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ミルフィーユってどんなお菓子?
ミルフィーユは、パイ生地とクリームが何層かに重ねられているフランス発祥のお菓子です。中に挟むクリームには、主にカスタードクリームが使われますが、生クリームやジャムなどが使われることもあります。
サクサクとしたパイ生地にクリームのふんわりとした食感という美しい見た目で、日本だけでなく世界中で人気のデザートです。
ミルフィーユはフランス語
「ミルフィーユ」はフランス語で、「mille – feuille」と表記します。意味を見ていくと、「mille」は数の「1000」という意味で「多くの」ということを表し、「feuille」は「木の葉」。「1000枚の木の葉」という意味です。パイ生地が落ちた木の葉が幾重にも重なって層になっていることから、そう呼ばれるようになったといわれています。
ちなみに日本では「ミルフィーユ」といいますが、フランス語の発音は「ミールフイユ」「ミールフォイユ」のほうが近いんです。日本語でいう「ミルフィーユ」という発音は、「mille-fille(女の子)」「千人の女の子」「たくさんの女の子」に近くなります。
ミルフィーユには種類がある
実はミルフィーユには4つの種類があります。それぞれの特徴をチェックしていきましょう。
ミルフィーユ・オ・フレーズ
ミルフィーユに苺を挟んだり、デコレーションしたものを「ミルフィーユ・オ・フレーズ(mille-feuille aux fraises)」といい、別名「ナポレオン・パイ」とも呼ばれています。
「フレーズ(fraises)」はフランス語で「苺」。日本でも多く見かける、人気が高いミルフィーユです。
ミルフィーユ・ロン
丸い形をした「ミルフィーユ・ロン」。「ロン(rond)」はフランス語で「丸い」という意味。円形をしたパイ生地でクリームを挟み、上から粉砂糖などをまぶしたりします。
ミルフィーユ・グラッセ
「ミルフィーユ・グラッセ(mille-feuille glacé)」は、パイ生地の上面に砂糖を溶かしたものでコーティングする、糖がけをし、そこにチョコレートなどで矢羽模様が描かれたものです。
ミルフィーユ・ブラン
「ミルフィーユ・ブラン(mille-feuille blanc)」は、一般的なパイ生地とクリームを重ねて作るミルフィーユに加えて、スポンジ生地などを挟んだものをいいます。
食べるのが難しいミルフィーユをキレイに食べる方法はある?
ミルフィーユは、エレガントな外見をしている一方で、優雅に食べるのが難しいデザートのひとつ。サクサクとしたパイ生地がボロボロになったり、周りに散らばったりとしがちですよね。
キレイに、そしてスマートに食べる方法をチェックしていきましょう。
食べやすい大きさにカットして食べる
フォークとナイフを使って、食べやすい大きさに切って食べるのがおすすめです。
ミルフィーユの周りがセロファンで覆われている場合、フォークで巻き取るとスマート。その後、フォークでパイ生地を固定し、ミルフィーユの中央付近からナイフを入れ、カットします。そして食べやすい大きさにしてから食べると、比較的キレイに食べることができるでしょう。
ミルフィーユは倒してもOK
ミルフィーユを切るのが難しい場合、倒して食べてもマナー違反ではありません。ミルフィーユを横に倒すとナイフで切りやすくなりますよ。
冷凍パイシートを使って作るミルフィーユのレシピ
パイ生地を一から作るのは大変。そこで使うと便利なのが冷凍パイシートです。冷凍パイシートを使うと簡単に美味しいミルフィーユを作ることができます。
冷凍パイシートで美味しく作るコツは?
・冷凍パイシートは全解凍しない
冷凍パイシートは半解凍した状態で使うのがおすすめ。完全に解凍してしまうと、生地に含まれるバターが溶け、上手く膨らまなくなる可能性があるからです。冷蔵庫で半解凍状態になるまで置いてから使うと良いでしょう。
・麺棒で伸ばす
冷凍パイシートはひと回り大きくなるくらい麺棒で伸ばすのがおすすめ。ミルフィーユのパイは、膨らみすぎるとキレイではないでしょう。麺棒で伸ばすことでパイ生地の層が潰れ、膨らみすぎるのを防いでくれます。
・フォークで穴を開ける
パイ生地にフォークなどで小さな穴を開けることで、生地にムラなく熱が加わりやすく、焼く際に失敗しにくくなります。
材料
<パイ生地>
・冷凍パイシート… 2枚(1袋)
・粉糖… 適量
<カスタードクリーム>
・卵黄… 2個分(Lサイズ)
・牛乳… 150g
・薄力粉… 15g
・砂糖… 30g
・バニラオイル… あれば適量
下準備
・冷凍パイシートを冷蔵庫に移して半解凍しておく
・オーブンを210度で予熱しておく
・薄力粉をふるっておく
作り方
・パイ生地を焼く
1、半解凍しておいた冷凍パイシートを、ひと回り大きくなるくらい麺棒で伸ばします。
2、1はフォークなどで穴を開け、オーブンペーパーを敷いた天板にのせます。
3、オーブンの温度を200度に下げて、15分焼きます。
4、3を1度取り出し、膨らんだパイ生地の上から重石などをのせて潰し、さらに200度で15分焼きます。
5、再度パイ生地を取り出します。重石を取り、パイ生地に粉糖を薄くかけて、5~10分焼きます。
6、パイ生地の表面がキャラメリゼされたらOK。取り出しで冷ましておきます。
・カスタードクリームを作る
1、ボウルに卵黄と砂糖を入れ、白っぽくなるまでよく混ぜます。
2、1に薄力粉を入れ、軽く混ぜます。
3、鍋で牛乳を沸騰する直前まで温めます。
4、2のボウルに温めた牛乳を少しずつ加えながら混ぜ、あればバニラオイルも入れます。
5、鍋に4を移し、中火で加熱しながら、絶えずヘラで混ぜます。
6、モッタリと重いクリーム状になればOK。
7、トレーなどに広げ、粗熱がとれたら、ラップをして冷蔵庫でしっかり冷やします。
・デコレーションする
1、パイ生地を先に食べやすい大きさにカットします。
2、カスタードクリームを絞り袋に入れ、カットしたパイ生地に絞り出します。
3、2の上にパイ生地を重ねて、もう1度カスタードを絞り、その上からパイ生地をのせればミルフィーユの完成です。
冷凍パイシートで簡単にミルフィーユが作れる!
エレガントなデザート、ミルフィーユ。冷凍パイシートを使えば、簡単に作ることができます。イチゴを入れたりするとさらに華やかになって、おもてなしのお菓子にもぴったり。生クリームをトッピングしたり、アレンジもできそうなので、様々なバリエーションの楽しめそうですね。
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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)