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【経験者数】つわりの経験者は89.8%!
まず聞いてみたのはこちらの質問。どのくらいの先輩ママが「つわり」を経験したことがあるのか、アンケートでたずねてみました。
【設問】現在、もしくは過去の妊娠期間中に「つわり」の自覚症状を経験しましたか。
アンケートの結果、なんと全体の89.8%(589人中529人)もの方が『つわりを経験したことがある』と回答。『いいえ』は全体の10.2%(589人中60人)にとどまりました。
大半が「つわり」を経験している一方で、少数派とはいえ、「つわり」の症状がなかったママもいることがわかりましたね。
【症状の種類】つわりの症状は「お腹や食欲に関連したもの」が大半
では、「つわり」を経験した方は、主にどのような症状に悩まされていたのでしょうか。こちらもアンケートで聞いてみました。
【設問】「つわり」の時期にあった症状として、あてはまるものをすべて選んでください。
「つわり」の症状として最も多かったものは『胃や胸の不快感』。さらに、ほぼ同率で『吐き気・嘔吐』が続く結果に。多くの方が、お腹や食欲に関連した不調を抱えていたことがわかりますね。
『眠気』や『嗅覚過敏・味覚過敏』『空腹時に気持ちが悪い』『食欲不振』『味覚の変化』にもそれぞれ同程度の票が入り、その後に続く票もかなりばらついた印象です。
『空腹時に気持ちが悪い』がためにむやみに食べ過ぎて『体重増加』する場合もあれば、『吐き気・嘔吐』のために食べることができず『体重減少』してしまう場合もあったりと、人によって症状は異なり、その症状もまた多岐にわたることがうかがえます。
【対策】「こんな対策でのりきった!」体験者の声
症状は人によって大きく異なることがあらためて痛感させられましたが、そんなつらい「つわり」を先輩ママたちはどのように乗り切ったのでしょうか。みなさんから寄せられた回答を症状別にご紹介します。
【設問】「つわり」に関して、効果的な対策や試してみたこと、「こうすると楽になった」ということはありますか。
胃や胸の不快感/食欲不振が辛かった方は、酸っぱいものやゼリーなどで対策
もっとも多かった『胃や胸の不快感』や『食欲不振』。先輩ママたちが実際に行った対策としては、「酸っぱいものやゼリーを食べた」といったものが多数寄せられました。
食欲を刺激してくれる酸っぱいものや、するっと飲み込めるゼリーは「つわり」にかかわらず、食欲不振時の心強い味方。栄養価の高いものならなおさら、栄養を摂取しなければならない体調不良時に重宝されます。
その他にも、飴やグミ、炭酸で気を紛らわせたり、「何にでもポン酢をかけてすっぱくして食べていた」といった回答もありました。
ご飯は冷まして食べました。インゼリーなどの栄養価の高いゼリーなど力高めました。[石川県・パート・アルバイト]
すっぱいグミを食べると口がすっきりして気分よくなり、仕事中のおともでした。[大阪府・パート・アルバイト]
とにかく寝る。炭酸を飲む。 [神奈川県・家事専業]
トマトやポン酢などサッパリしたものを食べるようにし、何にでもポン酢をかけるようにしたところ食べれるレパートリーが増えました。また、ミネストローネは食べれたので野菜を沢山入れて栄養が不足しないように心がけました。 [神奈川県・家事専業]
空腹時に気持ち悪くなる派の対策は「ちょっとずつ常に食べる」
『空腹時に気持ち悪くなる』ことに悩まれていたママさんの中には、ちょっとずつ常に食べることで「つわり」を乗り切った方が多数。
ガムやグミ、タブレットなどのほかにも、ラップで丸めたピンポン玉サイズのおにぎりを食べていた、といった経験談もありました。
食べ過ぎを回避するために「一度の食事量を減らしてその分食べる回数を増やす」といった、実体験に基づいた工夫のアイディアも寄せられています。
なにか食べていれば紛れたのでガムやグミ、タブレットなど常に食べていました。[東京都・家事専業]
食べつわりだったので常に何かを食べていないと気持ち悪かったのですが、食べ過ぎで胃痛が起きた為、食べることを医師に制限されました。一回の食事の量を減らして回数を多くしたり、飴を舐めてしのぎました。[千葉県・家事専業]
飲み物を色々試しました。ジャスミン茶が良い時、SUNTORYの天然水が良い時、いちごミルクが良い時、どれも駄目で味噌汁が美味しく感じた時もありました。空腹時の吐き気には、冷ましたご飯にゆかりを混ぜるのが1番良かったです。常に多めに炊いて、保温を切った状態で少しずつ食べていました。ラップでピンポン玉サイズに丸めたら食べやすかったです。 [兵庫県・家事専業]
吐き気・嘔吐派はこんな対策も
『吐き気・嘔吐』が辛かったママたちからは、とにかく「我慢しないこと」といったアドバイスが届いています。気持ち悪い時は、我慢すればするほどさらに体調は悪化するばかり。「気持ち悪いときは吐いたほうが楽になる」といった経験談も多数見受けられました。
その他にも、「内関(ないかん)」と呼ばれる手首の下にある「酔い止めのツボ」を押したという声や、その「内関」を常時押し続けてくれる「酔い止めバンド・つわりバンド」を活用していた…といった声も寄せられました。
気持ち悪い時は吐いたほうが楽になったので、経口補水液を飲んで無理矢理でも吐いた。 [東京都・専門職]
酔い止めのツボを押す。酔い止めバンドを使う。 [宮城県・パート・アルバイト]
つわりバンド
アルカリイオン水
