですか? 高すぎる目標ではなく、頑張ればできる目標を設定します。
例…中学英語のレベルなら、達成できる
R(関連性)
目標を達成したら、どんなワクワクが待っていますか? 生活に関連するものほどやる気はアップします。
例…子どもが英語を好きになってくれたらママも嬉しい
T(期限が明確)
いつまでに達成したいですか? 必ず期日を決めましょう。
例…子どもが3年生になって英語を学びはじめるまでに
自分がワクワクする目標の設定を
SMARTの法則に従って考えてみると、漠然とした英語への憧れが具体的になりました。
ただ、私の場合は続かなかったのには2つ原因があります。
・目標期限があまりに長く(子どもが3年生になるまであと3年半ある)ワクワクをイメージしづらかった
・目標を「子どもの英語をフォロー」としていたけれど、日常生活を送る中で改めて、本当は私は「海外のアニメや映画を英語で理解できるようになりたい」と思っていると気づいたこと
長続きしないときは、SMARTの法則のいずれかの項目にズレがあるのかもしれません。今一度点検して、これならできそう!ワクワクする!そんな目標を立て直すと良いでしょう。
春佳さんの英語コーチングでは目標はひとつと限らず、たくさん出してもらいます。その中で、真剣に英語を学びたい人は少し高めの目標を立てます。
英語を学ぶ目的はそれぞれです。外国人ママ・パパと話してみたい、海外旅行に行きたい、英語コーチになりたい…まずは、自分の心の中に眠っているワクワクな目標を言葉にすることからはじめてみましょう!
それでも続かない人にお勧めしたいコーチング
SMARTの法則で目標を立て、スキマ時間やナガラ時間にすることも決めて英語学習をはじめてみたけれど、やっぱり長く続かないという人は、英語コーチの力を借りるのもひとつの手段です。
英語の発音や文法などだけでなく、そもそものやる気を引き出しモチベーションを維持すること、継続するための的確なアドバイスを受けられることなど、24時間いつでも目標達成のためにコーチが寄り添ってくれます。
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お話を伺ったのは・・・
子育て中に英語を学び直し、TOEIC925点、英検1級を取得。自身の経験をもとに、英語コーチとして起業。結婚・妊娠・出産・子育てとライフステージの変化の多い女性が英語で自己実現を叶えるサポートをしている。現在は、英語の資格やスキルがある女性が、オンライン英語コーチになるための養成講座Eキャリを主宰。英語力を活かして家庭と両立しながら時間、場所にとらわれない働き方の実現を目指す。
取材・文/村上詩織