インタビュー前編では“メンタル回復ごはん”の誕生秘話やポイントを伺いました
目次
「頑張らなくていい」ポイントを押さえて、ラクに元気においしく!
ごんださん:まず前提として、スポーツキッズだから栄養に気を配ってあれもこれも食べさせて…と、親御さんが頑張りすぎる必要はありません。「メンタル回復ごはん」は、ポイントを押さえればOK。無理はしないで、ざっくりと構えてください。親御さんが、食事づくりのせいで笑顔を忘れてしまうなんてことがないように! 気軽に取り入れてみてくださいね。
“メンタル回復ごはん” スポーツキッズのためのポイント
家族のメンタルをごはんで整える、「メンタル回復ごはん」。その中でも、スポーツキッズのためのポイントを教えていただきました。
Point① タンパク質・炭水化物に「鉄分」(ミネラル)をプラス!
ごんださん:運動をしている、していないに関わらず、子どもの体づくりには「タンパク質」「炭水化物」が基本となります。特にスポーツキッズになると汗をかくので、汗の元になっている血液を作ってくれる「鉄分」(ミネラル)をプラスすることを心がけてください。
鉄分豊富なレバーは定期的に摂取したいもの。我が家では、主人と子どもの運動のスケジュール上「毎週水曜日に食べる」と決めているんです。2人のコンディション調整のために、レバーは欠かせません。
レバーが苦手のお子さんもいると思いますが、焼き鳥を買うついでにレバー串も混ぜてみる…などでも大丈夫です。まずは、好きになることが大切です。このあとおすすめのレバーレシピを紹介しているので、そちらもぜひご参考に。
Point② まず最初に生野菜を!
ごんださん:生野菜には、体調の維持や消化、新陳代謝などに欠かせない「食物酵素」が含まれています。食べ物を消化することにエネルギーを使うと、子どもの成長のためにエネルギーを使えません。できるだけ消化の負担を減らしてあげましょう。
最初に生野菜 →タンパク質→炭水化物という順番で摂ることが理想です。
Point③ できるかぎり3食きちんと。補食でエネルギーとなる炭水化物も!
ごんださん:「一食抜く」というのは避けたいですね。できるだけ朝食をしっかりと摂り、お昼にあたる給食やお弁当のあと、晩ごはんがポイントです。晩ごはんは、栄養を考えて作ってあげましょう。どんなに忙しい朝でも、「卵」と「バナナ」は最低限摂取したいですね!
補食は、エネルギーになる「おむすび」が最適。おかかや鮭を混ぜ込めばタンパク質も摂取できます。できれば、お菓子より食事がいいですね。さつまいも、バナナなんかもおすすめです。たまにはお菓子もいいですが、 添加物には気をつけておきたいところです。
鉄分摂取に最適!「メンタルを強化するレバーのトマト煮」
ごんだゆみさんが、鉄分摂取に最適なレシピを教えてくれました。筆者も作ってみましたが、レバーの臭みがなく、子どもたちにも大好評でとても美味しかったです!
(材料 3〜4人分)
レバー 200g
ピーマン、なす 各2個
玉ねぎ 1/2個
エリンギ 1本
ズッキーニ 1/2本
にんにく 1かけ
トマト缶 1缶(400g)
鶏ガラスープのもと 大さじ1/2
しょうゆ 小さじ1
ブラックペッパー 適量
メープルシロップ、みそ 各大さじ1
オリーブオイル 小さじ1
作り方
1 レバーは食べやすく切ってボウルに入れ、流水で血のかたまりをとり、水に5分ほどさらす。
2 ピーマンとなすは乱切り、玉ねぎは薄切り、ズッキーニは輪切り、エリンギは食べやすく切る。にんにくはみじん切りにする。
3 フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて熱し、にんにくの香りが出たらレバーを加えて炒める。
4 野菜ときのこを加えて火を通し、トマト、鶏がらスープのもと、しょうゆを加えてふたをし、中火で10分煮込む。メープルシロップとみそを加える。
野菜嫌いの子どもには?
ごんださん:野菜が嫌いでも、無理やり食べさせる必要はないかなと思っています。かえってストレスになってしまうので、野菜をたっぷりと煮込んだスープにしたり、「一口だけ食べてみよう!」と促したり、あまり構えずに向き合ってください。
それから、野菜が嫌いでもフルーツに代用することもできます。キウイにはビタミンCが豊富に含まれていますし、パイナップルはお肉の消化を助けてくれます。
大会など大事な日の前夜は「消化によく」「ビタミンB1×炭水化物」!
ごんださん:大会など集中したい時には、「消化がいいもの」を意識します。翌朝、食べ物がまだお腹に残っている感じがするということは、疲れが残っているということでもあります。
エネルギーを生成する「ビタミンB1と炭水化物」の組み合わせは、エネルギーも持続しますので、消化がよい「うなぎ」や「豚肉」で摂取するのがおすすめです。我が家の大会前は、たいてい「うなぎ」です。
大会当日の朝は、さっぱりとエネルギーが摂取できる、守護神の勝負メシ!「さっぱり梅しそささ身丼」(レシピ本P102で紹介)がおすすめ。試合時間から逆算して、3時間前には食べるようにします。
親の元気が、子どもの元気!
ごんださん:勝負の世界にいるスポーツキッズと伴走していると、しんどい時期にぶつかることもあると思います。変化のなかで頑張っているご家族の、体づくり・心身の回復のために、レシピ本『メンタル回復ごはん 家族とわたしの「しんどい」を救う』が少しでもヒントなればと思います。そして何より、親御さん、特にお母さんの元気が、家族と子どもの元気!です。
>>『メンタル回復ごはん 家族とわたしの「しんどい」を救う』
お話を伺ったのは
1989年東京生まれ。薬膳コーディネーター、ヨガインストラクター。プロサッカー選手の権田修一氏との結婚を機に食と栄養について学ぶ。現在はアスリートの妻&ジュニアアスリートの母として、「日々の食事で心と体を前向きに」を実践。ヘルス&ビューティやメンタルヘルスについてSNSで発信中。
Instagram:@yumigonda
文・構成/太田さちか