食べたいものを食べる[岡山県・家事専業]
嗅覚過敏・味覚過敏(特定のにおいや味が不快になる)派はこんな対策も
お米を炊いた時のにおい等、特定のにおいや味が不快になる『嗅覚過敏・味覚過敏』の症状を経験した方たちも、苦手な匂いや味を自分から遠ざけるさまざまな工夫を行っていました。
中には、あらゆる匂いを不快に感じたため、布マスクを二重にして常に匂いを遮断して生活していた…という方も。
お米を炊いた時のにおいがキツかったので、マスクをしたり、主人がいる時は自分でやってもらったり、毎日炊かずにまとめて炊飯するようにしたり工夫した。[京都府・パート・アルバイト]
人工的な匂いがダメだったので、柔軟剤やシャンプー、ボディーソープを匂いのしないものに変えたり、使用量を減らして対応した[大阪府・会社員]
吐いたら楽になる。布マスクを二重にしてニオイを遮断してました。 [神奈川県・家事専業]
【食生活の変化1】こんなふうに味覚が変化! 妊娠中の食欲の傾向は?
多くの方が経験した、「つわり」中の味覚や食欲の変化。具体的にはどのような変化があったのか、先輩ママに聞いてみました。
【設問】妊娠中の食欲について、どんな傾向がありましたか。
先ほどの「つわり対策」の項目でも挙がったように、多くのママが『ゼリーなどひんやりしたものや、のどごしのつるんとしたものを好む』と回答。
その他にも、どうしても『食欲がない』といった回答や、『ある特定のものばかり好む』の項目にも多くの票が寄せられました。
【食生活の変化2】〇〇ばっかり食べたくなる!
上のアンケート結果では『お菓子やインスタント食品など、ジャンクな食べ物を好む』といった声や『果物や生野菜など、しゃきしゃきした食感のものを好む』『油っ気のないさっぱりした料理や、淡白で薄味のものを好む』……
それぞれへの票数もばらついており、多くのママさんが『ある特定のものばかり好む』偏食傾向に陥る一方で、好きな食べ物の傾向は人によって異なることがうかがえます。
では、読者のママさんは具体的にはどのような食べ物を偏愛していたのでしょうか。『ある特定のものばかり好む』と回答した方に聞いてみました。
【設問】「ある特定のものばかり好む」と答えた方にうかがいます。具体的な食材や料理名を教えてください。
マクドナルドのポテト
意外な感じもしますが、多数寄せられたのが『マクドナルドのポテト』といった回答でした。
ジャガイモには「つわり」中の多くの妊婦さんが苦手なアンモニアの含有量が少なく、つわりの吐き気を抑えるマグネシウムやカリウムが豊富に含まれていることが理由として考えられているのだとか。ただし、フライドポテトの食べ過ぎは、体重の増加や妊娠高血圧につながる可能性があるので要注意。
マクドナルドのポテト[東京都・会社員]
お好み焼きやマクドナルドのフライドポテト[山梨県・家事専業]
下の子の時はなぜかマクドナルドのポテト。[岡山県・会社役員]
冷やし中華
梅干しやレモン味の飴など、お腹の足しにはならなそうな食べ物が多数挙げられる中、『冷やし中華ばっかり食べていた』といった回答も散見されました。
すっぱくてつるつるしていて食べやすく、飴などと比べると栄養価の高い『冷やし中華』。「つわり」時の救世主として常食していたママさんは多いようです。
冷やし中華 フランクフルト[静岡県・パート・アルバイト]
からあげくん、ツナ巻寿司、ビスケット、冷やし中華[兵庫県・家事専業]
バウムクーヘン
『バウムクーヘン』もまた、「つわり」中の意外な人気食のようです。匂いに敏感な「つわり」中の妊婦さんにとって、『バウムクーヘン』のやさしい味わいは比較的好まれやすいのかもしれません。
無印良品などで見かける小分けに包装された『バウムクーヘン』は、「食べづわり」のママさんたちからも重宝されています。
バームクーヘン[東京都・会社員]
クリームシチュー、パサパサのバウムクーヘン、弁当の具の下に入っている無味のパスタ [愛知県・家事専業]
「逆にごはんが好きになった」人も
「ごはんが炊ける匂いが苦手になった」「ごはん自体も苦手になった」方が多いなか、「つわり」がはじまってから『逆にごはんが好きになった』という声もありました。
このように、妊婦さんの数だけ「つわり」の症状も多岐にわたります。他の人と違うからといって、過度に心配する必要はないことが感じられますね。
【便秘】つわりだけじゃない! 便秘も妊婦の悩みの定番
妊婦さんが抱える体調に関するお悩みは「つわり」だけではありません。「便秘」の悩みを抱える方も多いと聞きますが、実際のところ、どれだけの妊婦さんが「便秘」を感じていたのでしょうか。
こちらもアンケートで聞いてみました。
【設問】現在、もしくは過去の妊娠期間中に、便秘で悩みましたか。
アンケートの結果、『はい』との回答が全体の59.3%(589人中349人)、『いいえ』との回答が40.7%(589人中240人)との結果に。過半数以上のママさんが妊娠中に「便秘」に悩まされていたことがわかりました。
妊娠中の「便秘」の原因には、「つわり」による食事の減少や水分不足のほか、女性ホルモンの変化、運動不足等が考えられます。「つわり」が落ち着いてきたら、食事の面から便秘対策をしてみたり、ウォーキングやマタニティヨガ、ストレッチなどをして無理なく身体も動かすことをすすめる医師もいます。ただし、腹痛がひどかったり、出血がある場合はすみやかに医師へ相談することをおすすめします。
【摂取食材】意識してとっていた食材・サプリは?
