【589人の〝つわり〟経験者に大調査】悪心と食欲減退は「酸味」でスルー! つわり期でも食べられた酢飯、酢の物、エスニック料理の口コミレシピを大公開

妊娠期間中の「つわり」についてアンケートを実施し、多くの回答をいただきました。今回の記事では、酸味を生かした料理を中心に、つわり期でも食べやすい食事についてみていきます。レシピも多数掲載。実際に体験した経験談から、参考になるアイデアを見つけてくださいね。

つわりの時期に口にできた食事を尋ねると、多くの方が「酸味のあるもの」を挙げてくださいました。その中から、酢飯、酸味を生かした料理、エスニック料理に注目。また、さっぱりした食事を用意する傍らで、普段と変わらない食事を食べたいご家族のためにも、工夫を盛り込んでいます。

お腹の赤ちゃんだけでなく、ご家族の食事も考えながら、お母さんご自身がおいしく食べられる食事とは? みなさんのご意見と共に、ヒントを探していきます。

(調査概要:2024年5月21日~6月4日、妊娠経験のある女性589人、HugKumインターネット調査)

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酢飯を使った料理

「炊き立てのご飯の匂い」を不快に感じるのは、つわり時期によくみられる傾向です。一方で栄養補給の面から、白米はぜひとも食べておきたいもの。そんなジレンマの中、なんとかご飯を口にしようとする多くの工夫が集まりました。

「塩も何もしない、炊いただけの白米おにぎり。つける海苔ももちろん味付けなし」

「コンビニのおにぎり」

サラダ巻き! なぜか食べられました。あと小さめのおにぎり。一口サイズなので無理なく食べられました」

「母が作ってくれた酢飯で、シーチキンとレタスマヨネーズのサラダ巻き」

冷たいお茶漬けに、好きなだけ生姜をかける」

「白米は食べられませんでしたが、チーズやトマトのリゾットは食べていました」

ご飯の香りを少しでも減らす有効な対処は、

・冷ご飯で食べる
・一口サイズにする
・酢や具材を混ぜる

などが挙げられます。 特に、さわやかな酢飯は食べやすいと感じる方が多いようです。そこで、ごく簡単にできる酢飯の作り方と、それを使ったサラダ巻きの作り方をご紹介します。

酢飯にぎり

酢飯を海苔で巻いただけの酢飯にぎりは、ご飯を食べやすくする工夫のひとつ。一口サイズなので、いつ食べるのを止めてもいいところに安心感があります。 酢が苦手な方は、代わりにレモン果汁、梅干しで代用もおすすめ。

・材料

ご飯 200g
【すし酢】
米酢 大さじ2
砂糖 大さじ1/2
塩 小さじ1/3

【市販の八方酢を使う場合】
ご飯200gに対して、八方酢 大さじ1~2

・作り方

本来の酢飯とは、【すし酢】の材料を混ぜ合わせ、温かいご飯と和えます。ですが、酢の匂いが気になる場合もあることでしょう。そんな時は、あらかじめ加熱したすし酢を使うことで、酸味がまろやかに。

煮立てる工程は、匂いでムッとするかもしれません。換気を良くして。
煮立てる工程は、匂いでムッとするかもしれません。換気を良くして。

【すし酢】の材料を鍋に入れ、サッと煮立てて火を止めます。砂糖、塩が溶け残らないよう、よくかき混ぜてください。

粗熱がとれたら、ご飯と混ぜ合わせてください。2〜3回分の量をまとめて作り置きもできます。

温かいご飯にすし酢を加え、冷やしながらすし酢を混ぜれば、ツヤツヤの酢飯に仕上がりますが、つわり中は冷めたご飯に混ぜる方法も試してみてください。あまり匂いがたちません。

・市販の八方酢

市販の八方酢を使用するなら、お好みの量をご飯に混ぜるだけ。簡単ですよね。ですが、すでに塩分が含まれているので、使用する量には気をつけてください。

サラダ巻き

酢飯に合わせる具材は生魚を控え、食べても気分が悪くならないものを自由に選んでください。香りのある食材や、冷やしたものなど、その時の体調に合わせてチョイス。例を挙げますので、お好きなものを試してください。

・材料と具材の例

酢飯 200g
手巻き寿司用の海苔 5~6枚
【具材】 ツナ缶、ちくわ、薄焼き卵、豆腐など
【野菜】 レタス、カイワレ大根、細切りにんじんなど
【薬味】 生姜、大葉、みょうが、わさび、白ゴマ、かつお節など

・作り方

薬味は細かく切って、あらかじめ酢飯に和えておくと、食べやすいかもしれません。どうしても受け付けない食材もあるので悩みますが、そのときの体調に合わせて加えてくださいね。

大根やにんじんを、千切りカッターで細かくする方法もおすすめです。
大根やにんじんを、千切りカッターで細かくする方法もおすすめです。

酸味のある和え物など

調査によると、酢飯の他にも酢の物を食べていた方が多くいらっしゃいました。また、調理をしなくても食べられる豆腐は、はずせない食材です。 このような食材を、妊娠期のみなさんはどのように食べているのでしょうか?

