セントルシア基本情報
まずはセントルシアの正式な国名や首都、場所などといった基本情報を見ていきましょう。
国名
正式な国名は「セントルシア」といいます。
首都
首都は、カストリーズです。
場所
セントルシアは、カリブ海に浮かぶ島国です。近くにはフランスの海外県であるマルティニークや、セントビンセントおよびグレナディーン諸島があります。
日本との時差
日本とセントルシアとの時差は13時間で、日本のほうが13時間進んでいます。たとえば日本が午後1時だとすると、セントルシアは午前0時となります。
面積
セントルシアの面積は、620平方キロメートルです。これは日本の淡路島とほぼ同じ大きさとなります。
エリア
セントルシアは10の地区に分かれています。10の地区は次のとおりです。
・アンス・ラ・レイ
・カストリーズ
・ショゼール
・デナリー
・グロス・イスレット
・ラボリー
・ミクッド
・スフレ
・ビュー・フォート
・カナリアス
人口
セントルシアの人口は17.99万人(2022年/世銀)です。これは、京都府宇治市の人口とほぼ同じ数です。
言語・公用語
セントルシアの公用語は英語です。そのほか、セントルシア・クレオール語などを使っています。
通貨
セントルシアの通貨単位は東カリブ・ドル(EC$)です。日本円にすると、1東カリブ・ドルは56円です(2024年3月31日現在)。
宗教
セントルシアの人々が信仰する宗教は、キリスト教(カトリック、プロテスタント、英国国教会など)などです。
歴史
セントルシアの歴史をおおまかに概観すると次のようになります。
1814年 英国植民地となる
1958年~1962年 英領西インド諸島連邦に加盟する
1967年 英国自治領となる
1979年 独立する
天気・気候
セントルシアの気候は年間を通じて高温多湿の気候です。
首都であるカストリーズと、日本の首都・東京を比べると、カストリーズは1年中夏のような陽気で、降水量が高いのが特徴となっています。
セントルシアの治安・住みやすさ
セントルシアの治安や住みやすさを解説していきます。
治安は比較的安定している
セントルシアの治安は、比較的安定しています。しかし、日本と比べると犯罪発生率が高いため注意が必要です。
住みやすさはあまりよいとはいえない
セントルシアの治安は比較的安定しているものの、2021年の世界の殺人発生率のランキングでは3位という結果になったことがあります。犯罪発生率が高いことから、住みやすいとはいえないでしょう。
セントルシアの見どころ・観光
セントルシアの観光名所をご紹介しましょう。
カストリーズ
セントルシアの首都であるカストリーズは、島の北側に位置します。ここはカリブ海クルージングの寄港地となっているため、多くの大型客船が停泊し観光客がたくさん訪れる場所です。
1日でまわれるくらいの小さな街ですが、観光スポットがたくさんあります。地元のアーティストによって描かれた壁画が有名な「イマキュレート・コンセプション大聖堂」や、セントルシアでいちばん大きいショッピングモール「ロドニーベイモール」などが人気です。
ピトン山
「ピトン山」は、セントルシアの南西にあるスフレという街の近くにあります。高さ743mのプチ・ピトン山と、高さ798mのグロ・ピトン山があり、合わせて「双子の山」と呼ばれています。海岸から隆起する2つの火山は、世界でここだけでしか見られないのだそうです。
ピトン山には、入山料を支払うと登ることができます。グロ・ピトン山にはハイキングコースもあり、初心者にも登りやすくなっています。また、ガイドが山頂まで案内してくれるため安心です。
なお、このピトン山がある一体(ピトン管理地域)は、2004年にユネスコの世界遺産に登録されています。
サルファー・スプリングス
「サルファー・スプリングス」は、プチ・ピトン山の麓にある温泉です。
特筆すべきは、泥風呂があること。泥風呂は「ブラック・ウォーター・プール」とも呼ばれており、38.7度とややぬるめのお湯となっています。ミネラルが豊富でお肌がツルツルになる効果があるそうです。そのほか、湯温31度の「プール・オブ・ラブ」もあります。
ピジョン・アイランド国立公園
「ピジョン・アイランド国立公園」は、セントルシア北部のグロス島にあります。ピジョン・アイランド自体はもともと離島でしたが、1972年にセントルシア本土と人工的につなげられました。
ここでは、ハイキングやスノーケリングが楽しめます。また2つある展望台からは、ロドニー湾を一望できます。また丘の上には18世紀のイギリスの要塞や砲台が残っていて、セントルシアの歴史を感じることもできます。
ビギービーチ
「ビギービーチ」は、カストリーズにある市営ビーチです。ここでは、白い砂浜と美しく澄んだ海を堪能できます。海岸線の長さは2kmで、美しい景色を楽しむのはもちろん、泳ぐことも可能です。
セントルシアの特徴・有名なもの
観光スポット以外の、セントルシアで特徴的なものや有名なものを紹介していきましょう。
国旗の意味
セントルシアの国旗のデザインは、中央の三角形が特徴的です。この三角形は、セントルシア島が火山島であることを表しています。
また国旗の色にはそれぞれ意味があり、青は大西洋とカリブ海、黒と白はアフリカ系黒人とヨーロッパ系白人の団結を、黄は太陽を象徴しているのだそうです。
この国旗の図案を手掛けたのは、ボンスキー・アグノ(The Honorable Bongskie Agno)という芸術家です。国内では有名な芸術家で「カリブ海のミケランジェロ」と呼ばれています。
コロンブスが到達・命名した島
セントルシアは、コロンブスによって欧米にはじめて認識されました。コロンブスがこの島に到達したとされる日が、キリスト教の聖人・聖ルチアの祝日であったことから「セントルシア」と名付けられたそうです。
ノーベル賞受賞者が2人いる
セントルシアは、ノーベル賞受賞者を2人も輩出しています。1人はアーサー・ルイスで、1979年に黒人初のノーベル経済学賞を受賞しています。もう1人はデレック・ウォルコットで、1992年ノーベル文学賞を受賞しています。
セントルシアの料理
セントルシアはイギリスの統治下であったことから、アフリカから奴隷が連れてこられました。奴隷解放後には、インドから労働者が来たという歴史があります。そういった背景により、イギリス料理、アフリカ料理、インド料理が混ざった食文化がセントルシアにはあります。
魚を塩漬けにした「ソルトフィッシュ」、アボカドをすりつぶし球状にした「アボカドボール」、カカオとスパイスを煮込んだ飲み物「ココティー」などがその例です。
美しい海や珍しい火山がある「セントルシア」
セントルシアには、珍しい火山や透明度の高い美しい海、温泉などの見どころがたくさんあります。またその小さな国土にもかかわらず、多様な文化が共存しており、イギリス、アフリカ、インドの影響を受けた独特の食を楽しむことができます。
この美しい島国は、クルーズ船の拠点となっていることもあり多くの人々が訪れます。穏やかな気候と地元の人々は、訪れるさまざまな人をあたたかく迎えてくれます。セントルシアのことをもっと知りたくなったら、親子でさらに深掘りしてみてはいかがでしょうか。
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文・構成/HugKum編集部