今日は夏至!一年の折り返しとなる節目、夏に向けて心躍る【広田千悦子の子供と楽しむ二十四節気】

二十四節気とは、太陽の公転周期を分割して一年を二十四の季節に分けたもの。春分、夏至、秋分、冬至など、季節を表す言葉として、暮らしの中のさまざまな場面に登場します。そんな二十四節気は、忙しい毎日の中で忘れてしまいそうになる豊かな季節の恩恵を思い出させてくれるとてもいい機会。ぜひ、子供と一緒に季節の巡りを感じるひとときをもってみてください。ささやかだけれどゆるぎない幸せの経験は、子供たちの“いのちの根本”を長きに渡り支えてくれることでしょう。

今日6月22日は二十四節気「夏至」です

 

夏至(げし)

北半球では、一年でもっとも昼が長くて夜が短い日です。東京の日の出は4時台、日の入りは19時台。冬至に比べると、4時間半ほども昼が長くなることに。そして、この夏至を境にまた昼間がだんだんと短くなっていきます。思いっきり外で過ごす時間を楽しみたいところですが、あいにく梅雨の真っ最中。雨が降るたびに草木がぐんぐんと茂り、いよいよ夏の幕開けという雰囲気に、なんだか心がワクワクしてしまいます。また、冬至から半年、今年も折り返し地点に到達したという節目でもあるので、半年を振り返り気持ちを切り替えるのにもいいタイミングです。

 

 

 

「涼む和菓子」で一服すれば心もすーっとリフレッシュ

 

ちらりと見える晴れた空に夏の色が現れはじめました。

どんよりとした曇り空とは早くさよならしたいものの、その後やってくる強い日差しや、むせてしまいそうな熱風を思い出すにつれて、今年はどんなふうに暑さをしのごうか、思案しはじめる時季なのではないでしょうか。

涼をとる工夫にたけてきた日本人ですが、風鈴をぶらさげ、音や短冊の揺らぎを愛でるのもそんな知恵の一つです。

和菓子には色、形、銘、香りなどにその季節の魅力が盛り込まれています。夏の和菓子からは涼やかな風が吹いてくるかのよう。

美しい緑色のお茶をたてて一緒にいただけば、汗も引いて気分もリフレッシュできるでしょう。

 

 

広田千悦子さんの『口福だより』には、季節を楽しむヒントが満載!

口福だより

https://www.shogakukan.co.jp/books/09388359

 

広田千悦子(ひろたちえこ)

日本の文化・歳時記研究家。文筆家。新聞や雑誌、WEBにてコラム・挿絵を執筆。企業アドバイザー。ラジオ、TVなどのメディアに出演。ライフワークは季節のしつらいと祈りのかたちづくり。築80年の日本家屋スタジオ秋谷四季、東京、鎌倉、名古屋などで、季節のしつらい教室を開催。日本の行事の源流に触れつつ、現代のくらしや世代に合わせて提案。中日新聞、東京新聞の連載「くらし歳時記」は11年目。著書は、ロングセラーの『おうちで楽しむにほんの行事』(技術評論社)など25冊

 

撮影/広田行正 イラスト/広田千悦子 構成/神﨑典子

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