妊娠中は、摂取する食材やサプリメントにも普段以上に気を遣う方は多いはず。ご自身や赤ちゃんのために意識摂っていた食材・サプリがあるかたずねてみました。
【設問】妊娠中の食事で、ご自身や胎児のために意識して摂っていた(摂っている)食材やサプリはありますか。
アンケート結果を見てみると、全体の60.3%(589人中355人)が『ある』と回答。『特にない』派の方は全体の39.7%(589人中234人)にとどまりました。
葉酸のサプリメントやほうれん草を摂取している人が圧倒的多数
『はい』と回答した方が具体的に摂取していた食べ物を聞いてみると、圧倒的に多かったのが『葉酸』でした。ほうれん草のような緑の野菜に含まれる『葉酸』は、赤血球や細胞の生産や再生を助けることから、胎児にとって重要な栄養成分とされています。
サプリメントで摂取していた方もいれば、葉酸が豊富に含まれている野菜やレバーを積極的に摂り入れていたという方も少なくありませんでした。
【忌避食材】妊娠中に控えていたいた食材・サプリは?
逆に、妊娠中に控えていた食材やサプリメントはあるのでしょうか。こちらも聞いてみました。
【設問】妊娠中の食事で、ご自身や胎児のために意識して摂らないようにしていた(している)食材やサプリはありますか。
アンケートの結果、『ある』が全体の54%(589人中318人)、『特にない』が46%(589人中271人)を占めていることがわかりました。
では、具体的にはどのようなものを摂らないようにしていたのでしょうか。
生もの・アルコールはやはり我慢…
多くの方から寄せられたのは、当然のことながら、『なまもの』や『アルコール』でした。
『なまもの』は食中毒やアニサキスのリスクがあることや、水銀の含有量が多いものもあることから、妊娠中は控えたほうが良いとされています。
また、『アルコール』は、胎児の血液に入り込んで、赤ちゃんの体重の減少や脳の障害など、さまざまな悪影響を及ぼすおそれがあると言われており、少量でも飲むことは禁忌とされています。
他にも、諸説はあるものの、胎児の成長を阻害する可能性があるカフェインの入ったコーヒーや紅茶を控えていた、といった声も散見されました。
妊娠中のトラブル・エピソードは人によってさまざま
その他にも、妊娠中の「つわり」や「食事」に関するトラブルやエピソードが多数寄せられました。
「よだれを飲み込めなくなる」ほど吐き気が強い方もいれば、「朝からマクドナルドのことばかり考える」ほど食欲がわいてしまう方もいるように、妊娠中の症状と同様、妊娠中のトラブルやエピソードも人によってさまざまです。妊娠中に偏愛していた食べ物が、出産後はむしろ苦手になってしまった…といった声も。
以下では、みなさんから寄せられた妊娠中のトラブル・エピソードを引用します。
【設問】妊娠中の「つわり」や「食事」に関することで、印象的なエピソードを教えてください。
おなじ妊婦さんでも、一人目・二人目で大きく症状が異なる場合も。
今回は、先輩ママ589人からアンケートに寄せられた「つわり」や「妊娠中の症状」「妊娠中の食事」についての回答を中心にご紹介してきました。
おなじ妊婦さんでも、一人目・二人目で大きく症状が異なる場合もある「つわり」。たとえ二度目・三度目の妊娠でも、実際に症状がはじまってみないと対策がしにくいものではありますが、みなさんからの多岐に渡った体験談やアドバイスはきっと役に立つはず。ご自分の症状と近い方の対策方法があれば、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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文/羽吹理美 構成/HugKum編集部