「第1子のときは、酸っぱいものを食べたくて、大根なますを食べていた。だが、吐くときを考えたら、ゼリーとかがよかった」

「私の場合はサラッとしたものが結構好きでした。ゼリーやサラダ、そしてオクラのおろしあえとかを作って食べていました。茹でて柔らかくしたオクラに大根おろしをたっぷり混ぜて、ポン酢で和えるだけの簡単な料理なのですが、すごくあっさりしていて大好きです」

油を使わない、茹でるだけ、皮をむくだけで簡単に食べられるもの 」

「キノコを炒めてポン酢をかけたもの、肉系も、すべてポン酢でした」

「納豆にお酢、豆腐にポン酢をかけてよく食べていた」

豆腐を湯がいて冷まし、ポン酢をかけて食べる」

大根

あっさりした大根は、おろしたり、なますにしたりと用途が多く活躍します。

例えば、柔らかく炊いた大根は、普段は温かい料理として食べるのが多いものです。妊娠期は、冷やして食べるとさっぱりするので食べやすいかもしれません。家族用も含めて多めに炊いておき、冷蔵庫にストックしておけば、2~3日は食べられます。

さまざまな使い方をご覧になって、お好みを探してください。

・なます

大根(1/4本)、にんじん(1/3本)の皮をむき、細切りにします。塩(小さじ2/3)を加えてよくなじませてください。

水気が出てきたらよく絞り、漬け汁に浸けます。

5分程なじませたらお召し上がりください。

【漬け汁】
酢 大さじ4
砂糖 大さじ1と1/2
しょうゆ 少々

・おろし和え

大根おろしに合わせる食材は、おじゃこ、茹でたオクラや、なめこ、厚揚げなど。豊富にあります。

・大根サラダ

スティック状に切って、ポリポリとかじるのもいいし、ピーラーで薄切りにカット、または千切りカッターで極細にするとサラダとして食べやすくなります。

色がキレイなラディッシュを混ぜれば、食欲を刺激しますよ。

きゅうりやささ身も混ぜて、具のバリエーションを増やしても
きゅうりやささ身も混ぜて、具のバリエーションを増やしても

・あっさり漬け

大根(1/2本)の皮をむき、4等分にカットします。

下記の漬け汁に浸けて、1~2日後に薄切りにしてお召し上がりください。

【漬け汁】
酢 25㏄ 塩 大さじ1
砂糖 大さじ6
酒 小さじ1

大葉も散らしてアレンジ

ノンオイルドレッシング

市販の紫蘇ドレッシングにはノンオイルの商品が多く、さっぱりと食べられます。冷蔵庫に1本用意しておけば、助かるかもしれません。

また、ノンオイルドレッシングを手づくりするなら、こちらをご参考にしてください。さまざまな種類の酸味を合わせ、奥深い味のドレッシングに。

・材料と作り方

レモン汁 小さじ1
しょうゆ 小さじ1
めんつゆ 小さじ2
酢 小さじ1
らっきょ酢 小さじ1

すべての材料を混ぜ合わせてください。

エスニック料理

アンケートの回答で、意外に多かったのがエスニック料理です。スパイスの効いた味付けはさわやかさがあり、支持を集めました。

「カゴメの瓶詰めサルサ。本来はディップソースとして使うものだけど、スプーンですくって食べていました。妊娠中は一瓶一気に食べられました。(今思うとすごい…… 。)」

ラタトゥイユを作って、冷やしたものをちょこちょこ食べました」

魚醤で味付けした大根のスープ。エスニック風ならなぜか食べられました」

「野菜のピクルス。(常備し、会社にも持参していました。)」

「ミネストローネ。野菜をたくさん入れて少しカレー粉を入れました」

「にんじん、ニラ、もやしでナムルを作っていました」

サルサソース

トマトをベースにしたサルサソースなら、合わせる食材によって気分が変えられます。ご家族用なら、ウインナーや蒸し鶏、茹で豚などがぴったり。

このままで食べてもおいしく、使い勝手が良い味です。辛さは、お好みに合わせて調節してくださいね。

・材料

トマト 1個
玉ねぎ 1/2個
ピーマン 1個
ピクルス 20g 【A】
ケチャップ 大さじ1と1/2
タバスコ 小さじ1/2
塩 ひとつまみ

・作り方

トマトのヘタをとり、種をとりのぞきます。1㎝程の角切りにしてください。

玉ねぎを薄切りにして、水にさらします。10分程おいたら、引き上げて水気をふき取り、みじん切りにします。

ピーマンの種をとりのぞき、みじん切りにします。ピクルスも同様に、細かくカットしてください。

ボウルに具材と【A】を混ぜ合わせます。

多くの体験談からヒントを

食べるのはつらいけれど、栄養も摂らなきゃいけない、そんなつわり中の食事について、みなさんのご意見を伺いました。さっぱりしたもの、一口サイズのものなど、胸に上がる不快感を抑えながら食べる工夫がたくさん寄せられました。

せっかく用意したのに、いざ口にしてみると気持ち悪くなってしまうことも多々あります。体調と相談しながら、その時々で対応するしかありませんが、こうした体験談を読んで気が紛れるといいですね。

参考になるアイデアを採用したり、ご意見に共感したりしながら、つらい時期を乗り越えてください。

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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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