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昨年、中学受験を終えた女の子のママ5人と座談会。生理事情はどうだった?
Bé-A〈ベア〉:本日はお集まりいただき、ありがとうございます。早速ですが、お嬢様方の受験と生理の事情について、お一人ずつ伺っていただければと思います。「初潮を迎えたご年齢・生理痛など受験期に感じた悩み」を教えていただけますか?
生理痛が重め。スイミングの選手でもあることから、超低容量ピルを服用
Aさん:6年生12歳になってすぐ初潮を迎えました。吸水ショーツは事前に購入しており、初潮が来てからすぐ使用させました。私自身が子ども時代から生理が重く…娘はどうかなと心配していたら、やっぱり辛そうでへばっている。受験は大丈夫かなと心配になり、自分の婦人科病のかかりつけ医に娘のことも相談して、診察してもらいました。
そうしたら、先生から「超低容量ピルを処方しようか」と薦められました。娘はスイミングをずっと続けていて、選手コースに在籍していまして。6年生のときは回数を減らしたけれど、そのこともあって、いいなと。お友達のママに話したら否定的な意見も頂いたんですが、信頼している先生がOKならと処方してもらいました。
とりあえず9月まで様子見して、その後服用を始めました。副作用も特にないので、受験期に向けて使用継続を決定。やっぱり安心感がありましたね。実際、生理痛は軽減、量もちょうどよくなり、受験日とずらすこともできました。今もスイミングの大会があるので、ずれるように服用しています。経血量も安定するので、ショーツも使いつつピルも使いつつ、今に至ります。
早生まれで受験期は初潮来ず。いつ来るか分からなかったので吸水ショーツを着用していた
Bさん:うちの娘は3月生まれで、初潮が来たのは中学生になってから。まだ1回しか来てません。ただ、周りのお友達はほぼ来ていたので、娘も話は色々と聞いていました。不安そうだったので、生理が来ていなくても模試や受験日に着用させました。また、娘はバスケをやっていたので普段ジャージ姿なことが多く、でも面接の日はスカートを履くんですが慣れていなくて。それでも本人曰く、「中にショーツを履くとフィットして安心感がある」と。タイツはあったかすぎて体温調節できなくて、ソックス・吸水ショーツ・スカートという組み合わせで面接に行きました。「生理というものが来るかも?」とは本人もわかっていたので、履いていこうね、と言っても嫌がらなかったですね。
生理期は人格激変。睡眠時間確保、サプリメント服用などで対処
Cさん: うちは小5でなりました。痛みより、人格がすごく変わって…中身が別の子になったと聞いても信じるレベル。今までは、比較的大人しくて素直だった子が、自我が一気に出てバーンと! 親の言うことは全く聞かない。その頃、塾で帰りが遅くなっていたのも悩みで。やめようか考え、最終的に集団塾をやめて個別にし、睡眠時間を確保したら少し落ち着きました。それまでは「宿題終わらない!」としょっちゅう爆発。
今思えば、ホルモンバランスの乱れもあったなと。私が家にいてずっとベッタリだったのもよくないのかと思い、働き始め、距離も取りました。あと、鉄分も足りていなかったなと。Bé-A〈ベア〉の鉄分サプリメントを飲ませたらだいぶ落ち着いた気がするんです。
初潮が早かったのもあって恥ずかしそうで、最初は親にもナプキンを隠していたんです(※Bé-A〈ベア〉調べによると、調査人数の47%が家族にも知られたくないと回答したそう)。そこで吸水ショーツを紹介してもらったので娘に渡したら、最初はピンと来てなかったようだけど、履くようになって。
すると私も「生理が来たんだな」と洗濯物を見てわかって、だから眠いんだな、とかケアができるように。履いていればもれないから安心、というのも本人の心の余裕につながったかな。
生理期はメンタルが落ちるタイプ。婦人科でピルを処方してもらい受験日とずらす
Dさん: 中3と中1の姉妹がいます。下の子は6年生の夏に初潮を迎えました。受験の時期になるまで何回か来ていたんですが、生理痛重そうだし、生理周期も安定していなくて心配で…ただ、運よく1月受験と2月本番の間に来たので、未調整で済みました。上の子の時は、自分のかかりつけの婦人科に行って10日間分くらいピルを処方してもらい、ずらしました。基本的に生理は個人差があるので、友だちの話を聞くよりも「生理BOOK」のような専門の先生が書いた冊子を読みなさい、と伝えていました。
