目次
セントビンセント・グレナディーンの基本情報
まずはセントビンセント・グレナディーンの正式な国名や首都、場所などといった基本情報を見ていきましょう。
国名
正式な国名は、「セントビンセント及びグレナディーン諸島」といいます。
首都
首都は、キングスタウンです。
場所
セントビンセント・グレナディーンは、カリブ海の小アンティル諸島に位置します。近くにはセントルシアや、フランスの海外県のマルティニークがあります。
日本との時差
日本とセントビンセント・グレナディーンとの時差は13時間で、日本のほうが13時間進んでいます。たとえば日本が午後1時だとすると、セントビンセント・グレナディーンは午前0時となります。
面積
セントビンセント・グレナディーンの面積は、390平方キロメートルです。これは、日本の五島列島の福江島とほとんど同じ大きさとなります。
エリア
セントビンセント・グレナディーンは、6つの行政教区に分かれています。区分は次のとおりです。
・シャーロット
・セント・アンドリュー
・セント・デイヴィッド
・セント・ジョージ
・セント・パトリック
・グレナディーン
人口
セントビンセント・グレナディーンの人口は11.2万人(2021年/世銀)です。これは滋賀県東近江市の人口と同じ程度となります。
言語・公用語
セントビンセント・グレナディーンの公用語は英語です。そのほかセントビンセント・クレオール語などを使っています。
通貨
セントビンセント・グレナディーンの通貨単位は通貨単位は東カリブ・ドル(EC$)です。日本円にすると、1東カリブ・ドルは56円です(2024年3月31日現在)。
宗教
セントビンセント・グレナディーンの人々が信仰する宗教は、キリスト教(英国国教会、プロテスタント、カトリックなど)などです。
歴史
セントビンセント・グレナディーンのおおまかな歴史は次のとおりです。
1498年 コロンブスにより発見される
1783年 英国植民地となる
1958年 英領西インド諸島連邦に加盟(1962年まで)
1969年 英国自治領となる
1979年 独立
天気・気候
セントビンセント・グレナディーンの気候は、年間を通じて高温多湿です。
首都であるキングスタウンと日本の首都・東京を比べると、キングスタウンは1年中夏のような陽気で、降水量が高いのが特徴となっています。
セントビンセント・グレナディーンの治安・住みやすさ
セントビンセント・グレナディーンの治安や住みやすさを解説していきましょう。
治安は安定していない
現在(2024年3月)、外務省による危険情報や感染危険情報は出ていませんが、犯罪の発生率が高く治安が安定していません。
住みやすいとはいえない
セントビンセント・グレナディーンの治安が安定していないこともあり、住みやすいとはいえないでしょう。
セントビンセント・グレナディーンの見どころ・観光
セントビンセント・グレナディーンの観光名所をご紹介しましょう。
スフリエール山
「スフリエール山」はセントビンセント島の北半に位置する山です。標高1,234mの活火山で、セントビンセント・グレナディーン諸島の最高峰となっています。頂上からは美しい海を見ることができ、火口付近まで登ることも可能です。また、火口湖もあります。
「スフリエール」という名前はフランス語で「硫黄の放出口」を意味し、カリブ海にある火山のほとんどの名前は「スフリエール」となっているのだそうです。
プリンセスマーガレットビーチ
かわいらしい名前の「プリンセスマーガレットビーチ」は、ベキア島西海岸にあるビーチです。セントビンセント・グレナディーンには多くのビーチがありますが、もっとも美しいビーチとして人気があります。
白い砂浜にエメラルドグリーンの海は、まさにカリブのビーチリゾートそのもの。絶景を楽しむことはもちろんのこと、海ではシュノーケリングを楽しむこともできます。
キングスタウン
セントビンセント・グレナディーンの首都・キングスタウンには、観光スポットがたくさんあります。
サッカースタジアムの「ビクトリアパーク」、石造りが素敵な「キングスタウン・アドベンティスト教会」、美しい港などが有名ですが、おすすめなのが魚市場です。この魚市場は1987年に日本の無償資金協力を通じて建設されたもの。そのため、地元の人からは「リトル・トーキョー」という愛称で呼ばれています。
ボタニカルガーデンズ(熱帯植物園)
「ボタニカルガーデンズ(熱帯植物園)」は、キングスタウンにある植物園です。ここの植物園は西インド諸島の中で一番古く、セントビンセント・グレナディーン諸島の自然を知ることができます。
見どころは、ここに初めて持ち込まれたというブレッドフルーツ(パンの実)。また園内にある小さな動物園では、セントビンセント・グレナディーンの国鳥とされているセントビンセントパロットを見ることができます。
セントビンセント・グレナディーンの特徴・有名なもの
観光スポット以外の、セントビンセント・グレナディーンで特徴的なものや有名なものを紹介していきましょう。
国旗の意味
セントビンセント・グレナディーンの国旗には、青、黄色、緑の3つの色が使われています。それぞれの色には意味があり、青はカリブ海と空を、黄は太陽と砂浜を、緑は農産物と国民の活力を表しているのだそうです。
中央にデザインされた3つのひし形は「アンチルの宝石」と呼ばれており、島の名前の由来となった聖ビンセンチオの頭文字Vと、約600の島々を表しているとされています。
コロンブスによって発見・命名された
セントビンセント・グレナディーンはコロンブスによって発見された島です。島の名前の由来は、1498年にコロンブスが島を発見した日がカトリック教会の聖人「サラゴサのヴィセンテ」の祝日(1月22日)であったことから、「サン・ヴィセンテ島 (Isla de San Vicente)」となったといわれています。
アロールートの生産国
セントビンセント・グレナディーンは、アロールートの世界最大の生産国として知られています。アロールートとは、クズウコンなどのいくつかの熱帯植物の地下茎から得られるデンプンのことで、お菓子などの食品原料として使われます。
経済を支えているのはバナナと観光業
セントビンセント・グレナディーンの経済は、バナナの生産と観光業が中心です。2020年の統計データによると、バナナは61,001トン生産されました。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」のロケ地
ジョニー・デップ主演の映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』は、セントビンセント・グレナディーンで撮影されたシーンがたくさんあるのだそうです。
セントビンセント・グレナディーンでは「パイレーツ・オブ・カリビアン」にちなんだ観光ツアーを体験でき、海賊気分を満喫できます。
捕鯨文化
セントビンセント・グレナディーンは、世界の4カ国しかない伝統的捕鯨のひとつに認められている国です。ベクウェイ島ではザトウクジラが、バルリーではコビレゴンドウなどが捕れます。
クジラを食べる文化もあり、イースターや四句節(復活祭の46日前の水曜から復活祭前日まで)の肉食を絶つ期間に、よく食べられているのだそうです。
「カリブの宝石」とも呼ばれるセントビンセント・グレナディーン
カリブ海の南に浮かぶセントビンセント及びグレナディーン諸島は、その美しい自然景観から「カリブの宝石」と称されています。セントビンセント島を中心としたこの国は、活火山スフリエール山の壮大な景色、エメラルドグリーンの海に囲まれたプリンセスマーガレットビーチ、緑豊かなボタニカルガーデンズといった自然の宝庫です。
また映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」のロケ地としても有名な歴史的な観光スポットは、この島国の大きな魅力です。独特の文化と伝統が息づくこの島について、ぜひ親子でさらに深く調べてみてくださいね。
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文・構成/HugKum編集部