受験後、生理が来るたびに次女がメンタル辛そうで、学校辛い・ご飯食べたくない・眠れない…。ひたすら落ちるタイプですね。何だかわからないけど笑えない、と学校も休みがち。女子校なんですけど、学校は割と「がんばれ!」とお尻を叩く方向に行きがちで。私自身も生理が重くて、婦人科系病の治療をしたこともあり。次女は、きっともうすぐ生理だ、と言ってくるオープンタイプなので、私の病歴のことも話して一緒に婦人科に行こうねと話し中です。
生理はきたが不順で半年来ず。吸水ショーツ着用で安心感をGET
Eさん:女子校に通っています。初潮は小6の春になりました。ショーツを予め準備して、覚悟していたら、その後半年来なかったんです。秋に来て、また半年来ず、中学入学後に来ました。親子とにも不安でしたね。今思えば、婦人科に診てもらえればよかった! いつ来るかわからなかったので、吸水ショーツを常に着用していました。これを履けばもれないから安心だよ、と伝えて。
生理中はイライラするというよりも、涙もろくなるタイプですね。普段は負けん気が強いのに、生理がくるとドラマ見ても映画見ても涙。親が怒ったら普段は反抗してくるのに、「そんなに怒らなくても〜」とメソメソ。みなさんのお話を聞いて、早速鉄分のサプリメント飲ませてあげたいと思いました。
受験勉強中に生理と付き合うためにやっていたことは?
Eさん:テンション上げるために晩ごはんに好きなものを出したり。食べ物で釣っていました(笑)。今日はDさんの話を聞いて婦人科に行くって大事なんだなと。うちは娘がスマホで全部調べちゃう。なのでDさんのように、きちんと正しい情報が載った本を与えるといいんだなと参考になりました。
Bé-A〈ベア〉:男子校で高校生相手に生理セミナーを開いたんですが、それも「ネットやSNSの情報じゃ何が正しいかわからないから教えて欲しい」と依頼があったからなんです。実は女の子でも、タンポンを高校生のほとんどが触ったことなかったり、過多月経という言葉を知らなかったり。「だから辛かったのか!」「だからお腹すくのか、眠いのか」とそこで初めて知るケースが多いです。
C さん:確かにすごく食べていました。
Bé-A〈ベア〉:あとは、うちの娘の場合ですが、「計算ドリルしてから学校行こう」としていたけど、生理中は全くできなくて。朝は隣にパパがついている習慣だったんですけど、生理中にパパが「娘がやる気ない!」と怒ったら嫌だったので、予め「娘は生理です!この3日間は集中できません」とシェアしていましたね。
Cさん:なるほど~。うちは親が一切見ないようにしていました。言い過ぎになっちゃうんですよね。もっぱら外注で、塾の先生にお任せ。進捗だけ聞いていました。塾の先生にも、あまり怒らないでください、と伝えて。
Bさん:塾では「この期間は生理だからケアしてください」とまではできないところが悩ましいですよね。
Bé-A〈ベア〉:受験生にアンケートを取ったら、「生理中はだるくて集中できなくて、塾のテストで男子に負けちゃうと思うと涙が出てくる」と書いた子がいました。生理のせいでこう思う子がいる、という現実はもっと知ってもらいたいですね。
Aさん:うちは超低容量ピルで整えることができたので、若干のホルモンの揺れはあるけど、ある程度落ち着いていたかな。パパと下の4年生の弟も、なんとなく「お姉ちゃん薬飲んでて大変そうだな」と多分思っていた。ただ肯定的にとってもらえる人もいるけど、偏見もあるように感じます。中学生にそんなもの飲ませるなんて、と言うような。妊娠を防ぐために飲んでるんでしょ、というイメージがまだまだありますね。
Bé-A〈ベア〉:「ピルでPMSや生理の症状が軽くなることがある」という情報を親も子も知らない家庭がまだ多い。使わなくても、選択肢を知ることが大事だと感じます。
Aさん:私は自身が辛かったので前向きに子供に使わせたかったんですよね。自分の体験で嫌だったのは、保健室の先生が女性でも、その人が重いタイプじゃないと「生理痛くらい大丈夫よ」と言われたこと。娘にはこういう目にあわせたくなくて。
Bé-A〈ベア〉:アンケートでも「お母さんが軽くてわかってくれない」という声が多かったです。痛くて学校行きたくなくても、理解してくれない、と。
Cさん: 職場でも理解してくれないのは、意外と男性上司より、軽い女性上司ですよね。
Bé-A〈ベア〉:受験日にぶつかって、でも親や先生が相手にしてくれない、労ってくれない、相談できない、しても受け入れてくれない…は辛いだろうなと。よくも悪くも子供が情報をスマホで取れる。もしも先生や親がわかってくれなくても、自分で「あれ、私重いのかも」と情報を取れるのは今のメリットかも。
塾にお願いしたい!パフォーマンスを上げるための、生理事情の認知度UP
Bé-A〈ベア〉:塾にお願いしたいのは、生理になったらこうなるよ、こうするといいよ、ということを教えてほしいなと。女子の親は安心するし、男子の親はそういう感じなのね、と知れる。あくまで「パフォーマンスを高めるために」というスタンスで。スポーツの世界では始まっていて、生理中は強度の低いトレーニングをしましょうと指導しているところもあるんです。
Dさん:そうですね、集中しにくい時期だからこそ、違うタイプの勉強をしてみましょう、とか。教育のプロから見た、集中しにくい、万全じゃない時にどういうことをすればいいかを親も知りたいです。
Cさん:休憩していいんだよ、と言われるだけで安心しますよね。
Bé-A〈ベア〉:最後はピルなどを使って整えて、「あなたの実力を出せば大丈夫だよ」としてあげたい。今までのようにお尻叩いて、「辛くても頑張れ」ではなく。
Dさん:受験会場ってトイレも混んでいるし、経血がもれたらどうしようと不安になりながらの試験は辛いですよね。
Eさん:うちは塾で急に生理が来てもれちゃって、先生から電話が来たことがあります。それで怖くなって、いつも吸水ショーツ履くようになり、それでやっと安心できるように。
Bé-A〈ベア〉:それが受験当日だと思うと、
一同:怖い!
Bさん:対処は学校側でもできるけど、子どもの平常心が…
Aさん:塾からの受験当日の持ち物一覧に、ナプキンとか書いてあったかなあと。すごく細かいことが書いてあるのに、ナプキンや着替えはなかった気がするんですよね。塾によるとは思いますが。
Bé-A〈ベア〉:中学受験界も、基本は男性ベースなんだなと感じますね。「生理のことはご自分で頑張って」という。
Bさん:昔より初潮が早くなったこともあるかもしれませんね。
Bé-A〈ベア〉:現代は昔に比べて生理回数がものすごく増えているんです。だからもっとみんなで話して、実態を知っていかなきゃいけない。受験という一つのトピックをとっても、「生理はないもの」という前提で進んでいる。例えば、推薦面接も本番もどっちも生理になって、パパが思わず「なんでこんな日に生理になるんだ」と言ってしまったというエピソードも。家族でサポートするべきが、知識がないからこうなってしまいます。男子校のセミナーでも「え、ナプキンって1日1回変えればいいんじゃないの?」という声がありました。意外と大人でも、何回も変える、ということを知らない男性も多いようです。
Dさん:東日本大震災でも問題になりましたよね。一人1枚でいいだろう、のような…そんなわけない。
Bé-A〈ベア〉:今回の座談会で改めてわかった大事なことは、まずは大人が知ろうと行動すること、ですね。次に家庭内で話す。パパにも実態を知ってもらって、家族一丸でサポートしていけるようになってもらいたいですね!
生理についての知識を深めて、中学受験期を乗り切って
今回の座談会では、参加いただいたご家庭、5者5様の生理事情がわかりました。来る時期もPMSも生理期の症状も千差万別。親はもちろん、学校側や塾側にも知識のアップデートをお願いしたい、という意見も。
Bé-A〈ベア〉を始め、現在は多くのメーカーが吸水のサニタリーショーツを発売しています。鉄分のサプリメントも豊富にあります。我が子の体調やメンタル面に寄り添って、こういったグッズや食品を上手に取り入れていきたいですね。
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文・構成/HugKum編集部